『ねえ 次はいつ飲みに行ける?』
マツにそう尋ねられてから決まった今日 出勤であるマツにあわせて 休みだった私は出掛ける
携帯が鳴る そこに表示された マツの名前 初電話になる
『いま家 これから出るから』
仕事の話は殆どせず 過去のメールの弁解やら説明やら その間私の髪を触り 手を握る
私には見せてない面がまだあるらしい それがこの頃顔を覗かせているような気がする 今日やっと聞き出せた
ひとまわりも違う差が おもしろおかしく感じられる きっと今日も年上だと感じただろうな
閉店まで飲み 外へ出る 一緒に歩くのは2度目 この前と同じルート 午前1時を回っている
何台も目の前を通過するタクシー お互い停めようとしない
『オレは帰したくないんだけど』
指を絡ませながら こんなふうに言っちゃうマツ 帰りのメールではこう言う
『すごく近くに感じたよ』
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