2007年06月30日(土)
すごく近く。



『ねえ 次はいつ飲みに行ける?』

マツにそう尋ねられてから決まった今日
出勤であるマツにあわせて 休みだった私は出掛ける

携帯が鳴る
そこに表示された マツの名前
初電話になる

『いま家 これから出るから』




仕事の話は殆どせず 過去のメールの弁解やら説明やら
その間私の髪を触り 手を握る

私には見せてない面がまだあるらしい
それがこの頃顔を覗かせているような気がする
今日やっと聞き出せた

ひとまわりも違う差が おもしろおかしく感じられる
きっと今日も年上だと感じただろうな




閉店まで飲み 外へ出る
一緒に歩くのは2度目 この前と同じルート
午前1時を回っている

何台も目の前を通過するタクシー
お互い停めようとしない

『オレは帰したくないんだけど』

指を絡ませながら こんなふうに言っちゃうマツ
帰りのメールではこう言う


『すごく近くに感じたよ』





2007年06月29日(金)
きれい。



『ねえ すみれはさ』

ん?改まってなに?

『いつもすみれのことをね 「かわいい」って思ってるんだよ』
『でもね 洗面台にいるすみれを覗きに行ったでしょ
 あの時は言わなかったけれど「きれいだ・・・」って初めて思った』
『「なに?」って聞かれて はぐらかしちゃったけどね』



髪を乾かし 化粧をしていたとき
めぐがふと鏡に映る

なに?と聞くと

『ううん 急に静かになったから心配になって』

おもしろいなあ と思っただけだったけど
そんなこと考えてたなんてね


昨日でまたいっそう深まった気がする
ますますバレないように気をつけねば


思いやる気持ちもなくさずに





2007年06月28日(木)
浸らせて。



こんなに
こんなにも 好きだと言う気持ちを前面に出すひとっているんだ












『いつまでも大切に』
『すみれのことは ホントに大事にするから』

腕の中で聞くいつもの言葉に温度を感じる今日
冷えた部屋 暖かな腕の中


ずっとずっと続けていきたい





2007年06月26日(火)
決別。



【 きっぱり別れること。再び会うことのない別れ 】


携帯を変えようと決めたとき
番号もアドもすべて変えたかった



これで あの人とは永遠に サヨナラ





2007年06月25日(月)
いい顔。



出勤した私を見て 同僚が言う

『ねえ すごくいい顔してる』

そう?ファンデーション変えたからかな

『んー違うね そういうんじゃない』

そのちょっと前まで話していた相手はめぐ



 




『すみれがオレを想う気持ちをもっと大きくしたい』

もっと自分を 自分だけを見て欲しいと






2007年06月24日(日)
地図とにらめっこ。



ふたりで探る 次の歩くルート

私は地図を見ながら
マツは頭の中で思い起こした道を描きながら


私だけが気にしなければならないことが いくつかある街だけれど
こんな楽しみもいいんじゃないかな






2007年06月23日(土)
軽い?



『このコは目離してると ホントふらふらどっか行っちゃうから^^』
『職場が違うと それが心配だよ』

そう言って笑うめぐ

『「こっちだけ見てて」って言ったのは それもあるよ』




今日の電話はお互い仕事中に
同じ携帯を通じて話してるんだなと ちょっと嬉しかったりして





2007年06月22日(金)
手を繋いで。



マツと歩いたのは30分くらい?

仕事帰りに待ち合わせして 後ろから頭掴まれて(笑)
隣の駅まで ただただ一緒に歩いて 
途切れることなく話をして


こんな時間を持てるってことに気付いたマツは
次のルートを探索中






2007年06月21日(木)
一番になりたい。



めぐの今日は夜勤

『夜勤の日の帰りは すみれが電話出来ないでしょ?
 休憩が取れたら掛けるから』

その休憩時間がもうすぐ終わる頃
今日は休憩無で仕事するのか めぐは・・・と思ったときに
携帯が鳴る

『10分だけもらった!』

こんな暑い日に たったの10分
この会社はどこの支店もそんなもんだ

機械の故障で 昨日の仕事がすべて今日に流れ
それをさばくのに大変だと言う

『でも
 聞けないかなと思ってたすみれの声が聞けたから
 またがんばれるよ』




『オレさ すみれの一番になりたいんだよね』

何かする上で ってこと?それともあたしの気持ち的に?

『そう 気持ち的なこと
 過去の人たちに負けたくないんだ』
『振り返ったときにさ 
 すみれの思い出の中で オレが一番であってほしい』

ってことは死ぬまでだ!^^

『そうだね(笑)』

『もう・・・ったくホントに癒されるよ』
『オレは重いよぉ?どうする?』







『で?』

いつもの言葉の催促

『あんまり言うと薄れちゃう?』
『オレはいつものその言葉を聞きたいから言わせちゃうんだけど』


ア イ シ テ ル
 





2007年06月20日(水)
告白@順番が逆の。



『そういえば オレすみれに告ってないよね』

ああ確かに・・・
今でも不思議な感覚があるのは だからかな

『告白ってさ ある意味けじめだもんね』

と言った後 めぐがとてもマジメな口調でゆっくりと言う

『オレはキミが好きだ』





その後に続く言葉は 今まで何度も言われてることだったのに
今日は全然違う
めぐの 真剣な気持ちがたっぷりこもっている
告られてると実感する

『で?オレはまだすみれに言われてないなあ』

んーーー なんて言えばいいんだろう

『それはすみれが考えること
 オレが「こう言って」って言ったら押し付けになっちゃう』

まだ同じ職場にいる頃の 
まだMさんと呼んでいたあの頃の姿を思い出して出た言葉は

『私もMさんが好きです』





たとえて言うなら
暗い部屋の中で 手を伸ばすと誰かがいる
・・・これは めぐ? 
めぐだと信じていい?ホントに?

そんな感じだった






『ありがとう』

めぐが答える

『愛してる ホントに愛してる』
『ずっと いつまでも一緒にいよう』


またオレたち順番が逆だ〜と笑ってる






2007年06月18日(月)
おそろ / お披露目。



めぐと同じ携帯を手に入れた私
『おそろだね』と喜ぶふたりは まるで中学生のよう

『今度逢ったとき 並べてみようね』

と言うめぐがカワイイ


番号を初めて教えた相手は めぐ
アドレスを初めて教えたのはマツ




・・・・




彼から『何か忘れてなぁい?』と 久々のメールが届く
明日は休みなんだな 声がかかると言うことは






2007年06月17日(日)
教えたかったらしい。



『今からワンギリするよ いい?』

電話は苦手だから と番号を伏せ続けたマツ
何かの拍子に『番号教えてくれなきゃ許さない!』とふざけてメールしたら
この言葉が返って来た



あーあ知られちゃった・・・って思ってる?

『ううん むしろ 教えたかった』
『いい タイミングだったよ
 だって 今さら「教えようかって」 俺から言いづらかったし』

『嬉しいよ知ってもらえて! また 1つ 繋がりできた』
『声 聞きたいとき 聴けるしね(*^_^*)』


いつか 話すときがあるのかな





2007年06月16日(土)
ひとつ増えたこと。



いつだったか 頭痛を起こした私が早く寝たことがあったその翌日

『大丈夫?』

私の席に来たマツが
持っていた封筒で私の頭の横をぽんぽんとする

それは とてもさりげなくて優しくて


昨夜も私は頭痛に襲われ 先に寝ると送ると

『治らなかったら またポンポンしてあげる』

この前も意識してやったんだよと言うマツ





今日 頭痛の余韻が残ったままの出勤
私の頭にすーっと手をのばし ぽんぽんと


またひとつ 増えたね





2007年06月15日(金)
『こっち来いよ』。



今日はお互い休み
でも逢えないんだよねこれが

午前中のめぐは 携帯料金のプラン変更へ

『8年使ってるから半額近くになったよ』

これで少しは気軽に話せそうかな




『も〜・・・ねェ』

この言い方を思い出すだけで笑える

『も〜・・・こっち来いよ^^』

毎日顔が見たくて仕方ないと言う

逢えない距離じゃないんだから 昨日みたいにまた逢えるよ

『そうだけど・・・ったくすみれは(笑)』


逢いたくなるのは 私のせいみたいです





2007年06月14日(木)
個室と横顔。



雨の中 決めた店に先に入る
通された部屋を見て笑った

きっとめぐも笑うはず






社を出てからと店に向かいながら めぐは二度も電話をしてくる
どらか一方でいいのにね

昨日急遽決めた3時間くらいのデート
勤務先も家もそんなに遠くないので
お互いの仕事が早く終わればこういうふうに逢えると 昨日気付く



『おおおお!いいねェこの部屋は』

戸の格子から 通路を通る足元が見えるだけの部屋
ここでは挨拶代わりのキスが出来る

話をしては ひとつ
話の途中でもひとつ

『すみれの唇は好きだー 柔らかくて』
『それにね ほっとするんだよ
 いつも触れていたい』



電話でもきっと こんな顔して言ってるんだなって思いながら見つめる
めぐの真剣な表情とその横顔
大好きだ
あの伏せ目にして話す表情なんて特に





2007年06月13日(水)
いじられ具合。



『すみれ!結婚しようか』
『同棲しようか』
『うち来る?』

なんでしょうか この人は
本気で笑ってるよ ったく

あたしのリアクション見るために いい加減なこと言わないでよね!!!

『おもしろいよねェ すみれは』

マツは Gさんと話す私を見てムッと来るらしいけど
わたし的には いじられ?いじめられ?具合がしっくりきてる

今日 そう思った




Gさんに対して
『無責任なこと言わないで』とか『出来ることを言って』なんて
今ではもう思わない
何も求めていない


この人の遊び方は こうだから





2007年06月12日(火)
ぽろっと届く言葉。



『こらーっ!
 なに黙って休んでるんだー!』

珍しい Gさんから先にメールが来るなんて

そして
この後に続く ものすごく意外だった言葉



『浮気しちゃる^^』








2007年06月11日(月)
独占 / 飲みかけの。



めぐのお昼休みは私の仕事中
でも声が聞きたくなる

『昨日の話だけど』

めぐが切り出す

『やっぱり行ってほしくない』

言ってほしくない ではなくて?

『ううん 言ってもらってよかったよ』




夜の電話でも同じ
めぐは 私を束縛することにならないかを心配してる

『独占欲が強いんだよね』
『すみれが窮屈に思わないかな』

『終わりのほうで 何度も言っちゃうけどさ・・・
 ホントに大事にしたいよ
 いや 大事にする』

こちらが気恥ずかしくなってしまうわ^^











・・・・・・・











Gさんとこんなに話したのは久しぶり
ばったり逢うことが何度あったか

そして ものすごく楽しそうに笑う
ここ笑うトコ?と何度聞いたか(笑)

『まだ遊び足りないけどね』



Gさんの仕事上がりにも鉢合わせ

『これあげる』

飲みかけの お茶のペットボトル

いいよ いらない

『いいよ あげる』

もらっちゃった





2007年06月10日(日)
言わない方がいいこと。



昨日
私が言った『めぐが私を捨てなければね』のあとに
『それは言葉が違うよ』とすぐに言われたことが頭に残る

軽く怒られた気がしたから
いい意味でね




今日はお互い休み
『次は月曜日ね』だったはずなのに
ワンコールで切れる電話は10:00AM

『いま社にいるんだ』

へ?仕事してるの?

『うん 昨日言い忘れちゃった』

やっつけ仕事のために出勤だって・・・お疲れさま(>_<)




帰る前に掛けてくれたとき
昨日言われたその言葉について私から話す

『うん その言い方は違うよ
 捨てるなんて考えられないもん』
『すみれを大切に思ってる気持ち わかる?伝わってる?』

『「こっちだけ見てて」って言ったのは それなんだよね』



最後に言うフレーズのこと

『すみれは「言っちゃいけない」って思ってたみたいだけど
 オレは違うんだよね』
『もうずっとも前からその気持ちだった』







今日 ひとつ失敗した
社内の人から飲みに誘われてることを言ってしまった

ゴメン やっぱり言うべきじゃなかった

『いや 違うね
 言ってほしいよ』
『オレの気持ちとしては 行かないでほしいと思うけどね』

Gさんのとのこと 気付かないのかな
何かあるとは思ってる?
気付いてても口にしないだけなのかな

でも
めぐに正直に言ったところでどうなる?
4人での飲み会が とても苦しいものになる
第一 めぐとGさんの間を気まずいものにしてしまいかねない


言わない方が
伝えない方がいいことだってあると 思い知れ





2007年06月09日(土)
最後になりたい。



『すみれにお願いがある』

マジメな口調でそう言ったあと 急に黙る
そして

『オレを最後にして欲しい』

うん めぐに捨てられなければね

『そんなことはしないよ!後はバレなければ だよね』
『オレもすみれが最後だから』

この人は強引さと言うのか 押し付けたりなどが全くない
あくまでも柔らかく 控えめで 

みんなの前でバカやってる仕事上での姿とは 全く違う部分がある
甘えてるのがわかる
それは私も同じことなんだけど

『大切にしたいよね 長く』






『ホントにいい声してるよね いつものことながら』
『あー いつも声を聞いていたいよ
 和むんだよね ホントに』

昼の電話で 今日は仕事が早くあがりそうだと言った私に合わせ
午後の仕事を終わらせるために急いだと言う

あとはまとめて出すだけを言うところで 私からの着信

『めぐはまだ話せないのね?
 今日はまっすぐ帰るから ちょっと声聞かせるだけということで』

『うーん・・・・・・』

納得いってません(笑)

『じゃあ待ってようか?』

『うん!こっちから5分後に掛け直す!!』

そのときの声のトーンの変わりようといったら^^




『で?』

これと この後に続くフレーズ
今ではもはや争奪戦
どちらが先に言っても 必ず笑ってしまう

堂々と言えない状況でも無理やり言わせるときの楽しさ
殆ど病みつき(笑)

『本心?』


そう聞かれた





2007年06月08日(金)
僕の私の感想は。



『オレが一番嬉しかったことはね』

ドキドキしながら待つ

『すみれが上になったでしょ?
 そのときにキスしてくれたんだよね
 あれが嬉しかった』

自分から押してばかりいたと思っていためぐはそのとき
一方的ではないことに安堵できたと言う

『ねえ?わかれるときさ 何で手にぎってくれたの?』
『あんなに人がいっぱいいるところで「あれ?」って思った
 でも嬉しかったんだけどね』


今日になって 噛まれたところが痛いと言うと大笑いしてる
でもまたしてね あれは好きだから

『もちろん』

即答ですか(笑)





今日の電話は 昨日の感想でいっぱい
とても暖かい気持ちは昨日の別れ際と同じ

そして
いつもの言葉が 今日からバージョンアップ

昨日ホントは『言わないでおこうか』になったけれど
お互いが相手のために口にしてみて初めて 
とてもしっくりくることに驚いた

この先 ずっと





2007年06月07日(木)
1ヶ月記念。



腕枕をされながら聞いた過去の話
めぐには そんなことがあったんだ・・・







『楽しみだね』

今日が近づくにつれて 言わない日はなかった言葉
それが100倍以上の『楽しいね』になった

『まさかね・・・(笑)』

これも何度言ったかわからない
かつて同じ職場にいたあの人と 今こうしてひとつになってるなんてね




新たな『痛み』と『快感』に目覚める
私が望んでいたものはこれだったんだ
痕がつかないようにしたとは言うけれど それでもあんなに痛いなんて

そう 叫んでしまうほど痛い
でもわかっているめぐは止めない
かと思えばそれが舌に変わり 柔らかい感触が全身を這う
そして安堵すると同時にやってくる痛み

次が欲しいと思っちゃうんだよね

『ふふふ やっぱりMだ』

こんなに
こんなにも痛い快感がある








湯船の中 
後ろから抱きかかえられる形はすごく好きだ
ずっとこうしていたいくらい

この時間をまた迎えるために バレないようにしないといけない
でも逢いたい
でもしょっちゅう逢っていては バレる可能性が高くなる
じゃあやっぱり夏のその日を待つしかないね・・・
そんな話がスクロール


『ずっと続けよう』

これも何度言っただろう





2007年06月06日(水)
フェイント。



『すみれのために 今日は寝てあげる
 明日逢えるし』

『すみれにお願いがある
 明日バルスいっぱいして もしくは長めバージョン』

こんなメールで終わった昨夜


でも今日は私が忙しくて全然ダメ
少し風邪気味だというマツが心配 元気ないんだもの

『おかえり 大丈夫?』

するとマツは私の方に手を回し

『すみれのおかげで治ったよ』

面と向かって 初めて呼ばれた私の名前
飲みの席で『だけ』だと思ってた



周り 大丈夫だったかな





2007年06月04日(月)
こっちだけ見てて / 呼べる。



とてもマジメな口調でそう言われたとき 
自分の体温が1度上がったような気がした

『オレもすみれだけ見てるから』




丸1日あいた電話

久しぶりだね

『あ!オレが言おうと思ったのに 先に言われちゃった』

くくくっ 早いもん勝ちです

『1日話さなかったなんて 電話するようになって初めてじゃない?』
『日曜日でも ひとことふたこと話してたもんね』

確かにそうだなあ

仕事の話も交えて話をしてると

『あ!電池切れるかも!!!明日は休みだよね?
 電話は出来−−−』

あーあ 切れちゃった







・・・・・・・






『すみれにお願いがあるんだけど・・・ふたりでいるとき 名前で呼んでいい?』

OKするとやたらに喜んでますよ マツってば

『聞こうと思ってたんだけどね 飲んでる最中に
 断られたらまずいと思って聞かなかったんだ』
『いやぁ〜よかった本当に』

呼べるの?

『呼べる!』





2007年06月03日(日)
絡ませた手の。



今夜のメールは昨夜のこと一色

『でもね 昨夜は 手絡ませて歩けたから(やりすぎだったかな?)
 くるくる出来なくても後悔なし』

『すみれの手 好きだよ俺 暖かいし小さいし
 ドキドキしちゃった つないで歩いてる時』










Gさんにメールすることが怖い

いや 特に送る必要はないんだけれど
『質問!』なんて言われちゃった日には 
内容によって答えられるかどうかわからないし

特にマツとのことを尋ねられたら きっと指が動かなくなる
取り繕おうとする自分と 『今はあなたじゃないの』と思う自分
どっちも顔を出すから

マツは 
Gさんと私が話すのを見て 両方に腹が立つという
それは嫉妬してるからだ と

Gさんは どう見ているだろう
それを尋ねられるのが怖いし 社内で話せれば充分だと思うから
アドは見ないでいる






2007年06月02日(土)
最終電車。



『ねえ 手つなご』

深夜0時過ぎ 人気のない裏通り
私の返事を待たずにさっと手を繋ぐマツ

『ねえ こうがいい』

指と指を絡ませる








今日はお互い休み
いつもなら仕事中の時間帯に待ち合わせ

久しぶりに行くところだから ひとりで少し歩くつもり

『ひとりで?』

ん?一緒に歩く?

『もち、一緒に歩きたい!o(^-^)o』
『歩こ! 周り気にしないで  ね? 少しでいいから』

こんなにかわいい言い方しちゃうマツ
結局1時間早めることに


入ったお店で6時間近く ずーっと話しっぱなし
いいヤツだよ ホントに

さあ次はどこ行こうかと あてもなく歩き出す
手を繋いだのはこのとき


4時までやってる店を発見

『うるさそうじゃない?もっと静かな店で飲みたい』

再び歩き出す




『なさそうだね』

終電に間に合ったので 仕方なく帰途に着く

待つ間もホームで繋ぐ手
長く細い指は とても心地よい



先に降りるのはマツ
ドアが開くと私の手を握り 泣く泣くほどいてマツが降りていく

動き出す電車
マツはまだホームにいるだろうか

いた
そしてお互い親指でサイン



『深夜まで飲み屋がなかったのも 最終電車に乗ったのも
 親指やるためだったんだよ きっと』