快賊日記「funnyface」

2006年06月28日(水) ムチ

世界は私の知らないところで回ってる。
どこかで命が誕生し、どこかで鼓動が止まって
いても、私の毎日に変化はない。
大きな生命体はまるで永遠のように
命を生み出してはさらって行く。
命だけは平等だというけれど、
科学が際限なく発達してしまっている
現在は、命さえも値がつき、張る値がなければ
ただ消え行くのを待つだけに。
だとしても、その些細な軋轢は
とめどなく命を生み出す母体に何ら
影響を及ぼさない。
いつの日か朽ちる私の命もまた、
累々と続く流れの一つに過ぎず。
ならば生まれて取り上げられる命は
誰のものなんだろう。
そしてどこへ向かって行くのだろう。
私は知らない事だらけのまま、生きている。



2006年06月20日(火) 明日

毎日似たような事を考えて
生活をしている。
いつも明日の事を考えて生きていると
いう事は、決して悪い事ではないのだろう。
届く明日と、遠い明日。
どちらも私にとっては同じだったりする。
4年前は何をしていただろう。
ワールドカップの決勝戦の日は、
私にとっても大切な日だった。
だから決勝の結果はニュースで知った。
4年経った今年も、私は同じ事をしている。
そしてきっとまた4年後も。
私なりに前に進んでいて、そしてそれでも
同じ事を選んでいるだろう。
長く続く人生の旅路。
一生をかけれるものを見つけるのは
とても幸せな事で、またとても苦しい事。
自分の信念を貫き通すという事は
人に迷惑をかけ心配をかける事。
いつか大手を振って歩きたい…そんな見栄や欲を
忘れて前に進む事が、ただただ突き進む為の
道標になってくのだろう。
近い未来遠い未来、同じ明日を選ぶ自分。
簡単ではない道のりに、私は顔を上げ進んでいく。



2006年06月16日(金) ビッグ

人を助ける事も、助けてもらう事も
どっちも同じくらい大事なんだと思う。
どうしたって助けられる事の方が多い
のだけれど、それでも誰かを助けたいと
思う気持ちはある。とてもあって、なのに
追いつかなくて勝手に落ち込んだりもする
けれど。だけどいつも助けてくれる人だって
同じ様に助けは必要なんだ。
誰だって一人で成長なんて出来ない。
きっと皆一人じゃ大きくなんて
なれないはず。
赤ちゃんがミルクを飲ませてもらう
ようになんて思わないけど、心を支えたり
気持ちを救ったり、そんなふうにしたり
されたりして一緒に大きくなっていくんだろう。
自分の目指す未来にたどり着くために。



2006年06月08日(木) 背伸び

誠意という字は誠の意と書く。
誠の、心からの思いと言う意味。
だけど誠意は本当は心で思っているだけでは
伝わらない事の方が多かったりする。
それは誰のせいでもなく。
でもきっとそれは正しい事なんだ。
誠意が心で思ってるだけで伝わって
しまったら、人は言葉を紡がなかっただろう。
そんな事分かっているはずの事なのに。
今更ながら諭されてしまう。
優しく穏やかに、大人になる道を
示してくれる人。
いろんな事を我慢して抑えて
それでも足りない自分に辟易して。
だからといって今すぐ変われる自分でもないのに。
早く立派になりたいと心から願うけど、
立派な私じゃなくても愛してくれる人達がいる。
立派じゃなくていいから、ちゃんとちゃんと
大人になろう。くだらない事で子供のように
涙を流す事もきっと、大人になる為に必要な事だろう。
甘えられる人、頼らせてくれる人。
そんな人に素直な心を向けれるような
そんな大人になろうと今更ながらに思うのです。



2006年06月07日(水) 潮騒

激しいほどの悲しみは
その形を引きずらない。
ただ堪えがたい痛みを残すだけ。
もぎ取られた心をそのままに、
同じ日を同じ涙で繰り返す。
そんな痛みを、人はどう乗り越えて行くのだろう。
目を閉じて、思い出す顔はそこにあるのに。
手をのばしても、決して届かない人との
別れが誰にもきっとある。
痛みを堪えて、悲しみを堪えて、
堪えきれない涙を流し続けて。
そうして人は時の波に流すように
解けるように、思いを沈めて行くのだろうか。
戻らない時が憎らしくもあり愛しくもある。
そんな日は、祈るように閉じ込めるように
静かに一日を終えていく。



2006年06月06日(火) 落日

新しい物に触れた時。
懐かしい物に触れた時。
私はいつだって自分の記憶を辿っている。
それは全く関係のない事かもしれない。
懐かしく感じるだけで、知らない初めての
ものかもしれない。
だけどそこに何らかのつながりを見出して
しまうのは、私が私の世界で生きているから。
そしてきっと誰もが自分の世界の中で
生きている。
大切な記憶、宝物のような思い出。
すべては私だけが持っていて、私だけにとって
大切であり、私だけにとってこれからも
未来に繋がる道標。
人はなんて小さいのだろう。
何て小さい世界で旅を続ける生き物なんだろう。
それはとても大切でとても愛しいと思える。
全てが自分の記憶に還元されてしまう。
その思いがあるからきっと生きていけるのだろう。
だから前へ進もうとするのだろう。
全てを切なくする記憶は、きっと私を強くする。


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