快賊日記「funnyface」

2004年09月28日(火) 幸せな体。

ちょっとだけ風邪を引いてしまいました。
元々風邪を引きやすい性質ではあるのですが。
あまり熱とかは出なくて、ただだるいだけだったりします。
またそういう症状をサボりとも言うそうです。
ってか、絶対それだけって感じ。
小さい頃からかなりの健康優良児でした。
一度も入院した事ありませんし、怪我も大きいのはない。
本当に医者というものにやっかいになる事が今まで
全然なく生きてきちゃいました。
聞くと、風邪は健康だからこそなるんだそうです。
健康な人がなる病気だと教えてもらいました。
やはり全く病気しないと駄目だろって事で風邪ひかされたり
するんですかね?何か大きな力によって。
元々病気がちな人に申し訳ないからって。
子供の頃はその病気がちな子が羨ましかったです。
貧血で倒れたりするとちょっと格好いいなぁと思ってた。
鼻血をよく出す子もいて、その子はもう私からしたら
アイドル。授業サボれるわ心配されるわ。しかもなんかちょっと
誇らしげ。いいなぁ、私も鼻血出ないかなぁとか
どっかの漫画家みたいな事本気で思ってました。
今はいいです。今鼻血とかたくさん出して喜んでたら
もう全然大人として失格ですから。
大人になって健康っていいなと思える事が出来ました。
健康じゃないと無理も出来ませんからね。
ええ、もう無理しないとうちの舞台には立てませんから。
少々の事じゃびくともしない体を作らないとやっつけられ
ちゃいますからね。小さい頃に病弱だった子は、やっぱり大人に
なって、更に歳を重ねると同じ年頃の人より疲れとか出やすい
みたいだし、やっぱり病気自体なりやすくなってしまうそうです。
私は近くにそういう人がいるので、とても心配です。
改めて健康に生んでくれた母に感謝しつつ、そういう人達を
少しでも助けれあげれたらなぁと思ってます。
そしてもしそばに、体が病気とかで不自由な為に何かを諦めている
人がいたら、健康な私は目一杯舞台で走り回って…
いつかその人が立ち上がれるようになるといいなぁと願い
ながら走り回って、そしてやっぱり自分の体に感謝をするのだろうと思う。



2004年09月24日(金) 友達。

少しずつ秋に季節は近づいているのでしょうか。
でもまだ暑いですね。雨なんか降ると蒸し暑くて。
今日は帰り道が雨。わりと降っていて。でも傘もなく。
最近夜遅くに雨がよく降るから、傘のない私は
結構濡れねずみです。でも帰りだからいっかって。
自分の生きてる場所はちょっと特殊な世界で、
きっと自分はその道を永遠に進むだろうから。
今ほんのちょっと普通の道を仮の宿みたいに
生きてる自分は、そこでの生活とか友達とかも
大事だと思ってる。
だって多分すぐに別々の道になるから。
だけどそれでもやっぱり大事で。
新しく出来た友達。新しく覚えた仕事。そういうのが
少し愛しく思える。だから、普通の人みたいに
仕事の愚痴を言って、明日の約束をして。
帰りに雨が降ってて、でも仕事が終わった後だと思うと
全然平気だよね…そう笑った友達の顔。
雨にぬれながら、その顔を思い出したら、本当に平気だった。
毎日毎日覚えていたい日常はあるのだなと、そう思った。



2004年09月22日(水) 蹴る。

人によって夢の形というものは違いがある。
たとえば同じものを目指していても、
それにたどり着くまでの道や、場所。
同じものを求めていても思いの深さも種類も違う。
例えば自分自身で選んだ道が、その先を分かつ時もある。
それでも気持ちは分かるから。
それが今必要だと思う気持ちはわかるから。
だって誰が永遠を約束できるだろう。
誰がその夢を約束してくれるだろう。
誰がその夢を永遠に求める事を教えてくれた。
全ては自分の思い一つ。
もっともっと大きい何かを得たいと思った時、
飛び出す勇気は必要だ。
誰も何も約束をしてくれない現実の中。
確かなものなんて何もない自分たちは
それでも不確かなこの道を、たった一つの確信だけを
頼りに前へ進むだけ。
それはとても勇ましく勇気のある事。
だから迷わず大地を蹴ればいい。
もしも遠くを求めるのなら、笑って背中を蹴飛ばすから。
手を放す理由はちゃんとここに持っているから。



2004年09月21日(火) 道草

人は日々成長する生き物だと言うけれど。
わりと毎日のように同じ失敗を繰り返す生き物のような
気がする。毎日同じ事を考えて。結局いつも同じような事で
歯軋りをして。子供の頃と何が変わったのだろう。
大人に近づくにつれちょっとずつごまかす事を覚えて。
少しずつ臆病にもなってくる。
無駄に知識だけ増えて行くから。見栄も羞恥心も増えて行く。
丸裸にされるのはとても怖いから。無防備に全てをさらされて
しまう恐れのある子供には近づきたくないのも事実。
それでも大人はいつだってずるいから。
子供を黙らせる方法なんて100通りも知っている。
私ももう大人で。もちろん、とはいえまだまだですが。
それでも相手が自分より幼い気持ちの持ち主ならば
きっと簡単に黙らせることが出来るのだろう。
それが悪いことかどうか分からないけど。
卑怯にも見えるそんな大人のやり方は嫌いではなくて。
順当に、それなりにそれらしく大人になっているなと思うから。
人が生きて行く道はそう簡単ではないから。
やっぱり怖いものが増えたり守るものが増えたりして。
弱さもずるさも情けなさも持って大人になって、たまにガキみたいな
奴にちょっと目を覚まされたり。そういうのがいいなと思う。
小さい頃に描いていた大人の人は父や母で。
あの人達にはそういうの関係ないと思ってたけれど。
自分が成長して分かる事。そういうの持ってるからこそ
子供を愛し守っていく力を手に出来ているのだと思う。
皆誰でも子供だったように、皆誰でも大人になるのだから。
変わらない事と変わっていく事を認めながら、
もちろん時には昔は違ったって、今の自分が嫌になったり
する事もあるかもしれないけど。そんな時は遠回りしたりして。
慌てずゆっくりゆっくりと。そうやって皆、
少しずつ少しずつ成長して行くのだろうと思います。



2004年09月20日(月) she

愛する人の悲しみはとてもこたえます。
自分のならどうにかなる。わりと?いや、かなり
打たれ強く気も強いので、どうにか乗り越えられるから。
でも大切な人が悲しいのはどうにもならない。
代わってあげる事も出来なきゃ、その悲しみ全てを
理解する事も出来ない。でくの坊のようにつったって。
涙が止まるのをひたすら待つだけ。
言葉だって何をどんな風にどんな形でかけてあげればいいのか。
空回りして話せば話す程愚にもつかない事ばかりで。
語るに落ちるなんて。嗚呼、そんなつもりじゃないのに
その悲しみを取り除きたいという思いだけで突っ走るから
この言葉こそがまた泣かす。
どうか。どうか悲しまないで。それしか頭になくて。
もう一生分の涙を流したら、もう一生泣かないで欲しいなんて。
勝手なことばかり考える。私にとって最大の武器であり最大の弱点
でもあるもの。だから笑ってくれたり怒ってくれたりする時は
とても幸せで。悲しみにくれてる姿には目を閉じたくなる。
それなのに。ありがとうと笑うから。何も出来ない私に向かって
もう大丈夫だとまるでひまわりの花のように笑うから。
私の方が泣きたくなって。私の方が救われてしまって。
やっぱりいつだって敵わないと思うんだ。
愛する人だけが。愛してくれる人だけが私を生かす。
その人だけが私が生きている事に理由をくれる。
私はいつだってその笑顔に救われる。
悲しみを乗り越えた彼女の笑顔がとっても綺麗だったから、
私は思わずつられて笑って泣いた。
それは、明日からもう少し頑張ろうと心に決めた日の出来事。



2004年09月14日(火) セル。

私はよく昔の事を思い出す。
まだ小さくて姉や兄に手を引いてもらっていた
頃の事を。長く付き合った親友と会った時。
たわいもない時間。相変わらずだとお互い笑って。
さして変わった事もなく普通に笑って普通に手を振る。
そんな帰り道、ふと一緒に黄色い帽子をかぶって
学校に通っていた頃のことを思い出してしまう。
家の近くでキャッチボールをしているお母さんと小学生。
いずれはうちの子も大リーガーに。
そうそのお母さんが思っているかどうか分からないけど。
その微笑ましい光景を。夕日が包んでいるその光景を
見て、自分が母について回っていた子供の頃を
思い出してしまう。なぜだろう、切なくなる。
悲しい光景でも淋しいことでもない。むしろ暖かい。
なのに、思い出して切なくなって胸が詰まる。
思い出も悲しみを運んではいないのに。ただのホームシックかな。
いつでもぬくもりが欲しい子供のようで、恥ずかしくなる。
まるで多感な年頃みたいに、見るもの全てに心が動いてしまう。
近しい人にいつでも子供と変わらないと言われてしまう理由が
簡単に見つかる。もしかしてずっとこのままかも。
いつだって何にだって心を動かされ、今だ自分を守る術も知らない。
少しはうまくなりたいと、そう願いながら。
きっとこのままの自分に嫌気が差しながらずっと付き合って
行くのだと覚悟もしている。大事なものはいつだって変わらない。
感じるままでいいのかもしれない。



2004年09月12日(日) グランド・ゼロ

あの日の爪痕がまだ痛む。
引っ掻き傷は思ったより長く痕を残してく。
少しずつその痛みにも慣れた頃、
もう大丈夫。今度こそ乗り越えて行こうと、そう
思った矢先。同じ日が訪れ。
ギリギリの我慢はあっけなく崩れ、またも痛みに
涙があふれる。安らいだ時は本当は一日としてない。
未だはっきりとあの日の慟哭が思い出され。
悲鳴とも罵声ともわからない悲痛な叫び。
話す言葉は違っても、悲しみはわかるもの。
その地に立って、今思う事は何だろう。
かの地は今日もまた悲しみに暮れ。
あの日失った人々の名が木霊のように繰り返される。
それは想いを乗せた言霊。
その地にはいずれ世界で一番のビルが建つという。
本当はゼロのままで。爪痕はそのままで。
そう願うのだけれど。きっとその姿は痛すぎるのだろう。
それならば今を過去にして忘れる事が賢明なのかもしれないけど。
いつか語られる程遠くの記憶になったとして。
もう痛みも風化するくらい時が経ったとしても。
今記憶にあるあの日の事はきっと忘れる事は出来ないから。
どうかそんな時が来たら、愚かだと笑って欲しい。
先人の過ちを笑って軽々飛び越えて行って欲しい。
そんな未来が来る事を切に願って、かの地の人々は
今年も祈りを捧げているのだから。



2004年09月08日(水) フォーシーズンズ

今年も夏休みが終わりました。
今年は暑かったから残暑もきっと厳しいはず。
そう思い出かけてみれば、強い日差し。
今日も一日暑くなりそうだなと空を見上げれば、
吹く風は少し冷たい。
日差しは夏のままなのに、風が秋を運んできた。
夏休みが終われば秋が来るというのは、決まっている
ようです。快賊船の今年の夏は準備期間でした。
いずれ来る厳しい冬に備えて、気持ちを少しずつ少しずつ
溜め込んで。そして秋が来た今、その風に乗って走り出す。
暑い暑い日に耐えた心は、秋に芽吹き冬に浄化される。
その日の為に心を大切に育ててきた。
毎年同じように季節は巡って、毎年同じように季節を感じて。
そして毎年舞台に立つ事で季節を歩いている。
同じ事の繰り返し。毎年四季を美しいと思うし、毎年春が来て
夏が来て秋が来て冬になる。その繰り返し。
それでも毎年何かを思い何かを感じて生きている。
少しずつでいいから。成長して行ければいいなと思う。
まだまだ子供のような自分を持て余す時もあるけれど。
相変わらず容易く感情に流されるときもあるけれど。
巡る季節に心を奪われ、その季節を通して舞台に立つ事を選んだ
自分が、少しずつ大人になれるといいなと思う。
もうすぐ、秋が来る。
ちょっとだけ冷たい風に背中を押され、また毎日出かけて行く。
そんな秋がもうすぐ来る。



2004年09月04日(土) アリア。

時々思い出す歌は、古い歌謡曲だったり母が口ずさんでいた
歌だったり。ふと思い出して帰り道に歌ってみたり
口笛吹いてみたりする。口笛は夜吹くと蛇が出ると子供の
頃よく怒られていた。今でも実家に帰ると口笛を吹いては
怒られて。何だか子供の頃とちっとも変わらない。
なぜ家族といる自分はずっと変わらずにいられるんだろう。
学校の話が仕事の話に変わり、友達の話が好きな人の話に
変わっただけ。いつだって母は不出来な子供の心配をするし
いつだって私は親の前ではただの普通の子供にかえる。
そしてやっぱり父は変わらず強くて格好いいままでいる。
お盆やお正月くらいしか会えなくて。
考えると不思議な感じがする。家族なのに。
子供の頃は一緒に住んでて毎日会っていたのに。
今は別の家に帰っている。でも実家に帰ればただ今という。
それが。たったそれだけが嬉しく思える。本当はもっと一緒に
いたいと思う。でももう大人だから。子供は親を乗り越えていく
もので。私はもう大人だから。少しずつ自分の生活というものが
出来て来ていて。それでもつないだ手をずっと離したくないと思う。
顔を見て。幼い頃につないだ手をみれば、この人は確実に
自分より先に逝く人なんだと。その思いに決心を何度も固める。
もっと頑張ろうと。もっと頑張ってもっといい子になりたいと。
この人の子でよかったと自分が思うのと同じくらい、
誇りだと思われる子でありたい。そして今更ながら、
もっとそう思われる子になりたいと決心を改める。
きっと本当はとっくにそんな愛情をもらっているのだけれど。



2004年09月01日(水)

まだまだ長く生きているというには心もとない歳ですが。
それでもそれなりに生きて、それなりの出会いと別れを
経験して。そして数え切れない程の愛情と優しさを
人からもらい、少々傷つけられたり痛い思いをしたりも
してきた。今そばにいて笑い合ってる人達と、
これから出会うであろう人達。どこまで同じ道を
歩いていけるだろう。いつかは別れる時も来るだろう。
人は永遠ではないから。それでも今はそばにいて
一緒に同じ気持ちを持って歩いてる。
必然の別れもあるだろうと思う。なげやりな別れも、きっと。
それら全て含めて今が大事で今が愛しいと思う。
家族を愛するように。他人である仲間も大事に思う。
もしかしてそれ以上先はないかもしれないけれど。
それでもそう思う。
いつか思い出になる時。その時の為にもこの気持ちや
思いを大事に大事に進んで生きたいと思う。


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