My Precious Memories

2005年02月22日(火) Tokyo

東京行きのオレンジ電車が
すうっと闇夜に吸い込まれ
あたしは一人ホームに残る

新宿駅はいつもより人が少なく
疲れた顔のヒトガタがぽつり
ぽつりと歩いて消えていく

あなたの好きな池袋まで
ついて行けば良かったのかな
そこまで迷惑かけられないし
あたしはそこまで馬鹿じゃない

上野で愛し合った結果が今日だったとしても
あたしはそれでも構わない

お台場に眠る海の怪獣が
明日あたしに襲ってきても

この街はきっと何一つ欠乏するコトなく
機能していく
そんな街をあたしは
眠りの中で深く愛している



2005年02月15日(火) priority seat

何気無い一言であなたを傷付けた
あたしに言い訳は出来無い
あなたの優先席にいつまでも居られると
そう信じて疑わなかったの

枯れ葉も生き返る季節が
少しずつページを捲る
綺麗な水色のキャミソールが
一番似合う頃にあなたはもう居ない
そんな夢が成立しないように
今はただ心の声を聴いているだけ

どんなに深く奥まで愛し合っても
深夜のファミレスなあなあの会話
途切れる空気に息が出来無くて
あなたの携帯触れるその指で
煮え切らないあたしを包んで欲しいよ



2005年02月14日(月) in little

どうしてあなたのコト
想い出すと心壊れそう?
歪んだ愛情を曝け出して

どうしてあなたのコト
考えると心切ないの?
儚く散った激情を投げ捨てて

あの手紙はもう海に消えた
それでもあなたの想いは此処に

涙がとめどなく溢れてく
月夜の晩に悲しみを
そっと沈めてみる
もう誰も拾ってくれないものだとしても
きっとずっと覚えている



2005年02月12日(土) 叫び

仮の約束なんて
振り返ること無い
現実から逃げた獣に
生き延びる術を与えないから

馬鹿でも良い
笑って欲しい

刹那に願う灯火の彼方に
見える姿はネイルの残骸
生きる術を見出せない生命なら
そこで終わるのが宿命

馬鹿でも善い
呆れて欲しい

君に見た永遠の欠片を
今も隠せずに抱き締めて居るから
あたしはいつまで経っても
君の幻影に囚われたまま

馬鹿でも好い
救って欲しい

最後の切り札
最悪の心持ち



2005年02月10日(木) Meteor Station

心が溶ける

流星の彼方に
セピアの色が重なる
濃淡に迫る未来の記憶に
哀れな愛色も届かない

色付いた景色さえ
手中に入れる事を
求め彷徨う魂にも
抗う心持故に今も尚
赦されるのを待っている
君はいつだってそういう人だ

流星の彼方に
オレンジの世界が広がる
堪能に埋れる過去の疑惑に
憐れな藍色も揺るがない



2005年02月09日(水) 輪廻の奇蹟

はばたいた奇蹟
もう二度と
出逢わないように

真夜中過ぎに送った
メールの返事は
いつまで経っても
返らないけれど

こんな想い
しなくてもいいならば
しない方が良かった
広い世界の中で
あなたと出逢ってしまった
奇蹟という過ちに
気づいた時は
もう遅過ぎたから

さようなら
想い出と共に
あなたを愛する事が
出来たなら

出来た なら



2005年02月08日(火) 浅い夢

浅い夢だった
遥かな泉の幻想世界に
君が居たコトも忘れてしまった
今さっき想い出した遠い日の欠片

頭痛に悩まされた日々も
明日の本能に従って生きる日々も
淡い夢で終わる
世の中なんてそんなモノだ

君が居てくれたコト
君を忘れてしまったコト
何一つ後悔などしていないから
君もまた浅い夢を見ているんだろう



2005年02月06日(日) ふれあいのこころで

絶対に涙は出てこなくて
あたしは冷たい人間になってしまっていた
そんなの哀しい
感情の起伏が無くなってしまって
ただ平坦な道を歩いていくだけの人生
そんなのいやだ

取り戻したいけどもう二度と
手に入れるコトは出来ない同じモノを
ただがむしゃらに欲する訳じゃない
同じモノはもう何処にも存在しない
だからあたしには明日が巡ってくるんだ

探しているのはもっと大切なモノ
心を込めて送った花束よりも
大きくあたしを揺り動かす力
誰かに頼ってばかりの小さなあたしを
蹴っ飛ばしてもう一度夢を見させてよ



2005年02月02日(水) あたしだけのヒト

あたしだけのヒト
ずっと傍に居て

すり抜ける春に誘われて
呼んでみた名前は虚しく響くだけ
「あたしだけのヒト」

小波の夏に遊ばれて
呟いた台詞は切なく落ちるだけ
『あたしだけのヒト』

残されて佇む秋に魅せられて
抱き締めた匂いは正しく薫るだけ
【あたしだけのヒト】

凍えるだけの冬に迫られて
遠退いた輝きは激しく醒めるだけ
《あたしだけのヒト》

あたしだけのヒト
ずっとずっと傍に居て



2005年02月01日(火) TV

例えばこんな風に
テレビを見ている時
気づけば探してる
君の影を

君の隣に居るのはいつだって
あたしであって欲しいから
落としているのはいつだって
あたしの切ない数え歌

また一緒に笑いながら
泣きながら話し合いながら
ふざけながらあなたと
一緒にテレビが見たい


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