My Precious Memories

2003年11月30日(日) bear hug

抱き締めていた

ずっと
       ずっと

薄汚れて毛羽立った
深黒の瞳のテディベア

今にも泣き出しそうな
あたしだけの友達



2003年11月28日(金) daybreak

深夜に響く不協和音

ぽつんと
見つめる2つの瞳が
深い萌黄に染まる時

宇宙へ放り出された
星雲と迷子の心が
ふわりと

君の笑顔を映し出す


奇蹟のような夜明けと共に



2003年11月26日(水) 逃避願望

浮かんでくるのは見覚えの無い映像
何処からとも無く聞こえてくる声

あたしを壊すのはあたし自身であって
それ以上でも以下でも無い

この世界で息を続けるコト
肺へ毒素を送り続けるコト


とにかく
此処から逃げたい



2003年11月23日(日) Moonlit River

心震える想いに気付いた
そんな夜は一人
見上げる月の白さを憂う

孤独を愛する日々に疲れて
描いた幻想の君を想う
その完璧な眼差しで僕を
今此処から消して下さい

願うコトはただひとつ
早く何処かへ帰りたい
白い月すら届かぬ場所へ



2003年11月20日(木) like sin

爆風の彼方に見えるのは

一体 何なのですか?


痛みしか見えない向こう側
埃まみれの壊れた街が
流した涙は紅い色

あの叫びが届かないのなら
あたしはただ
祈り続けていくしかない

明日を失くした魂に
きっと届くと信じ続けて



2003年11月19日(水) love letter

届くはずも無い
あなたに宛てた手紙は

はらはらと舞う
枯葉と共に



2003年11月18日(火) 夢に楽土求めたり

首筋に落ちる雫が熱い

意味の無い
言葉を紡いでも
仕方が無い

今広がる果てしない地平線を
総て残さず抱き締めよう

下を向いて歩いても
上を見て立ち止まっても
零れる涙は隠せないから



2003年11月17日(月) evaporation

きっと 思い込むのは簡単で
いつでも孤独の海に還れる

朝露に紛れて空へ溶けても
日々は変わらず流れを止めずに
いつか見た懐かしい笑顔達は
届かない想いを知らないままで

ねえ みんな何処に居るの?

果たせなかった約束が
頬を伝う涙に変わる

清閑な魂が凍える神殿で
天上へと響く歌を聴かせて

そう あたしが消えてしまう前に



2003年11月16日(日) ROSE BUD

前を走っている
背中を追うばかり
そんな人生

だけど確かに聴こえる
あたしだけに向けられた魂

木立の中に消えていく
姿の果てに見える
今は遠く遠い場所へ
一歩ずつ近づいていく

あの一瞬に総てを懸けて
震える声も聴き逃さずに
あたしの中で静かに囁く

空へと伸びる 小さな蕾
やがて咲き誇る 真紅の大輪



2003年11月12日(水) change off

もう何処にも行かないで

耳の奥に走る戦慄が
動き回る闇の花のように
色を落として
駆け抜けていく

視界はぼやけて
焦点を失い
混濁の彼方へ・・・

お願い 連れていかないで

もう何処にも行きたくない



2003年11月11日(火) spill one's guts

いつから人は
闇に紛れて
不気味な仮面だけを
浮かべるようになったの?

聞こえる声は
薄笑いの
渇いた心で

何を怖がっているの?
何を誤魔化しているの?

「あなた」は何処にいるの?



2003年11月08日(土) thirty-one syllables - real emotion -

胡散臭い愛しか知らない

作られた笑顔で掴む
倖せの虚像


映ってる鏡の自分
見つめても

真実なんて何処にも見えない



2003年11月07日(金) A Has-been Place

告げるべきでは無い
この想いを
君はどうして隠し通せる?

大切だった
あなたはもう居ない

それでも君は此処に居るから
僕に蔓延する悪魔の微香

抜け出せたあなたは
抜け出せないあたしを
愚かだと想いますか?

だけど
総てを終えたその時は
涙で 笑顔で
あなたの下へ還るから

僕にどうか 笑顔を見せて


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