2003年10月28日(火) |
Hyacinthus orientalis |
近づいてくるのは未来? それとも良く見てた夢?
小さなベランダに すこやかに咲く姿を描きながら 苦笑いの君の手をひいて
街の花屋へ 球根を 買いに
昨日観た夢の中 微笑んでいた別の人と 選んだ花はピンクのヒヤシンス
笑顔の二人の心の奥は 咲かずに終わった水栽培
そして今日 君と繰り返す 思い違いのデジャヴ
確かに隣で笑い合える君と 手を繋いで想いを告げる
黄色いヒヤシンスが 君とあたしの 二人の未来を照らし出す
枯れ葉の音が物悲しくも 意味有り気に囁き続ける
それにしても 不思議と吹き上がってくるのは 何の根拠も無いあっけらかん
いつもの帰り道を共に 夕焼けに染まる街並みよりも 長く伸びた影を引きずりながら
追い越した風は振り返らずに 僕らの距離を縮める為に
指先で感じた 寒さに凍える君の手は ずっと探してた笑顔の素
明日へ繋がる 笑顔の素
打ち寄せる漆黒の波に 引き離される交響の笛
ツヨクナリタイ
連体の魔術で変わりゆく姿色 浮かんでは消える幽玄の花嵐
「壊れても先を望むは我が命 愛しき君と明日を待つ夜に」
2003年10月20日(月) |
over again |
見えない明日を探すより 今流れるこの空気を 想いっきり吸い込みたい
今この場所に縛られるより いつか見る理想郷を 想い描いて旅に出たい
ふたつの想いに架かる虹を 粉々に砕いて飲み込もう
七色の輝きが身体の中から囁いて 世界の隅々まで響き渡る時 あたしはもう一度生きたまま 生まれ変わるコトが出来るから・・・
「あたし」が終われるのなら 初めから世界など必要無かった
今生よりも大きな 存在というイメージ
広がっていく涙の波紋 溢れ出す明日への祈り
流れて巡り辿り着く 眠りについた世界の果てに 「あたし」を見つけられるのならば
2003年10月12日(日) |
spread splendidness |
僕に今何が出来るかなんて 考えたって少しも判らないから とりあえず前を向いてみる
言葉に出来ず佇むだけでも 君は微笑んで指をさして 雨雲の遥か向こうで見え隠れする 小さな光を教えてくれる
歩き始める僕ら 弾むような君の足取りに 自然とこぼれた笑顔
気付けば青空の彼方 ガラス細工の虹が浮かんで 隣り合った君と僕の心 鮮やかな色彩に染められていく
不思議で愛しい君の世界で 僕は僕を取り戻せるんだ
2003年10月11日(土) |
chocolat chaud |
失ってしまう為に 何かを掴もうとしている訳じゃない どんなに遠回りでも良い 最後にはあなたに辿り着きたい
お揃いの鍵で開く扉はきっと あなたと描く故郷へ続いているから
暮れかけた空と一番星の下 「さよなら」はもう要らない 凍える手を繋いで歩いて ふたりの家へと帰ろうよ
交わるコトを恐れなければ 総ては一点に収束していくのに
高くそびえる虚空の塔 その先に伸びるのは 栄光の橋か 蔑如の証か
本当に欲しいモノなんて 最初から何処にも存在しない だから孤独な地球を嘆いても 何も始まりはしないんだ
すれ違う悲しみ 通り過ぎる優しさ 預けられた痛み それでもあたしは
いつかの海へと回帰していく 懐旧の君と手を繋いだまま 愛しき子等の希望と果てて
でも今はまだ 虚空の塔
きらきら
見えなかった景色が
きらきら
目の前に浮かんでくる
ゆらゆら
踊る陽炎の道で
ひらひら
舞う蝶を見つけた
ふわふわ
澄んだ離れた心が
きらきら。
2003年10月08日(水) |
thirty-one syllables |
◇隣り合う光と影に感化され開花する華 夢みる秋桜
◇花見月 闇夜に浮かぶ消えかけた紅よりも切ない色彩
◇窓辺には毎年飾ろう竜胆の籠を抱えた君を探して
◇ときめいてラヴェンダーとローズマリー 月も待たない命だけども
2003年10月06日(月) |
リトミック・メタモーフォシス |
湧き上がる魂の律動を 押さえ鎮める事など不可能
不可逆の裏に潜んだ 確かな羨望を中心に抱き 紺碧の彼方に浮かぶ 晴れた静寂を蹴り飛ばして 凡て 消し去って
無に帰す事に意味など無い 其処には初めから何も無い
在るのは散らかった衝突の欠片と 決して見えない粒子の流れ
最後を手にするのは誰の役目か 知るのは声を持たぬ者たち 心の葦を持たぬ者たち
立ち止まって 耳を澄ませて ほら 聞こえる小さな声を 無視出来る程 僕は大人じゃないんだ
丸く青い天井 何処までも続く牢獄 温かな母なる愛 抱き続ける揺り籠
僕の声が 聴こえますか?
2003年10月04日(土) |
ma parapluie |
あたしが生きてる意味 何も見つからない
もうダメだ って想う時 それでも最期までは逝かない 繰り返し繰り返す 最高の贅沢 何時まで気付かないつもり?
降り注ぐ雨に戸惑いながら それでも進んでいけるのは 輝く空色の傘を 君が見つけてくれたから
あたしが生きてく意味 なんて単純明快
明日の空の色さえも 心に染めて歩いていける
2003年10月03日(金) |
tous les jours |
何も変わってないようで 確実に 何かが 音も立てずに動いている
あたしは此処に立って居る しっかり地面に足を着け 真っ直ぐ天に向かって立って居る
だけど 白い雲が流れていく 過ぎ去る運命を儚みながらも 地球が動いている事になど ほんの少しも気付かない
心の隙間を通り過ぎてく 切なさの行方ばかり捜して 遠い場所まで心を運ぶ
気付かないうちにぐるぐると 同じ軌跡を描いている 人の運命を知らないままに
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