"RENEW!"
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秋の澄み切った濃紺色の夜に 粲粲と降りそそぐ月光の下で 口ずさむのはセレナーデ。
その時によって 歌う曲は異なるのだが 誰かを想って歌うのは 切ない気分から 穏やかな気分、 そして涙が頬を伝う。
この歌が 誰かに伝わらなくとも 私の中で生き続ける。 そう今宵の月のように 私の中で輝き続けている。
喫茶店に入って 隣の若い女性が向かい側に座っている年配の女性に 話した内容が科白が 頭の中を巡ってしまったせいだろうか。
「人生の上で何時でも いい曲を大好きな人に 聞かせてあげることができないかもしれない。
結婚する人や恋人という人は その苦痛も味わってしまうけれど でもそんな疲害も乗り越えられる人だから だからまた演奏できるんです」
秋の実りの野菜が入った トマトスープを飲みながら 彼女の話を聞いた私は この気持ちを分かち合いたい人に話すべく お気に入りのセレナーデを 心で奏でながら家路を急いだ。
| ふと窓から階下にある外の家族風呂の入り口を確かめた。
| こちらからはドアが開いているのを確認するほかない。
| これは上手い具合にと思いながら支度しようと思った瞬間
| 大事な男の人の場所はそれぞれ桶や脱衣籠で隠してたおり
| 遠目で見た限りだが私より一回り上の感じの男の人達だった。
| 男達が慌ててドアを閉めた音が私のいる階まで聞こえた。
| その後お茶を飲もうとしたが肝心のお茶がなかったのだ。
| 仲居さんが他のものと一緒に持っていってしまったらしい。
2004年10月13日(水) |
違う意味での「湯治」. |
| 川沿いの外に設置された5つの家族風呂がついている。
| 大きな盆に載せきれないような食事を1時間楽しんだ後、
| 露天風呂に入ってでもみようかなと一人支度をして外に出た。
2004年10月11日(月) |
苦い珈琲の味のドライブ |
| 診察台に上がって思うようにならない右肩をほぐされ、
| グループで行くと山道前には眠ってしまうタイプなのに
| 家に着くまで車の中で彼の隣で寝て帰るしかなかった。
| 悩み事は一番に彼に相談しなくては、そう思っていた。
| 自分の中で果たして誰に相談するか苦労する事がある。
| 例えばここの日記(というか日記なのかという疑問もある)や
| 心が重たく感じるのは私はそういう表現の作業は苦手だからだ。
| 「旦那や友人に言えない、そんな話が出来る関係」なんだろう。
| 秋の長雨の余韻が道路の渇ききっていない部分に残っていて
| 街の塵を沈めて朝の空気は清々しく光は輝いて見える。
| 空気の冷たさは益々鋭く感じてしまう。寒く感じる手前だ。
| あっという間の一日の終わりを感じてしまうことがある。
| 夜の始まりを告げる挨拶がどこからともなく聞こえてくる。
| イベントの多い10月のこの時期晴れるという相場だが
| 晴れ女としては、やはり秋空を週末プレゼントしたいのにな。
喧嘩してその後そのままにしていた妹から 少し厚みのある手紙をもらった。 差出人は妹はもとより彼女の家族の名も 連なっていた。
内容は 彼女の子供の七五三の記念写真と 早めの私達への結婚記念日のお祝いの言葉と 彼女の気持ちだった。
人とどう繋がれるかはその人にもよるが 重要なのは話すことと 相手の気持ちを少しでも返そうという気持ち。
彼女の私への気持ちはよくわかった。 私の言いたいことを全部文字にしたためていたから 返事が出来ない。
素直じゃないなと一人で苦笑い。
ほんの少しのお祝いのお礼の言葉と ありがとうを添えて 私の撮影した写真カードを送ってみるつもり。
彼女宛の手紙を書き始めていると 子供が私の顔を覗き込んで笑ったかと思えば 緑のクレヨンで読めない文字を 真っ白な画用紙に描き始めた。
| 真っ白なノートが好きだ
| 何枚も綴ってあって
|
| 何を書こうか迷って迷って
| はじめの言葉を書くときは手が小刻みに震えるのだ。
|
| 言葉を綴り出すと止まらなくなり
| 私の心がノートの上で生き生きとしてくる。
雨の休日の昼間うとうとしていたら 電話が部屋中に響き渡った。 受話器をとるととても懐かしい声の女性だった。
「瑠唯ちゃん元気?」 その彼女は仕事の一つ上の先輩だったが 旅行に行ったりご飯を食べたりする間柄だった。 彼女の電話はいつも急な話が多かった。
「急な話で申し訳ないんだけれど ○月○日あいてないかな?」
ご結婚のお祝いパーティをするのだと言う。 私がおめでとうを言うまでに 数十分彼女の話に耳を傾ける事になった。
私が最初の会社を辞めてどのくらいになるだろう、 年賀状の間柄になって長い月日が流れてしまった。
「申し訳ないんだけど その日結婚記念日でね出掛けちゃうんだ、ごめんね」
宿泊予約を取ってしまった事を伝えた。 こちらのお祝いには出席してくれたのに、 なんだか申し訳なく小さな声で応えた。 雨の音で消えてしまいそうな声で、 ちょっと寂しい気持ち。
「お祝い」の気持ちが彼女に直に言えなくなってしまった。
*****
私は30代なので結婚式のご招待は年々減少する。 私の近い友人達は半分くらい独身生活を満喫しており、 結婚についてあまり深い話をした事がない。 近い間柄といえども立ち入った事を聞けない事が 障害なのかなと考えたりして。私が気にしすぎなのかも。
結婚を決意して周りの人に祝福されたい、 そう思っている友人の気持ちには 微力ながらも役に立ちたい。
目の前で祝福は出来ないけれど、 お祝いに幸せの二人の姿がいつでも輝いているように プレゼントとして銀のフォトフレームを探しに 明日街へ出掛けてこよう。
「恋をしたいのならば他の人を探してくれ」
高校の時言われた言葉、彼の2度目の科白。 私はそんなに恋飢えている女性にみえる? その時は泣かずに冷静に言葉を受け止め、 片思いの恋はそれで終了してしまった。
あの言葉はわたしにとって ずっと教訓のような なぐさめの言葉なのか未だにはっきりしないが こうやって思い出す言葉として 心に刻まれたものであれば 何か私にとっての言葉に感じている。
本物の恋人を探すつもりで 今まで生きてきたのかなと考えるとそうではなく、 お互いゆっくり、違う道であっても声かけていけるような人と 生きていければいいと思っている。
大好きな人の代わりは居ない。 その人は誰かに代える事が出来ないから 誰かはその人の代わりにはならないから。
大丈夫大丈夫と肩を叩いて励まし温かく見守ってくれる人と これから世の中に羽ばたいていく清らかな瞳を持つ人と そして互いの道を進んでいてもその人の幸せと健康を願える人がいる そういう私はとても幸せ者であり、大事にしなくてはと思う。
この人達の代わりはこの世の中にはいない。
日本中の神様が出雲の国に集まって会議を開き 国々には神様がいなくなるので神無月となったらしい。 それにしてもお祭りが多い季節だなぁ。
神様をどこかで信じているのだろう。 通勤途中にある祠に 賽銭せずとも手を合わせてしまう。 祭りがあると家に居ても胸騒ぎがする。
人々の心の中にいる神様は また次の世代に受け継がれていく。 そういう私もちゃんと理解していない。 けれど心に住んでいる神様は いつも微笑んでそこにいる。
2004年10月02日(土) |
蓋をあけてみないと分からない |
会社の引越しがようやく終わった。 といってもまだダンボールをあけていない。 詰める時はあっという間だったのに 蓋を開け片付けるのは時間がかかる。 溜息が深く大きなものになりそうだ。
新しい場所に新しい器が生まれ 大きな期待は創った人たちの思いも そこに通う人の気持ちも これからつまっていく。 そして尋ねる人々の気持ちも。
手にまた水泡が出来 赤く腫れてしまった わかってる体が悲鳴あげてるのを。 でも前へいかなくては。
蓋をあけてみなければわからない。 いつもそんな思いでいる。 新しい場所に馴染むのは時間が必要だ。 少しづつ自分の中で消化していきたい。
2004年10月01日(金) |
雨降りの音に耳をすまして |
今朝は雨降りの音に目覚めました。 家はとても静か、休日の朝という感じです。 いつもなら早く起きるのに 今日は体の声にならぬ声をゆっくりと受け入れます。
実は数日前 雨降りの朝どうも体が思うように動きません。 風邪なのかなと熱をはかってみたのですが37度手前。 中途半端な熱に体がいう事を聞きません。 心配そうな主人に病院まで送ってもらい、 診察を受けて下瞼を下に下げて一言、 「こりゃ貧血の症状だな、顔色も悪いし」
診察が終わって化粧室の鏡を覗いてみました。 下瞼の内側は綺麗なピンク色ではなく 赤黒くそして白く見えた。 ひと雨降る度に夏が遠のいていく 胸躍る気持ちが大きくなっていて、 引越しの準備の疲れをどこかで忘れようとして 過ごしてしまっていたのです。
心が固くならないうちに ゆっくり雨の音に 耳を預ける事にします。
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