Distortion


--自分の中身--


覚悟を決めて自分に踏み込む

過ちならばもう戻れない

そこで見たものを伝えられない


私が見たのは

黒い影と

必要以上の不安だけ

他に何一つ見ることなど出来なかった




2002年11月30日(土)



--記憶--


起きたその時に

全て忘れていたらどうしよう

私が忘れられていたらどうしよう


2002年11月29日(金)



--誕生日--


遂この間あなたは言った

私の誕生日に

夢がかなうといいね なんて

今聞けば嘘みたいな言葉

言ったのは私だったかもしれない


そして今はその夢を笑ってみる

私の気持ちは何ひとつ知らないというのに

器だけの言葉は要らない

長い時が経てば壊れてしまう


あなたに言ったこの言葉も

あなたが言ったその言葉も

全て嘘だったのかもしれない

どれが正しいの?

変わりの無い言葉はどこにも無いのだから

全てが正しい 全て間違い


2002年11月21日(木)



--罪の匂い--


全てを還せば

信じきっていた現実が放つ罪の匂いも忘れられる

黒く塗られているもの

この眼はよく見なかった

罪の匂いに溺れている

そんな幸せな不幸せの中で

私は時間を過ごし

過去が嘘に塗れるのを見ている



2002年11月20日(水)



--自己中心--


私がこの手で殺してきたもの

形があるもの 形が無いもの

自分に素直になり過ぎて

衝動も全て認めていた

今になって私には

何も掴むものがないと気付いた


自分がいることに気付いても

これから苦労することになりそうだ


2002年11月19日(火)



--遺言--


冷たい風と冷たい言葉は

私を止めることが出来るの?

歩みを止めることは二度とないから
        
人に頼ってばかり私が悲しむ前に誰か止めて


いつか会うときこの私が変わっていると

そう信じているのならば目を覚まして


何れは私もみんな死ぬことになるの

怖がったらもう生きていけない


そう何度日は昇るかなんて誰も知らない

今見ているこの太陽が最後かもしれない


いつかあなたがこの私を忘れたときに

ここで何か感じてくれれば良い

存在なんて忘れてもいいの

ただ私が居たときの時間を覚えていて


2002年11月18日(月)



--自我の終り--


乾き始めて止まらない 心の中は見えないの

曇り硝子で包まれて ゆっくりひびがはった

手を握り締めて 勇気を出して 

壊して

二度と戻らないから怯えなくていいの

昔は忘れてくれるから

ゆっくり歩く足を止めることは決してしないで

ここから逃げて

何かがきっと縛り付ける

私には解けない何か

ゆっくり流れるときに 飲み込まれないで

二度と戻らないから

大切に生きて

昔はもう戻らないから後悔は残さないで

深い眠りに付く時に 涙は流さないで



2002年11月17日(日)



--偽善者--


優しい人と呼ばれる名

嘘を貫き通した人の

考え方なんて分かるはずも無い

与えてきた偽善的な言葉は

いつになってもはがれることが無い

ゆっくりすすめば何か変わると期待したのだろうが

変わるものなんて何も無い

あるのならあなたへの気持ちだけ

見苦しすぎる想い


2002年11月16日(土)



--海--


優しさがあふれる海

温かくうねっては静かに引いていく

冷たい空暖かく

飾るその色は美しかった

綺麗になって過去は忘れて

思い出せない記憶は捨てて

空白を埋めることはとてもできないことだけど

寝る前の昨日を思い出すことは出来る



2002年11月15日(金)



--不安定な安定--


全てを犠牲にしてでも

安定した居場所がほしい

全て揺らいでいるから

全て壊したくなって

私から笑う気力を奪って

又目の前で不安が笑っている



2002年11月14日(木)



--一本の道--


途切れ途切れの記憶を繋ぎ合わせて

ゆっくり辿ったとしても忘れたものは思い出せない

力持たずして泣く

独り泣く夜を思い出して

絆は形だけのものと

思ってしまったら崩れ去る


他のものは要らない

強がったときに

その人を傷つける

目に見えないけれど

傷だらけの体


人は笑いながら言うが

独り歩くことの辛さ

知る人は多くない

だから私は独りで歩いてみせる


2002年11月13日(水)



--色と形--


紫色の夢は形が無い

青い空の白い雲は存在している

透き通って見えない姿と

その上を伝う淡い涙

最後に見たのはいつの日だろう

そう思った日はいつの日だろう


淋しいって

苦しいって

本気で言ったのはいつの日だろう


2002年11月12日(火)



--冷たい夜--


冷たい夜に凍える指を

温かい大空に翳して眺めてみる

この空を見られなくなるのは

いつになるだろうと考え続けた

無駄なことと知りながら

私は忘れることが出来なかった


人の言葉刻みつけて

ゆっくり噛み締めたとしても

変わることは無い与えられた想い

捨てることが出来ない大きな記憶


2002年11月11日(月)



--夏の日--


夏の日と草の匂い

思い返してみても

よかったといえない

淋しい淋しい

雨と共に振ってきた

今だけ忘れられればよかったのに

忘却に頼ってばかりの私


梅雨の雨紫陽花

綺麗な色は

もう見たくない

苦しい苦しい

日に照らされて乾いた

今だけ明るく晴れればよかったのに

曇りの時しか居心地が良くない



2002年11月10日(日)



--解離--


今までの分、全部謝って

無駄に流した涙の分だけ


張り裂けそうだった

独りで犠牲になっていたとき

この目で見たのは目を覆うほどの光景

泣いたときに何も思わなかった

そのことがどれだけ自分を驚かせたか

今でも解らないほどの

大きな衝撃だった


過ちを認めないなら

私が認めさせるまで

涙は全て奪った

持っていた物全てを

それでも他人のフリ

外で笑ってみていないで


頭上にいた雲

もう一度見上げれば

もうはるか彼方へ

こうしてる間にも時は過ぎているの

過去だからって忘れないで

わたしは覚えているの

だから早く謝って

私があなたを忘れる前に

忘れようとし始める前に



2002年11月09日(土)



--思春期--


静かに呟いた言葉は流れて

人の前を通り過ぎる

過ぎ行く人並みに私は見えず

そんなことは気にしなかった

それだけと笑っていても

忘れた頃に亀裂は拡大していくもの


両手を前に伸ばして

二列で並べるのなら

きっと当たり前にいきていくことが出来るんだろう


思春期と一言で片付けられない気持ち

反発も何も無い


2002年11月08日(金)



--白昼夢--


目の先にひとつあるもの

見つめていたらいつの間にかなくなってた

そっと暖め涙を与えたら

それは動いて空へ舞い上がった

命は小さく弱くてそれでも存在することは出来る

否定することは簡単ででも

認めるのは容易くない

それでも嫌われ者は認められてる

人に嫌われ

死んでしまえと言われても

生き続けることに抵抗は感じない

言葉なんてそんなもの

深い意味を知れば生きられない

これは夢だと言い張れば

その人の中で夢が生まれ

他人から見られない

そんな素敵な場所が出来る


2002年11月07日(木)



--静寂--


音も無い暗い夜を歩いて見れば

いつもと違う空気に驚くことしかできない

空に浮かぶものは少ない星だけ

彩る葉もやがて地に落ちる

夢に描いた秋はいつのまにか過ぎ去り

今訪れた冬の

寒さは強かった

私は弱かった

外の空気の濃さは私を押しつぶしていった


2002年11月06日(水)



--共存の中の犠牲--


人に忘れられるまで

一人で歩けるのなら

他の道を選べば

辛い思いはしないのだろう


日に日に見えなくなっていく

空にあるはずの星と

日に日に明るくなっていく

人間が生きている街と


全ての共存なんて

考えもしなかったのと同じように

何かを犠牲にしなければいきていくことなんて出来ない

人の中の自分か楽しい道か


2002年11月05日(火)


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