Distortion


--束縛--


手を緩めてくれてありがと

心を締め付けていた手を


褒めてというようなその目に

応えることは出来ないけど

ただ見守るだけならできる





2002年04月30日(火)



--誰か私を止めて--


誰か私を止めて

頭痛と眩暈と吐き気を

貴方が傍に居ないからなんかじゃない

私が独りで進むことが出来ないほど

弱いからで決して貴方のせいじゃない


2002年04月29日(月)



--満ち満ちた水--


そっと触れて また遠くへ

まるで心は空でも

とてもとても満たされていて


いつでも良い

同じ空の下 繋がっている

枯れてなくても 水をください


2002年04月28日(日)



--夢を形へ--


力ずくでかたに押し込んで

そのまま残しても意味は無い

見返せば色褪せた

力も何も持たないそれを

優しい目でみられるから

私は形作る


夢を形へ

形を夢へ


2002年04月27日(土)



--遠い空、近い空--


黒を使って空を潰せたら

綺麗な雨が降ると信じている

ナイフを使って空を切り裂けば

赤い雨が降ると信じている


自分を殺せばいいなんて

名札のついたお菓子はもう売り切れよ


降ってくる雨を全部飲み込んでから

もう一度くれば良い


2002年04月26日(金)



--音と声と--


声が出ません

聞かせる声が

大切な音を連れて消えた


心で響いて砕けた

あたしも一緒に砕けた


泣く声と

叫ぶ声も。


2002年04月25日(木)



--眠れる森--


夢に見た森に足を踏み入れ

私は今までに無い匂いで鼻をやられた


鳥の鳥の囀る声

川の流れる音

獣が走る道


全て全て それは嘘で

走って抜けても

道は続いて音は鳴り響く


私が真実?

夢が真実?


それでも 私は行く

独りきりで走るのなんて簡単だから

たとえこの足が傷ついても

貴方を忘れるまで歩くことはできるから


もう何が嘘でも構わない

忘れられるならばこの身が果てても良いわ


2002年04月24日(水)



--星を握りつぶして--


君の言葉は嘘だった?

その目は真実を見ているのに

口にしてほしくないことばかりを

僕に言うのはもうやめて


独りじゃないと言い切れる?

どうして糸はちぎれた

地球が落ちれば全てが終わる

宇宙にみたのはただの憧れ


塞ぎこんでそれでも

私の病はつづく


星を握り潰して

その口に詰め込んであげるよ

僕は独りで君無しでも生きられる

疑わないから


2002年04月23日(火)



--とりえ--


歌うの

誰のためでもない

私のために

苦しい言葉全てを吐き捨てて


皆が遠くて

私は独りで

寂しいだなんて言えないから

私は強い子なの


歌を歌えるくらい。


2002年04月22日(月)



--同じ人間--


苦しい


自分だけじゃないって言われて

なぜか安心して でも

貴方も同じ気持ちで生きてる


辛いの


投げかけた言葉は貴方を

かすめて傷つけた

いいかげんにどうにかしたい


この心がつむぐ言葉は

結局闇がかかっていて

どう足掻いても

傷をつけることしか出来ない

失った涙を取り戻すこともできない


2002年04月21日(日)



--否定--


否定されすぎて

私にはもう何も残っていない

伸びきったバネに腰をかけても

押し返してくれないのと同じ


行く方向がもうわからない

苦しいわ とても

でも涙は出ない


涙は貴方に殺されたから

強い子になるってあの時決めたから


綺麗な洋服

大好きな旋律

全て否定されても

私は私だって言い切れる

その自信だけは欲しい




2002年04月20日(土)



--その手で--


死んで欲しいと言うのなら

その手で私の首を掴んで

それかそのまま窓から落とせばいい


私の言葉は無責任だと

それは確かに正しいけれど

貴方は言って それっきりなの?


私は生きるために傷つけてきた

否定しないで


その時点でもう

貴方は私を殺してる


2002年04月19日(金)



--不安定な足元--


私の行く道は何処に?

何処にも見えない

邪魔な記憶がこびり付いて

足元が不安定なまま

そんなまま生きていかなければいけないのですか


揺らぐだけならいいのです

だけど

ほかの人まで影響を与えたくないのです


2002年04月18日(木)



--笑われて--


この髪を伝って涙を流して

それでも言葉は伝わらない

貴方に言わないこの口に

両手で憎しみを詰め込む


走って逃げ出せば良い

背けすぎてもうこの目を貴方に向けられない


笑われても私は変わらないの

笑われても私は変われない

幸せと呼べる日を願えない

だって怖いから


力ずくで私を広げて

それが私を苦しめてても

正しいと思っているから

後のことは考えない


貴方は私のこと何も知らない

私が話さないだけだけれど出来るなら感じて


笑われて私は涙をこぼして

笑われて私は空に叫んで

それでも何も変わることなんてないの

ただ涙がかれるだけ


笑われて私は両手広げて

笑われて私は空へ舞って

それでも幸せなんて願えない

だって今が


笑われて私は力を貰える?

笑われて私をわかってくれる?

それでも私は弱すぎる

何にも勝てない


2002年04月17日(水)



--身体--


心を鎖が締め付けるのが痛いほどにわかるの

どれだけ身体を痛めつけても

心が壊れないのは何故だろう?

それはきっと

心が弱くて 涙を流しても

負った傷は癒えないから

代わりに痛みを背負ってくれてるのでしょう


気づかないままで

心も身体も壊れてしまいそうなぐらい

使い過ぎて

もうぼろぼろ


2002年04月16日(火)



--巻きついた髪--


その手に届かない

嘆いても届かない


強い風で痛むこの髪

首に巻きついて離れない

切り落とすのは容易いけれど

このまま苦しむのも良い


独りで

このままで


2002年04月15日(月)



--旋律--


綺麗な記憶を手繰り寄せても

苦しくて息はできない

迫る恐怖に好きな旋律を戦わせても

残るのは私だけ


「独りにしないで」

叫べば聞いてくれる?

耳からこぼれる小さな音より

小さなこの声を


貴方に届いてる?

独りだっていえなかった私の

最初で最後になるだろう叫び


2002年04月14日(日)



--間違い--


今まで私がしてきたことの無意味さを

教えてくれたものは何処へ

憂鬱な太陽に見つめられて

足元を這う虫も 私も

立ち止まる


言葉で全てが終わると言うなら

これまではいったい何なの?

嘘を吐き吐かれるもの

そうであるとは判っていたけど

真実だと珍しく思った心の間違い



2002年04月13日(土)



--心の悪魔--


その領域に近づくことで

私の心の悪魔が

孵化してしまうのならば

今から走りだそうか


中途半端に生きていると

痛むこの胸が言うみたいで


でも こんなにも

要らないって言われた私を

守ってくれたのに無駄にできない

引き返せないけど


留まろうか


2002年04月12日(金)



--原因--


貴方に話した理由が私にも判らない

ただ心地よかったのは判るけど

今このときが怖いの

見棄てられたみたいで

私を縛り付ける原因


優しくなかったかもしれない

ゆだねたのが悪い

でもそれでも良かった




2002年04月11日(木)



--歌--


独りで歌った夜は

静かに目を閉じた


どうやっても思い出せない

記憶は無いものに変えてしまえば良い

大切なものかどうかなど

わかる筈も無いのに


歌った詞が私に

贈ったものは大きくて

全てが忌々しくて

目をそむけて居た時に

唯一目を向けられた


怖い夜にさえ目を向けられた


独りで歌った夜は

静かに目を閉じた


2002年04月10日(水)



--真偽--


起きたらこの世界がまったく違う見え方をしていた

始めに疑ったものは目で

次に疑ったのは私

置いておいた真実は

空気に形を変えた

揺らがない物はない


紫色の朝日がまぶしいの

どれもこれも正しい

間違いだって塗れてしまえば正しい


2002年04月09日(火)



--私を--


私を殺さないで


2002年04月08日(月)



--千切れた花びら--


一番私を脅かすものの姿が見えないから

両手で耳を塞ぐことしか出来なかった夜

いつからこんな風になった?


失ったものを補えなくて

そのままで そのままで

このままじゃ形が成り立たない

崩れていく景色さえ見えない

私だけ 独りで


絶え間なく続く真夜中の音の渦

外を降る雨にも気付かない

逃避と名づけた行動は

笑って誤魔化せない範囲


時計の針が進むごとに

砂山は崩れ落ちて

ここに居るのは私だけ


目の前が揺らぐ

目の前が揺らぐ

目の前が揺らぐ

目の前が揺らぐ


2002年04月07日(日)



--祈り--


いつの日にか空に掲げた祈りも

風と共に消え果て 朽ちてなくなった

それでも今日まで輪郭だけ残っていた


追い風次第 その後は

風に全て任せられるほどに

小さくて脆くて

迫られ潰されてしまうのに


満月に上って

沢山の祈りを植え付けて

これでも大丈夫って言えない


星も黙って様子を見ている



2002年04月06日(土)



--芽吹いた桜--


湿った風に顔を晒して

踏みしめた生ぬるい土を掴む


私が星に願いをかけたのと同じように

握った思いに期待を一つ


芽吹いた桜が終わって

全てが土に還れば

私は笑える

私は泣けるの


無に幸せなんて無い

それでも私はそれに賭けてしまう


終わった桜が芽吹いて

全てが土から咲けば

私は生きれる

私は逝ける


運で決まらない

幸せは掴めない

そこにあるのは

現実という明日


2002年04月05日(金)



--加速--


伝えたたかったことを忘れたから

素直にそのままでは居られないの

押さえつけるものを失って

ただ走り続ける


歩けるのに止まれないなんて

こんな姿を見せたくは無い


違っていても何一つ変わっていない


本当は

捕まえて欲しい

何をしてもいいから止めて

今は後ろを振り返りたいの


誰も気付かないから 誰も気にしないから


苦しむことすらできなくて

走り続けるのは嫌


2002年04月04日(木)



--確かな場所--


出るはずも無い 声を出して

この喉が潰れたとしても

私の居場所は 揺らがないから

足を離してもいいかしら?


いつも私の心を踏み潰していたのに


他人で居るのならそのまま何も言わないで

過去の罪をもう一度見つめなおして

ここに居ない私に謝れば良い


明日と昨日に挟まれて 息が出来ないくらい

追い詰められて居たけど

私の居場所に 私は居ることが出来るから

大きく息ができる


いつも私に言おうとしなかったこと


謝らない気持ちの塊が私に流れ込んできたから

せっかく出来た呼吸まで奪っていった




2002年04月03日(水)



--鋼--


いつの間に私の心は強くなれたの?

優しさを奪われた代わりに

手に入れたものはとても大きかった


冷たくてもいい

それを跳ね返すだけの力がある

夢でもいい

見ていればそれだけで変われる


果てに 一つある旗を掴んで

心だけでひたすらに振り続ける

昔を振り返ると出来ないことだから

今の私に喜びを感じる





2002年04月02日(火)



--繭--


救われない 差し伸べられた手

悲しみを拭えないから

繭で眠って


覚めない夢を見ていたっていいの

繭の眠る森はすぐ其処だから

いつだって会いに行けるから


今はゆっくりおやすみなさい



2002年04月01日(月)


/目次/