Distortion


--拒絶--


どうして静かに出来ないの?

自分の言葉さえ聞こえない

大好きな音でさえ無駄に掻き消される


必要の無い

記憶だけがこびり付いて

楽しい思い出

嬉しい言葉

断片化されて灰に変わる


画面を走る音が耳を襲う

音が私を拒絶する




2002年03月31日(日)



--涙のいと--


私は悲しみは紡げない

だけど目を閉じて待っていて

何か出来ることを探すから


綺麗な目だから汚したくない

涙は要らない

そのときのためにとっておいて

枯れてしまっては悲しいから









2002年03月30日(土)



--距離感--


強いと思った貴方は嘘をついていた

私が笑って見ていると

嘘がつけないから遠くへ行った


「助けて 息が出来ないの」

側に居なくて良いから 少しだけ見ていて


変拍子についていけない

遠くへ行かないで


握り締めた花が涙を溢して

私の手を切り裂いた

正しいのに 正しいのに

背中を押したのは貴方だからと

言い訳をして命を奪った


2002年03月29日(金)



--手の中--


貴方になら言えると思っていたけど

幸せの意味を知らなかったから

結局今までこのままだった


いいえ これでいいの

何か別のものを私の手は掴んでいる

名前は知らない

ただきれいに光り輝いて


なにも知らなくて良い

この手の中のものを見たとき

貴方は笑ってくれるから





2002年03月28日(木)



--変化--


風は歌う

私は笑う

君も笑う

冬が眠って

春が踊る

夏を呼べば

秋も来る



時間が進めば

何かが変わる


2002年03月26日(火)



--大嫌い--


やさしい言葉と違うから

私は必要としない

何度もそれを示しているのに

どうして気付かないの?

どうしてわかろうとしないの?


言い訳すらでてこないのね

貴方の正しいは間違ってる





大嫌いなんだ


2002年03月25日(月)



--蝶--


舞う桜と共に 空へ飛ぶ蝶

やさしく撫でて 力強く


生きる限り羽ばたいて

悲しみを振り払って


儚さを知る者よ

生きる限り羽ばたいて


2002年03月24日(日)



--旅立ち--


溺れてももがかないで

そのまま沈むのもいいかもしれない

手を伸ばしたりしないで

私はここから離れたいの

居場所はここだけとわかっては居るけれど


私の思いは揺らいで

昨日と今日とで違うことばかりでも

しないで


追いかけないで

その気持ちは痛いほどわかるけど

いずれ笑顔でもどるから




2002年03月23日(土)



--朽ち果てたこころ--


やさしい言葉に

ありがとうって

言うことは簡単なのに出来なくて


口が違うことを言うから

目から涙も零れなくなって

私の心は朽ち果てて



最後に私さえ。


2002年03月22日(金)



--生きていた痕跡--


たとえ朽ち果てても

私がここに居た痕跡を残して

逝くなら

最後に一言お別れは言わずに

静かに 何事も無かったように


ほんの少しの矛盾に戸惑い続ける


終わりたいの?

生きていたいの?


そう問われたら答えられない


背中にあるはずの翼は

どこかに落としてしまって

進む方向は前だけで

落とした場所がわからない


翼が示すものは

喜びなのか悲しみなのか



2002年03月21日(木)



--出来ること--


ただお空を眺めるしか出来ない私は

何か貴方にすることがあるかと言われても

見つめることしか出来ない

それすら不可能かも知れない


私は笑って 貴方にトゲを与えて

気付かないフリをしていた

何も出来ない

荷物を持つことさえも


ただマイナスへ歩ませるだけなのかもしれない


お空は変わらない

雲が流れて 夜を呼ぶだけ


2002年03月20日(水)



--耳を塞いで--


言わないで

聞かせないで

それを聞いたら私は又独りだから

ほかに誰にも出来ない

気付いていないのは解ってる

だけどもう二度と言わないで

苦しいから


消えるのなら置いていかないで


耳を塞いでも頭の中で言葉が駆け巡る


2002年03月19日(火)



--蛇口--


蛇口をひねるように 

その口を抉じ開けてみたら嘘が現れた

次々に過ぎ去って行っては人のなかに溶け込む


涙に溶けきった思いだから

誰にもわからないものになってしまった

いつかわかる日は来るの?


私じゃ埋められない

判っているから尚更

追いかけなくちゃいけない


貴方は透明になってしまって

私が居たらきっと染めてしまう

距離を置いて


私まで独り

それならその嘘をこの身に浴びせて

海へ走る


2002年03月18日(月)



--爪--


綺麗に伸びた爪

頬を撫でて力を込めれば

綺麗な赤い筋が 深く刻み込まれる


貴方はここには居ない

だって気付いてくれないのだもの

わがままなんかじゃないわ

だって私はここに居る


どれだけ力を入れても

振り向いてくれないのは何故?

嫌なら嫌と言ってよ ねぇ

私は好きなんだから


2002年03月17日(日)



--静止--


屋上から見た雲はとても綺麗だったから

赤に染まる前にこの手で掴みたかった

あのころは可愛かった

心が躍っていたのに

今では動きもせず

ただ眺めるだけ


動かないだけなのか

動けないのか





2002年03月16日(土)



--きれいな--


遠く離れて

そこから見ててね

最期のきれいな姿

散るときの


花びらが重なって

層を作るような

鮮やかな


2002年03月15日(金)



--欲しい力--


私をかごの中に閉じ込めて

口を塞いで


力が欲しい

ここから出る力





2002年03月14日(木)



--雑音--


人ごみに怯え

私は嘆いて

眠れない夜にどうか

この声が聞こえますようにと

願った夢はどこか遠くへ

探しても見つからない


聞こえて欲しいの

ただ一言「生きている」

この声を聴きたいの


2002年03月13日(水)



--砂漠--


目の前の道が私を飲み込んでも

生きることは出来るから

繋がって居たいとは思わないし

ここに居たいとも思わない


全ては変わるから

進んでしまうから


残酷だと呟いても

新しい道はいくらでもあるの

外れてもいいわ 其処も歩ける

今から抜け出せるのだから早く


動けるなら前に進んで


2002年03月12日(火)



--芽--


この前まいた種が

芽を吹いたら丁寧に摘み取りましょう

容易いことだから


絡まった蔦を解くのは難しいの

全てを知っているから


新しく生まれたものは殺められる

だけど 自分も殺めている





2002年03月11日(月)



--花と命と--


紫の花びら 眼下に散らばる

星屑病んで 無残に飛び散る


昼はもう暖かい

冬は終わった

夜はやさしく慰める

濡れているのは 月が出ているときだけ


泣いた目は赤くて 霞んで見えない

腫れた瞼のせいで 睨むことができない


死んだ花は誇らしげに

花瓶に一輪 根付いて生きてた


夜の星 私の涙を食べて

そこから見つかる新しい再生



2002年03月10日(日)



--昨日の今日--


冷たい声は暖めてくれた

凍えた心をやわらかくつつんで

夢の中をのぞきこんで見つけた

落ちた太陽は干乾びて絶えた


この青い空は暮れるころに何色に染まるの?

青空が好きだと言っていた心は何色に変わるの?


忘れてしまいそう

今日が始まったときの青空

それに今までの思い出


朝焼けが連れてくる

今日という一日は私を受け入れなくて

夕焼けがつれて帰る

今日という一日は私から逃げるように消える


昨日も今日も明日も私は一人のままで



2002年03月09日(土)



--醜い姿--


頭の上を広がる大きな青空

もしも落ちてきて

私に覆い被さったとしても

何にも変わることなどない


それなら私は遠くへ

見えないところへ行ってるから

また会うのは

何度陽が上ったときか分からないけれど

其のときまでどうか覚えていて


苦しみもがいた海の荒れた姿

静かに睨みつける空の醜い姿



2002年03月08日(金)



--こころ、からだ--


あたためてといわれても

私にはどうしようもない

もう冷たいから

こころも身体も


囁きあう声が聞こえる

偽りであろうが関係ない

私すら認めてること


もう笑ってなんかいられない

普通に生きて行きたい



2002年03月07日(木)



--冷たい矢--


人の目を無視して走り抜ければいいのに

それ以上に視線は強いから

射抜かれた身体は崩れ落ちる


明日を考えると起き上がれない

もうこのままで良いと諦めてしまう


残酷な道は果てしなく続いて

通り抜ける私を嘲笑う人たち

それならば見ないで


怖いものは近づけたくない

足がもつれて転んでしまう


2002年03月06日(水)



--空に願い--


青い空は私を襲うから

空に見つからないところへ逃げた

これなら空を壊せるかなと

手に刃物を握り締めながら


その下で生きることが出来て

私は傷つくのが怖くて

全てを無へと還してしまいたい

私が消えたらまた元に戻っても良いから


手は届かなかった

刃は無駄だった だから

近くのものを全て刻んで

勿論自分も全部赤く染めた


私は傷つくことが怖くて

全てを嫌いだと言い切って

そうすればそれ以上嫌わなくて済むから

信じることなどしなくても良いから

何にも要らない

願いは叶わないから




2002年03月05日(火)



--時間軸--


私が見た確かな物は

今しかないから

時に流されるのを眺めていよう


揺らいでいるから

綺麗なの

はっきりしてると

壊れてしまう


いつか私も

ここから離れなくては成らないから

いっそのこと自ら時から外れよう




2002年03月04日(月)



--忘却のかなた--


信じた人は思いを忘れて

私の心へ刺を与えた

糸が絡まるように

縺れ合って歪んで


叫ぶことは今の私にはできないから

慌ただしい人ごみをすり抜けて走った


解けないこの思いとその思いは

はじめから反発しあっていたのかしら

信じていた昨日までの出来事が

偽りだなんてありえないことと思っていたから

今からでも良い

間に合うと思うから だから

もう一度互いの心通わせて

ゆっくり糸を解いて




2002年03月03日(日)



--幸せのゆりかご--


泣く私を包んで

一つだけ言葉を吹きかけて

願い事を一つ叶えてください


苦しめているのは

紛れもないあなただけど

今縋れるのはあなただけ


今揺り篭が壊れたなら

私も一緒に壊れるでしょう

差し伸べられる手は

掴むことすら出来ないでしょう


雲の隙間から光がさして

二人を照らしても

光は負けてしまうから

暗い中で手探りで出口を探す


一つ願うのは

あなたの終わりと

私の終わり


私を一人残すことが出来ない

それはどんな気持ちがさせているのかしら




2002年03月02日(土)



--橋の上の出来事--


貴方さえ知らなければ

要らないものを想う必要は無かった

ただの過去として忘れたい

有りもしないことを形にしてしまったから


道はそれて

いつか遠くへ

二股の道は反発し合い

夕立の匂いは

届いている?

気持ちは嫌がっても繋がって


美しい花畑が目の前に見えたと

風が耳元で囁いたときに

大きい大きい橋の端で

手を広げて目を瞑って

水面に落ちた




2002年03月01日(金)


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