Distortion
--まぼろし--
私がここに居るのは幻
せめて霧を払っていって
私には誰も居ないから
私には何も無いから
力も勇気も全て落とした
重すぎて動けなかった
足は疲れて進むのを止めて
地面は私を受け入れた
小さな命が私を荒らして
涙も奪っていった
2002年02月28日(木)
--ありがとう、さようなら--
小さな船に乗って旅に出る
こころの海はとても広くて
どこかにいる自分をさがす
何も持たずに
家のかぎをあけたまま
ふと戻ってくるときに
またどうか迎えてやって
何時になるかわからないけど
そのときにはまたこんにちは
家に全部置いてあるわ
自由に覗いて
何処にいるかわからなくても
私はかならず生きているから
また会う
そのときまでさようなら
++皆様へ++
これでいったん終わりです。
My登録してくれた方、
読んでくれた方、ありがとうございました。
まとめて更新したりするかもしれないですが。。笑
2002年02月27日(水)
--現在過去未来--
実際あるのは現在だけ
過去はもう存在しない
未来はまだ存在しない
現在だけ見て
過去を捨てないで
未来を悲観しないで
見えないことに恐怖するのは当たり前のこと
こころの怯えは当たり前のこと
2002年02月26日(火)
--代弁--
もう変わったと何度聞いたか
確証が無いから心配をしているのに
貴方は何故気付いてくれないの?
貴方は何故気付いてくれないの?
私がどれほど心配しているか
せめてあのころを思い出させないで
その言葉は記憶を呼び戻すきっかけ
思い出させないで もう何も
2002年02月25日(月)
--決意--
空の青さに疑問を持った時点で
私はもう変わっていた
空に、涙に
わたしは生きる
この地球で果てるまで
時は進む
明日が来る
今も終わりに近づいてる
2002年02月24日(日)
--公園--
私を乗せてブランコは揺れる
誰もいない公園 ひとり私
冷たい風
頬に染みる冬の声
目の前に夢を見た
夢など要らない
現実に変える
未来など要らない
今だけで十分
静かに音を立ててブランコが揺れる
誰もいない公園 何も乗せずに
走り去った
後ろを振り返らずに
2002年02月23日(土)
--求めること--
心は私に何を求める
私は心に何を求める
私はあなたに何を求める
あなたは私に何を求める
崩してくれたことは
うれしくなんかない
すべて消してくれれば
とてもうれしかった。
2002年02月22日(金)
--叫ぶのは--
涙と共に
月へと叫んで
届かない声
私は小さい
無力など今更
思うべきことではないのは
分かっているのに
今も叫び続けて
何故こんなの空は遠いの?と
当たり前のことに疑問をもった
2002年02月21日(木)
--崩壊--
言葉に涙
溢れる悲しみ
私には
何も出来ない
この身が滅んでしまう
それしかないのかな
2002年02月20日(水)
--呼吸--
もっと息がしたい
苦しみを忘れかけたから
忘れないように
それは自分
苦しくなるまで
夢中で息を
遠くにあるものに憧れて
見上げた空に世界を作って
そこに住む私を人は笑った
空では呼吸は必要ないの
幸せしかないから
空を見上げられる限り
息をし続ける
昼間の月は冷たい蒼色
2002年02月19日(火)
--地に約束--
何も出来なかった
笑えない笑顔で笑うだけ
雨を願って
滴が降ってくればきっと
泣けると思っていた
泣いてなんて居なかった
跪いて地を舐めて
滴を身体で感じて
要らない約束を一つ
弱いからもう泣かない
2002年02月18日(月)
--舞う為に--
言葉は動いたの
私のもとへ辿り着いて
幻と思っていた世界
貴方は笑った
私も笑えた
涙に気付けないから
雨を願った
雲ひとつない空に
陽が睨む空に
包めない
だけど ねぇ 教えて
私をそのままリボンで結んで貰える?
それだけで私は舞える
2002年02月17日(日)
--在りえること--
優しく言って
心地よい流れ
潮に乗って
どこまでも遠くへ
優しく香る
バニラの匂い
赤い実を
鳥は啄んで
始まりは形が無くて
優しさはきっと形を作るの
誰でも持っているから
鳥も魚も私も
みんな求める
2002年02月16日(土)
--誘う言葉--
語る言葉は耳をなぞって
眠りの世界へと誘い
そう 人の気持ちに気付かないから
変わらない窓の外の景色をじっと見つめる
壊れないものなど無いのに
それを否定するのは物を知らない
もっと深く知って そのことを
知らないことを否定しないで
私を誘う言葉と同じになってしまう
2002年02月15日(金)
--舞う命--
歩き続けた私は
崩れ落ちて灰に変わって
誰に知られることもなく
ただ静かに消えてしまったの
あなたは何時だって私の側で見てるのに
ただ見つめるだけで手すら伸ばそうとしない
私は何なの?
価値も無いのならば
風が灰を吹き飛ばすのを待つだけ
2002年02月14日(木)
--雲の上のひと--
あなたは憎む 私のこと
雲の上から見下されて
創った人なのに見捨てていた
別の木になる実だったのね
林檎は高くて届かない
小さな実をつけることしか
私には出来ない
雲の上から見下ろすあなたは
林檎の実しかとれなくて
私には触れることすら出来ないの
2002年02月13日(水)
--過ぎ行く日--
涙で唇湿らせて
薔薇の花びら 一枚食べる
甘い匂いの反対側に
小さな強さが待っている
ただ朝日と顔をあわせたときに
負けてしまったから
棘の無い薔薇を知ってしまったから
もう一枚食べる
また一枚
赤い花びらが無くなれば
小さな強さは無くなるから
ただ夕日と顔をあわせたときに
沈んでしまったから
小さな強さを殺してしまったから
2002年02月12日(火)
--お菓子--
人は並んで道を進んで
手にもったお菓子を海に捨てた
不要な物はもう要らないと
意味も確かめず価値も確かめず
本能のままに
水面に浮かぶのは
欲の塊で
捨てきれない思いが
今も手にこびりついている
2002年02月11日(月)
--逃げるのは自分--
あなたに思う
いつまで逃げているの
追ってはもう来ないわ
逃げ惑うのは
自分の姿
空に溺れ
水にしみて
ぼろぼろの自分の姿
観ては今も走る
2002年02月10日(日)
--道--
冬を呼び止めた風が輪を描き
落ちた枯葉を舞い上げて
私の頬を掠めて消えた
舞う葉は教えてくれた
たどり着けないところへ
簡単に行けてしまう
抜け道が目に見えても
使えない
自分に弱い?
心が弱い?
土をかけて目印をつけて
自分だけの秘密の道
逃げるための危ない道
2002年02月09日(土)
--鍵の束--
触れないで 近づかないで 話さないで
好きだから
側にいてほしいと
話していたいと
そう願うのに 言えない思い
静かに身を引こう
私が側にいたら
迷惑なだけ
静かに消えましょう
2002年02月08日(金)
--壊れた時計--
文明に負けて夜は明るいまま
陽をみたくないからと明るい静けさの中を生きて
群衆の中自分を見失う
ただでさえ私は
潮に流されるのに
昼間生まれる風に勝つことなんて出来ないのに
夜を生きる
徐々にずれる私の世界
歪みが生じて地が割れた
2002年02月07日(木)
--寓話--
煌いて 散って
私の言葉が作り上げるのは寓話で
人に聞かせて喜ばせて
そう 全ては偽りだらけの言葉
泣いても笑っても叫んでも
偽物にしか見えない
偽物の私はとっくに幸せをつかんだ
本物の私は変わりに犠牲になった
人の悲しみも怒りも
全て私の言葉が
この偽物の言葉が招いた悲劇
寓話は終わることなく今も
人を弄んでる
見て 吐いて
2002年02月06日(水)
--私の形--
紙に書いた私を丸めて捨てた
春風を知る前に散ってしまうの
雪の中で優しく
抱かれて消えるのなら何も残らない
後悔は一つも無い
傷のある娘は
涙を溢して
笑って走った
闇を見つめるその瞳を
明日目をあけるかな
生きてるかな
消えてるかな
忘れられてるかな
2002年02月05日(火)
--塗れた体--
私の涙だけ舐めとって
濡れた髪なんて気にしてないから
奪われた体温はもう取り戻せない
私の破片で怪我をして血まみれ
夢は暗い雲の下で
音を立てて私を待ってる
嵐の中へ飛び込んでも
何も変わるものなんて持っていない
涙だけ舐めて
霞んで見えないの
2002年02月04日(月)
--愛するもの--
霧が濃くて前が見えない
闇が深くて先が見えない
追うもの全て失った今は
自分の姿を鏡に映すだけ
揺ぎ無い真実を見つめて歩きなさい
私なんて形しかないのだから
吐き捨てる対象でしかないの
こんな私が憎くて嫌いだから
真実なら愛せるかも知れない
人など愛せない
2002年02月03日(日)
--鳩--
少し羽ばたいた羽根が腐り落ちて
地に足をつけた
目の前に落ちる羽根を一枚ずつ剥ぎ取って
鳩に着せてあげた
飛んだときに見せ掛けの羽根は
私に降り注いだ
結局飾り
装飾だったの
そのときはとても美しい
散ってしまえばあまりにも醜い
2002年02月02日(土)
--王子様--
思いのままに 操り人形
王子様は私のもの
季節が巡るごとに年を重ねて
糸の切れた人形は崩れ落ちる
年月は全てを風化させて
鳥はこの身を啄んで
ねぇ 私の王子様
わがままを聞いて
私を消してください
消えてください
消してください
消えてください
消して
2002年02月01日(金)
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