:::排出系列:::




俺が明日死んだって、地球は回っているんだから。





2008年12月30日(火)  透過30%

叫びたいよ
ここに僕がいると
君に聞こえるまでずっと
叫び続けたいよ
身体が硬直して頭が疲れて
もう 何がなんだかよくわからなくて
それでも生きてきた日々を伝えて
また明日もこうやって何かを感じて
伝えようと躍起になるんだろうか
 
叫ぶように歌って
優しすぎるその声に壊れそうだ
もう一度会いたいよ
僕は平気だからと嘘をつかなくてもいいなら
会いに行けるなら
もう 目の奥がいつも痛くて正常が失われて
それでも探しているものがあるから
たくさん積み重ねて
揺れて揺れて揺れて
まだ生きていなくてはならない理由なんてないだろう
 
目蓋を閉じたら夢になるなら喜んで眠ろう
夢の中で揺れて
あの日を取り戻せるのなら
今だっていつだって 全然無駄なんかじゃないだろう


2008年12月28日(日)  星空

どこまでも続く星空
優しく捕まえた手のひら
何かに怯えたあの頃
わたしの未来は空白
いつまでも見つめた夜更け
七つの祈りは発光して
未来は柔らかに紡がれ
あなたの未来は見えない
 
乱気流に乗って行きたいんだ
行けないんだ詰まるところ
流れた景色は次々消えて
矢鱈と音が反響して失われていく
痛みと繋がる自由の
走り去った未来の
腐りきった希望に
繋がって繋がって
美しい星たちが降り注ぐ
あの丘で あなたを待っていた


2008年12月27日(土)  ふわりふわ

ふんわりふわふわ あたしのあたま
風に揺られて浮かんでる
どんよりもやもや 冬の空模様
停滞している風速はゼロ
 
つまらないから目をつぶって
あたしはここにはいない振り
つまらないから目をつぶって
あたしは歌う頭の音楽
 
ゆうらりゆらゆら ふわりふわ
ぐらありぐらぐら とろろんろん
 
探しあぐねて待ちあぐねても
結局それは悲しい集い
つかみ損ねて滑り落ちても
結局いつもの見ないふり
 
あまりに考えすぎたから
もう考えることが尽きたかな
あまりに追い込みすぎたから
思考は停止 動作は継続
 
ゆうらりゆらゆら 歩く道
繋いで繋いでさようなら
繋いで繋いでさようなら
紡いで繋いで


2008年12月26日(金)  光触媒

ピアノの音色が頭を埋めた
君の笑顔が胸に焼き付いて
息をしていることが不思議なくらい
優しい音で朝を探すけれど
いつかは流れて流れて囁いた
 
まだ遠い?
光はいつも満たされた生活に溶け込んで
安らかな眠りを召すのだろうか
 
うすぼんやりと目の前に現れた希望に
戸惑いながら右手を伸ばしては引っ込めている
今夜もまた寒いから温かな毛布にくるまって眠ろう
 
優しさは雨のように目蓋を濡らし
まるで生きているみたいに月は赤みを増した
乾いた風が胸の隙間を吹き抜けて
今日もまた過ぎ去るのだろう
 
今届く?
光はまるで愛情のように暖かな冷たさを宿し
今日の彼らを包むだろうか
 
生まれ来る命に 閉じ行く生命に
同じちからを感じては息を吐く
彼女の言葉が満たされたままに続いて
明日が来るのを待ちわびている
ひたすらに前を見据えながら


2008年12月25日(木)  不純

生クリームの様にこっくりと繋いだ君との時間を
思い出しながら 今宵も更けていく
あんな日々は二度と要らない
思い出す度に胃痛がするから
インスタントカメラのネジを巻く音が頭の中響く
狂いそうになって 摘まされた金曜日
こんな情景は再現さえ不可能
灰色の過去に埋もれていくだけ
 
ねえ あんな風に君は言っていたけれど
吐き気がするほど嫌悪しているのも本当
だって毎日は風に煽られた洗濯物の様に
あの空にはためくだけの正常
 
君の胸の黒子がわたしを咎めている
二度とこない同じ様な怠惰な日々を思うよ
 
最高で最低の真実で嘘を吐いたら泡になって
飛び立つために 離陸を試んだ
憎しみが身体中を満たす
それは愛情の様に痛みを伴って
 
ねえ 君の声が耳元で囁いているみたいだ
大したことじゃあないのだろうけれど
いつも笑えばいいからと言っていた君は夢のように
あの雲に隠れてしまうだけの正常
 
同じ夢を見る度思考は歪んでしまう
いつかの正常はいつもわたしのとなりで寝息をたてる
君の耳の形がそこに息づいている
愛情のような憎しみがいつまでも繋がっている


2008年12月24日(水)  サイレント・イヴ

すっと頭が空白になって
前を向いてもまるでそれは嘘みたいで
厭な夢は夜明けまで続いた
 
薬の離脱症状みたい
ただの繰り返しのギターがやけに寂しい
まだ今日が反復しているみたいで
 
あー、君に会いたいな
忘れかけては色濃くよみがえる君に
あー、単純な正解に
早急に求めすぎて廃れた感情があるなら
会いたいな
 
『なにしてんの、こんなところで』
『ねえ、答えてよ』
『ねえ、ねえ、ねえ!』
 
最果ても雲の彼方に消失してしまった
数多の感情が溢れだしてやまない
手帳に書きこんだ格言が耳に痛いね
朝がくるまで待ち続けても もう見えてこないのに
 
卑屈な歌詞が頭を支配するから
今日もわたしはここから発信するのだろうか
 
 
あー、君に会いたいな
薄くて暖かく抱いていた人に
あー、冬空はまだ続く
特別な言葉で伝えあえば蘇るものが欲しいから
会えないな
 
完全に朝の光に焼き付くされてしまった
漫画みたいな急展開が流れ出して止まる
渇いた瞳に目薬が滲みているみたい
夜の戸張が降りたらそっと目を閉じて祈った
 
会いたいな


2008年12月23日(火)  教室の静謐

すれ違い様に待ち合わせ
『放課後美術室で』
平静と友達との他愛ない会話に花を
挨拶がわりの朝の風景
 
教室の窓からあなたを探した
見えなければ不安はまして
隠しているのに隠し通せない
けれどそれは小さな下らない優越感
 
時間を気にして肌を重ねて
声を殺してあなたに委ねた
幼い記憶
 
誰にも話せない誰かに話したい
揺れ動く感情に笑うだけの毎日
あなたの確かな手のひらは
わたしの髪を撫で体を包んだ
 
わたしがわたしである意味は
放課後の廊下にだけ存在していた
螺旋階段の吹き抜けが大嫌いで
手摺から回転して失われる様を何度も空想した
 
この手をすり抜けたもの
この手で突き放したもの
小さな思い出の破片だけがそこかしこに散らばり
拾い上げては分別できずに残ってしまう
火葬したあの手紙も
少し変わったあの校舎も
抱き締められて泣いた音楽室も
変わらずに息をしているみたいで
 
眼鏡のしたのその眼に映ることが
もう耐えられなくて
少しぼやけたあなたの残像に
あの日を捜している


2008年12月10日(水)  正直

わたしは確かに震えている
それはただ寒いだけなのか 何かを畏れているからなのか
わからないけれど 震えが止まらない
 
哀しくて仕方がない
息をするのが億劫なわけではないのに
このまま沈んでしまっても構わないような気さえしている
 
君の顔が ひどく哀しそうな横顔が見えて苦しいや
わたしのことで苦しんでいるのなら消えてあげる
君が笑えるように消えてあげる
 
最悪はいつも背中をなぞる
頼んだ訳じゃないのに
頼まれた訳じゃないのに
愛しているなんて言わなくていいのに
 
今のまま年老いてしまうことに怖じ気付いて
皆口笛を吹いては知った風な口を利く
 
わたしのなかに滞る恐怖が揺らぐよ
こんな筈ではなかったのに
こんな筈ではなかったのに
頭では解っているけれど 身体は正直に求めてやまない
 
こんな想いは消滅してください
こんな景色に埋もれる私を思い起こさせないで
お願いだから 静止してください


2008年12月08日(月)  模索と帰結

例えば小さな断片が薄れることなく時に開く
そんな時わたしはいつも身構えていなくて
どこかしらその懐かしい空気に凍りついてしまう
それは決して悪ではないし善だとも思わない
いつも空回りしているようなそうでもないような
時間ばかりが過ぎ去ってしまう
 
例えば君の声がたまに聞こえるのは
どこかで望んでいるからだと言えなくもない
君の姿がそこにないのは現実の帰着だと思う
頭でわかっていても気持ちはざわめいてしまう
くだらなさに吐き気がするけれど
 
例えば何が普通で何が異常かを議論することに
意味なんてものは一つもないのはきっと誰もが知っているはずで
なのにその歯痒さは延々と切々と続いてしまう
誰かに認められたいという欲求はやむことを知らない
曖昧な態度で不安は煽られる一方
 
奇怪な態度も
優しすぎる眼差しも
失ってしまっても
そこに止まっていても
あまり変わらない
ただ
すがる場所があるか
同意を求めたときに
頷いてくれるものがあるかないか
それだけの差異
 
それだけの差異にわたしは涙を飲み込んで
明日も明後日も生き永らえる
明日になれば明日が来る
それだけの事実が続く毎日に
例えばの未来を捜している


2008年12月06日(土)  停止線

午前0時に停止した記憶を再開させる
真っ白な景色に涙も出ないから
乾いた両の眼が潤うこともない
土曜日はまっさらな状態を保ち続けている
 
朝がくるまで考えたって意味なんかないのに
意味ばかり求めて馬鹿を見る
 
血管の浮いた左手が痛いや
望みなんかないなんて嘘に決まっている
 
外気は零下三度
つまり悴んだ左手を暖めるために探し出した手袋は
左手分しか見当たらない
 
さ迷ってたどり着いた下らない答えを繰り返しては
留めている
 
 
わたしは ただの中間地点
通過すればいずれかの答えがあったら
それはきっと幸せ
 
だけど今は何もないから
雪の降り積もる窓の外にそっと願う
再会と再開と最下位を
願うより他にすることはなくて


kei ☆メール ☆少女カタルシス



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