enpitu


体位
 しお



 背中の蝶

初めてのセックスは巧の車の中だった。
巧は私を助手席で全裸にした。
電柱の明かりでぼんやりと照らされたわたしの上に巧が重なった。
巧といる時間は私にとって優越感にひたれる時間だった。
周りの女の人の視線が巧に向けられるたびに私は巧の腕を強く握った。
一緒にあるくのが好きだった。

気分の激しい巧は、私のすること言うことに対して毎回反応が違った。
人に対して本当に怖いと思ったのは巧が初めてだ。
いつからか、
一緒にいるとき、私は巧に強い酒を飲ませ、自分もたくさん飲んだ。
早く酔ってしまいたい。酔って私を抱くか、そのまま寝てしまってもいい。
巧の嫉妬や不機嫌に敏感になっていていつも緊張していた。
巧は私に[なにかたのしいはなしをしろ]と言った。緊張でこわばったわたしが楽しい話しなんてできるわけがない。
いつか、
[おまえといるときがしずむ]巧ははっきりそう言った。

だけど、私は人生ではじめて「イク」という感覚を知った。
つきあいだして2ヵ月後のことだった。
ソファーに座った巧の上に私がまたがり、巧は私のお尻をつかんで上下に動かした。
私はあっけなくイッてしまった。
でも、巧には言わなかった。

それから私は「潮吹き」というのも経験した。
巧が私の上になり、クリトリスに指をあてる。
そのまま体を密着させて、巧が腰を動かすと私の子宮は巧のあそこで、
クリトリスは巧の指で、いっぺんに刺激される。
あの瞬間すべての意識が吹っ飛んだ。

女は一回のセックスで何度もイケるということも巧に教わった。

抱かれている時が自分のすべてだった。

巧とは何度も別れては戻った。
その頃はもう好きも嫌いもわからなくて
ただ巧に抱かれて「イク」自分を求めた。

あるとき突然目が覚めたように、私は巧と離れる決心をした。
メールだけ入れて私は巧と連絡を取らなかった。

それから1ヶ月くらいして巧から連絡があった。家を引っ越すと言う。
私は巧に会いに行った。
普通にごはんを食べて店を出た途端に、巧は私を抱きしめてキスしてきた。
私たちは巧の部屋へ行った。
私たちの部屋がからっぽだった。
あるのは数冊の本とダンボール箱だけだった。

私は巧の部屋から見える夜景が好きだった。
ベランダに座って外を見ていると、巧が私を抱きしめて、首筋にキスしてきた。
たった1ヶ月だけど、離れていたことを実感する。
巧は私を部屋へつれていくと何にもない部屋の真ん中で私を裸にした。
巧はすぐに私の中へ入ると、とても強く私を抱いた。
そして、何度も何度も激しく腰を動かした。
巧がいなくなる。

今、巧がイッたら私たちは本当に終わりだと思った。
たぶん、もう二度と会わない。
私は声を出しながらも、頭の中で巧といた時の強張った自分を思い出した。
早く離れてこの人を忘れなくては。

背中に痛みを感じた。
巧の体が離れると、私は背中に手をあてた。
指先に液体の触れる感じがして、見てみると、血だった。
絨毯に押し付けられて、激しく動かされた背中は血を流していた。
巧には言わず服を着た。
私たちは別れた。

イエに帰って背中を見た。
背骨を境に対照についた傷。
小さな蝶が止まったような形をしていた。

私の体は、一番忘れたい人の形を留めてしまった。

2002年09月19日(木)



 すきなひと

好きな人とするセックスはなんて気持ちがいいんだろう。
キスする時間がとても長くて、
あせる気持ちをおさえながら、その人の背中をしっかりと抱きしめる。
好きな人はしおのあそこをなめてくれる。
好きだからだと思う。
その人はとてもきれいずきで、お部屋なんかいつもピカピカになってるのに、
おふろに入る前のしおのあそこをなめてくれる。
好きだからだと言ってくれる。
しおはその人にフェラチオするのが大好きで、
口と両手を使ったりなんかもしてしまう。
その人がしおの中でいくまで
とてもがんばってしまう。
やっぱり、その人が好きだからだと思う。
そうしておわっても手をつないで、
顔をくっつけたりしながら寝たりすると
とても大好きでなきそうになる。

2002年09月17日(火)
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