「硝子の月」
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2002年07月11日(木) <首都へ> 朔也

「やっぱりそうでしたか」
 一方のアンジュは、そんな水面下のやりとりには全く気付かずにふんわりと笑う。
「今年の建国祭は盛大らしいですよ。私もとっても楽しみで。
 ああ、もしよろしかったら、お祭りではご一緒させて頂いてよろしいかしら?」
「――は?」
 驚いたのはティオたちばかりではなかった。リディアは声こそ上げなかったものの、明らかにぎょっとした顔でアンジュを見ている。


紗月 護 |MAILHomePage

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