「硝子の月」
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2002年03月22日(金) <始動> 瀬生曲

「どこへ行って何がしたいのか明確に述べてくれたまえ」
「とりあえずお前のいない所だな」
 物凄く嫌そうな表情かおでそう言ってやる。
「俺のことはほっとくことにしたんじゃなかったのかよ」
「僕は優しい男だ。困っている子供を見捨てるわけにはいかん」
「誰が子供だ!」
 大真面目に言われて怒鳴る。
 シオンは初めてあざけるような笑みを見せた。
「子供だよ。自分の状態も周りの状況もわきまえずに勝手に行動しようとする。大人のすることじゃない」
(何だこいつ……あの女ルウファに対するのと態度違い過ぎだ)
 同じく扱ってほしいなどとは毛頭思わないが、面白いことではない。


紗月 護 |MAILHomePage

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