「成り行き?」 そんなもので殺されそうになってはたまったものではない。「……まずはあの物騒な虫をしまってもらおうか」 まだ羽音をたてて空中にいる機械を示して、ティオはそう要求する。また攻撃されそうでどうも油断がならない。「はい」 ずり落ちた眼鏡を押し上げながら、少年は素直にその小さな機械をバッグの中に仕舞い込んだ。