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2002年08月08日(木) 種子島漂流記�� 2

『トビウオの少年』

東 昭(アヅマ アキラ)という、おじいちゃん。

僕が尊敬して止まない人だ。

おじいちゃんなんて馴れ馴れしく言ってしまったけど、ほんとはとても畏れ多いことなのだ。
彼は、非常に高名な航空力学者である。
もちろん、直接 お目にかかったことなどない。

−−−

初めて出会ったのは、僕がまだ小学生の頃。
ブラウン管の向こうに、当時の僕より子供みたいな瞳をしたおじいちゃんが映っていた。

たしか、『トンボになりたかった少年』とかいうドキュメントだったと思う。

思えばそれが、僕が空に興味を持ち始めたきっかけだった。

−−−

学生最後の夏休み。

初めて種子島に来たときに、フェリーからトビウオをみた。


…トンボになりたい と思ったアヅマ少年と、そのときの僕は『同じもの』をみてたのかもしれない…なんて、思い上がりだろうか。

旅から帰って、トビウオのカッコ良さを熱く語る僕に友人は、

「アレって、逃げてるんでしょ?外敵から」

…そうだけど、さ。

それでもトビウオの素晴らしさを説く僕の瞳は、きっと少年の それだった。

−−−

今日、なにげなくみたテレビに、東さんがいた。

相変わらず、おじいちゃんだった(笑)。


そしてまだ、少年だった。



…僕は、どうだろう。


本気でトビウオになりたいと思った、あの頃と同じ瞳をしているだろうか。


−−−

夜。

カーテンを開け放した窓からは、びっくりするほどの星がみえた。


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