★ 夏海の日記 ★

目次前の日次の日


2007年03月29日(木) どちらを向いているか?

2007年3月29日 9:48

今朝、隣に止まった車を見たら、ピンク色のハート型のドリームキャッチャーがぶら下げてありました。
丸いタイプしか見たことがないので、
おお!ハート型かー!可愛いなぁって思ったけれど、
インテリアなんだろうなって思った。
そこに祈りなど存在しない。

私も寝室にドリームキャッチャーを吊していた。
私は眠りたかった。
それは切実な願いだった。
朝まで、目覚ましが鳴るまで、目覚めることなく眠りたかった。

ドリームキャッチャーとは、中央のネット部分に悪夢が引っ掛かってくれて、
それがフィルターの役目を果たしてくれて、悪夢を見ないで寝られる。
そんなお守りグッズです。
アメリカ原住民が発祥だったかな?
もともと私は、お守りとかは持たないタイプだったんだけど、
うっかり買ってしまう程、眠りたい願いは切実だった。

今、内科でも睡眠薬は簡単に処方され、薬局にさえ売っている。
眠りを取り上げると発狂するほど、脳は眠りを欲している。

脳は起きている間中忙しく働いている。
目で見えているのは、脳内で目から入った情報を電気信号として映像化しているものだし、
耳から入った情報を処理しているのも脳の仕事、
肌に感じる 快・不快も脳の仕事で、
それ以外に考えたことや 情報として入ってきたものを処理しているのも 脳の仕事。
脳はそれら全てを一旦取り入れ、そして眠りに入ると、事後処理を始める。
要らないものと 必要な情報
これとこれを繋げて 新しい発想に変えたり、
不要な感情を排除してくれたり、
私たちが眠っている間にも 脳は忙しく働いて、私たちを生きやすくなるように、外から入ってきた情報を処理・整理してくれている。
だから眠りは必要で、良質な眠りを取れないと、脳がオーバーヒートしてしまう。
なぜなら、眠っている間に行われている『入ってきた情報を整理すること』ができないから。


先週久し振りに返って来たBENのメールに書いてあったのは、
睡眠薬を酒と飲んだが効かなかったと言う内容だった。



2007年3月29日 20:40

届いたメールを読みながら、うーんと唸った。
これは明らかにメッセージである。
何かは判らないけれど、何かの。

睡眠薬とお酒を一緒に摂取した。
明らかにヤバイ。
BENはこれを送ることによって、私に何を伝えたく、
私に何を言って欲しいんだろう?
答えを間違っちゃいけないと緊張した。
本当は即反応しないといけないって思ったんだけど、(内容が内容だし)
その日は疲れていて、ロクな返事を返せそうもなかったので、
翌日朝日の中で返事を返そうとその日は眠りに着いた。

欲している答は何だろう?
1.エスカレートする自分を止めて欲しい。
2.眠れる方法を教えて欲しい。
3.軽く流して欲しい。
4.自分から逃げないかどうか、軽くジャブを打った。

睡眠薬と普通の人が聞くとギョッとするかも知れないが、
私にとっては怖い薬ではなく、
昔のように依存性もないので、寝酒を呑むくらいなら薬を薦めたい程のもので、
TVであるように、即効に倒れる訳でも、
少しぐらい多めに飲んでも死なない程度の認識しかなく、
だから、そのメールに対して冷静に分析して答えました。

まず、私が薦めた本がいつも貸し出しになっていることについて、遅くなっても良いなら貸すよ?って書いた後で、
(これは、意識して 未来の話をしました。 そう遠くない未来に、会おうねって意味を込めて。)

その薬は、合っているの?
もともと眠れない睡眠薬なら、いくら飲んでも眠れないから、
お医者さんに言って眠れるお薬を処方して貰った方が良いよ。

お酒に関して言えば、寝る直前の飲酒はお勧めできない。
なぜなら、体内に入ったアルコールを分解しようと内臓が頑張るので、
寝られたとしても疲れが取れるような良質な睡眠は得られない。
アルコールを分解する為に水分を必要とするから、喉が渇いて目が覚めることがあるし。
って。

そのメールに返信がなく、
日曜の電話になりました。


夏海さんが言ったように、自分はもうお酒と一緒には絶対に飲まない。
今、内臓が痛いのでと言ってました。


さて、で、ここからが本題。

生き残ったBENは、自分はありがとうと言っていないから、
今まで付き合ってくれた友人や恋人やらにありがとうを伝えたいんだけど、どう思う?って聞かれました。



2007年3月30日 9:39

こりゃまた方向転換したもんだって思って。

で、考えました。
本人もそう言っているように、相手はそれ(ありがとうと今更言われること)を望んではいない。
これもBENが言ったように、会いたいとすら思っていない可能性もある。
これから付き合いが再び始まるのを恐れて、会うことを拒絶するかも知れない。
ありがとうと言われるその事実を覚えていない確率は高い。

過去にBENが不愉快に思い、その後別れた相手に再び会って、
再び不愉快になり、今の「自分は感謝の気持ちを伝えていない」「感謝の気持ちすら持っていなかった」と反省して、
そこから始まる新しい未来に水をさす可能性こそを私は危惧した。

過去の人に会う必要などない。
もし、それで自分の気が済むという、自己完結の気持ちで会う そんな気でいないならば。
いつか過去と対峙しなければならない時があるかも知れないが、
今はその時ではないと思った。

で、私が言ったアドバイスは、

過去は過去であり、それはもう済んでしまった出来事で、
だから、もし言いたいのであれば、これから会う人に言えば良い。
嬉しかったなって思ったことは、これから会う人にしてあげれば良いし、
有り難かったなって思ったことも、これから会う人にしてあげたら良い。
嫌だなって思ったことは、これから会う人にしなければ良いし、
ああ、悪かったなって迷惑かけたなって思ったことは、
これから会う人にしなければ良い。
過去は過去として、置いておいて、これから先に会う人に、今の気持ちを伝えれば良い。
過去に思いを馳せるよりも、前向きだと思うよって
そう言いました。



2007年3月30日 19:17

過去に ではなく、未来に目を向けて貰いたかった。
もうすでに付き合いが無くなってしまった過去の人達に思いみ馳せるより、
これから新しく出会う人に、どういう自分で対峙するか?の方で考えて欲しかった。

私ね、沢山転校してるから身に染みてるんだけど、
別れても友達ねって有り得ないんだよね。
人には、それぞれの時間が流れていて、
それぞれの世界があって、
それに、私が思う程、人は私のことなんて考えちゃいないんだよね〜って言ったら、
そうですよねーって、その話は終わった。

私は言うべきことは言ったので、
後どうするのかはBENが決めること。
私のやり方がBENに合っているとは限らないので。


その後、やりたいことができたんですと言う話になった。
生まれて初めて自分から計画を立てて資料を集めることを始めたのだそうな。
自分の為だけに。

人に言うと絶対無理だと言われるだろうし、
実際無理なのかも知れない。
何をどうしたら良いかも判らないし、
いつ実現するかも、実現しないかも判らない。
でも、生まれて初めてやりたいことが出来たんです。

誰が聞いても絶対無理だって、どんなことだろう?って想像しながら、敢えてそれが何かを質問しなかった。
そうしたら、自分から話してくれました。

その話の中で、死に行く人が最期に、
ああ、幸せだなと、幸せな気分にしてあげられたら良いなって思ってって言葉を聞いて、
ああ、BENはもう大丈夫って思いました。



自分の(心の)内側ではなく、他人へ意識を向けることができた。
井戸の中から這い出し、今 新鮮な空気を吸ったところだと思う。
これから何ができ、死ぬまでに達成できるかできないのか試行錯誤して 新しい旅が始まる。
○○して貰えなかった『過去』を卒業して、
これからは 未来を向いて歩く。
どちらを向いているか?
立ち止まっていても 未来を向いていれば大丈夫。
人生は いつも『これから』『ここから』なんです。

20070718


夏海@夏海のお部屋 |★お手紙★夏海のお部屋★

My追加