★ 夏海の日記 ★
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2007年3月28日 9:31
俳優の植木等さんが亡くなった。 80歳。 母の実家の鳥羽では、80歳以上で亡くなることは、天寿を全うしたこととして、めでたいことだと祝う。 ご祝儀に、小銭をまく風習があり、小銭を拾いにお寺へ近所の人が集まる。
昨日の夜、ニュースを聞いた時、 80かー。まぁ寿命だね。 決して早くはない。とteaがのたまった。 そうだね。80だからねと私も言った。
にしても、『無責任男』亡くなる のニュースはどうかと思った。 決して無責任な男ではなかっただろうに、 不本意な言われ方ではないかと。 teaは、植木さんは喜んでると思うよって言った。 そうだろうか?と私は思った。 TVを見ていたら、『日本一の無責任男』と言う肩書と本当の自分とのギャップに悩んだと言っていたインタビューが流れていた。
ってここまで書いて、
はーーー 訳の分からないホームに到着して、 いつもと違うホームで乗り継ぎをしたよ。(汗 この電車で行くと何時に出社になるんだろう? 介護自体には、それ程時間は食わないんだけれど、 それまでletさんにお願いしていた仕事が私の仕事になり、 昨日突然、あ、顔を拭いた蒸しタオルで背中を拭けば良いんだって気がついて、 人手間増えたら乗れる電車が一つ遅れた。 (いや、昨日は違う理由もあって、1時間半も遅刻したんだけど 汗) 電車が遅れると乗り継ぎの電車も遅くなる。 そうなると15分余分に遅刻する。 定時に帰れば良いぞ。朝早く来てって徹さんに言われたけれど、 相手がいることなので、私が早起きしても仕方がない。 はぁ〜、びっくりした。 いつもと違うイレギュラーな出来事には、やはり緊張する。
で、植木さん。 無責任な男と言われることに困惑した。 けれども、それがお金になった。 虚像であっても、植木さんの愛すべきキャラクターを私たち世間は欲していた。 イケイケだったあの時代が、植木さんが映画で演じたキャラクターに憧れ、求めていた。 植木さんは生涯ブラウン管の中で植木等を演じ続けた。
2007年3月28日 19:48
自分でない自分を演じることは疲れる。 そしてそれが長く続くと自問自答を始める。 どっちが本当の自分なのか?と。
無責任な人と言う言葉は、賛美でも褒め言葉でも決してない。 それば侮蔑の言葉であって、ほとんど100%の人が怒り出すだろう。 その不愉快な言葉を愛すべきキャラクターに変え、 植木さんはその生涯を終えた。
私は俳優として演じている植木さんが好きだった。 彼が演じていた人々は信用できる人物だった。 ブラウン管の中に植木さんを見ると何だかホッとした。 それは祖父を見るような安心感であった。
優しくて明るくて、頑固で少し怖くて。 叱られることはあっても、絶対私を見捨てたりしない。 そんな気持ちを抱かせる存在でした。
子供の頃から知っている人を亡くすのは淋しいね。 季節は春、季節の変わり目には、訃報が重なる。
無責任男と言えば、釣りバカ日誌のハマちゃんだろうか? 年が近いせいか、(いやいや、そんなに年取っちゃいないが 汗) 演じている西田敏行はともかく、 ハマちゃんのキャラクターは好きにはなれないな。 一緒に仕事はしたくないなぁと思う。 男の人にとっては どうなんだろう?憧れなんだろうか?
あれやこれや感慨深い、植木さんの死でした。
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