★ 夏海の日記 ★

目次前の日次の日


2006年10月05日(木) 食育のすすめ 2

さて、昨日の続きです。

食事なんて、個人的なことでしょ?
何をどんな風に食べるのかは 人それぞれ個性があって当たり前でしょ?
それが なぜそんな言われ方をしないといけないの?

そうなんですよね。
食べると言うことは、とても個人的な問題で、その嗜好性は誰にも侵せないものです。
ただ。
食べると言うことは、とても原始的な儀式で、とても原始的な欲求です。
人間は、動物は その身体を 生命を維持する為には、必要な栄養を摂らなくてはなりません。
例えば、ハンバーグばかり食べていたら、
ねぇ?ハンバーグって知っています?
ハンバーグに使用するお肉って、ものすごい脂ぎっしゅで、その「うまみ」の素である脂肪分で確実に太ります。
そして、成人病をひきおこす原因になります。

野菜不足は脚気になり、
たんぱく質が足りないと お腹だけが異様に膨らんだ体型になります。
ひとつのものを過剰に摂取し過ぎると、栄養過剰の症状が出たりします。
(脂溶性のビタミンや鉄分過多によって現れる症状は、有名ですよね)
そして何よりも 必要な栄養をきちんと摂らないってことは、
身体の中で一番大食漢である『脳』へ栄養が行き渡らなくなり、ストレスに弱い脳へと変えていってしまうのです。

脳みそがうまく機能しないとどうなるか?
体温の調節など、自律神経が上手に働かなくなります。
最近の子供は 変温動物だと言われているそうですが、
http://www.babycom.gr.jp/eco/kodomo/s3.html 【babycom ecology】 参照
外の気温に身体が上手に反応できず、朝は低体温(36度未満)で活動できる状況に身体がなっていない。
そして下校時間には37度にあがっている。
(あれれ?うーたんちで生活していた頃の私かい?ヤバイ ヤバイ)
病気じゃないのに、いつも身体がだるい。動きたくない。
(うーん...tea2(甥)に「疲れるじゃん」って遊びを断られたおばちゃんとしては、怖いくらいに現実的危機に直面しているぞ。)

これは、健康な身体や健康な脳を作る為、子供から大人に成長する為に必要な栄養素が充分摂れていないことに由来しているのだと私は思います。


そして、これも大切な『粉食』と表現されている柔らかいものしか食べない問題。
噛むということは、顎の筋肉を発達させ、顎の筋肉が発達すると、脳をも鍛えてくれるのです。
噛む事 イコール 脳の運動。
顎の発達 イコール 脳の発達 です。
柔らかいものばかりを食べていると、顎が弱り、歯が本当は生えなくてはいけない本数が並べない程度にしか顎が育たず顎自体が大人サイズに育たず、
結果として 歯並びが悪い(ので、虫歯になりやすい イコール ますます噛むことをしなくなる)とか、
顎がずれて、結果 背骨や骨盤までずれて、姿勢が悪くなり、姿勢の悪さが さまざまな病気を呼びます。
頭痛、耳鳴り、肩こり、そして自律神経失調症...

食べると言うことは、本当に 生きる上において基本中の基本であり、身体もだけれど心の成長にも大きく関わってきます。

ダイエットの『小食』に関して言えば、
私の身長は145cm。
小学校4年生かな?5年生かな?の頃に成長が止まりました。
それに比べて 妹は160cm。
いつも見下ろされて 話をしていました。

妹は丼でご飯を食べていました。小さなお茶碗では、何杯もおかわりしないといけないから面倒臭いってね。
成長期に、太るという心配をしないで沢山食べていたんですね。
成長期には、一度太らないと背が伸びないので、太るということ イコール 肥満でもないのです。
つまり、物凄くお腹が空いて沢山食べる時期があり、少し太って、その後身長が伸びる(相対的に痩せる)
そして、また食べて少し太って、身長が伸びて...を繰り返すのが『成長期』というものなのです。

で、私は...?
小学校4年生で、すでに子供を止めていた私は、毎朝朝食を食べ、一度吐いてから学校へ出掛けていました。
毎朝、毎日。
(微妙に拒食症?無理に吐いていたのではなく、毎朝気持ち悪くなって吐いていたんだけどね。)
お昼の給食や 夕飯の記憶は、作ったという記憶はあるものの、食べたという記憶はありません。
母に聞くと、「ダイエットするって食べへんかったやん」って言ってました。
母ちゃん、あんた 母親失格やなぁ...
小学生がダイエットして、それを止めさせられなかったあなたは、育て方を間違っていました。
そして父はと言えば、小学6年生か中学1年生の記憶では、
「二重顎やのうて(訳:ではなくて)三重顎になってきてるやん」って大笑いしていました。
そしてその傍で 母も...

teaの姪っ子が今同じ年頃です。
teaは 同じように からかいますが、最後にはきちんと言います。
一度太らないと背は高くならない。
子供は 痩せることなんて考えなくても良い。
どんどん食べて、大きくなるんだよ。

teaの育て方は正解。
私の両親の 私への育て方は間違っていました。
妹は大らかに育てられ、弟はもともと食が細かったので、食べさせようと母は努力していましたから。
もともと顎に肉のつきやすい体質の私は、笑われたことによって、ますます痩せようと思ったに違いありません。
(ダイエットした記憶も食事をした記憶もないのですが... ^^;)
子供の頃の写真を見る限り、私は痩せており(う〜ん ガリではなく、『普通』かなぁ)、笑われるいわれなどなかった気がします。
部活も結構ハードだったし、おやつも食べなかったので、太る要因などなく、なぜ私だけが二重顎だと笑われていたのか不思議です。

さて、ここからは、精神面での発達と食卓についてです。
私は今年、生まれて初めて夏が行くことに落ち込みませんでした。
秋が来る。
それが怖いことではなく、秋刀魚が食べられる、栗の美味しい季節だ。
柿はまだかな?梨は早いうちに食べておかないと!
おお!湯豆腐の季節になるのね。
おでん食べたいなぁ。
これらが風や空気の匂いで「秋が来た」と体や心が感じた時の感想でした。
(そして今年はもう コウチン(名古屋コウチン:鶏)鍋をしました!)

夏が好きな私なので、秋風を身体に感じると、必ずズッドーーンと落ち込みました。
10月には 『何か』事件がおき、大切な人を失くすか自分が傷いていました。
なので、一年で10月が一番大嫌いでした。
夏が終わり、長い夏休みが終わって伯父母や祖父母の下から自分の家に帰り、日常生活戻るのが嫌でした。

結婚して同居しても、相変わらず食卓は楽しくはなく、
うーたんの母親のお喋りをできるだけ聞かないようにして、食べ物を機械的に口に運ぶ作業に没頭していた気がします。
そして『うつ』になり、食べ物の味がなくなり、何を食べても味を感じなくなる、本当にエサの感覚になり、
うーたんちを出て一人で生活を始めても、色々なものが美味しい春や夏の食事は思い出せるんだけど、
秋や冬の食事は イマイチ思い出せません。

そして。
teaと一緒に食事をし、一緒に暮らして、食料の買出しを一緒にして、
(食糧の買出しから、すでに楽しい食卓のはじまりです!!)
ゲラゲラ笑いながら楽しい食卓を囲み、もうすぐ2年になります。
teaは暑いのが苦手で、(寒いのも苦手ですが 笑)冬の暖かい食べ物には余念がありません。
コーチン鍋の鶏の脂が染み込んだポン酢に漬けて食べる 白菜の美味しいこと!!!
何日も煮込んだおでんで1週間過ごしたり、
湯豆腐も!
私の人生で一番お豆腐を食べたってくらいの勢いで 湯豆腐を食べました。

その『楽しい食卓』の記憶が、たぶん私を変えたんだと思います。
今年は生まれて初めて秋の訪れが怖くない。
もうすぐ鍋の季節だなぁって思うと、とても楽しみです。
人生で初めての『楽しい食卓』の記憶、それも嫌いだった季節をも変えてしまう力があるなんて!

蟹さんのところにいたのは、梅雨から秋の始まりの時期。
なので、夏の食卓は、楽しかったけど、秋から冬への楽しい食卓は初めてだったんです。


夏海@夏海のお部屋 |★お手紙★夏海のお部屋★

My追加