★ 夏海の日記 ★

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2006年06月08日(木) 挫折した方が良い

nobyが、とうとう壊れました。
自分がどうにかできる 年下の相手としか付き合わないで、困難や問題から逃げて 逃げて 逃げて
そして、自分ではどうにもできなくなって、壊れました。

私がここへ来てからずっと観察していて、そしてアドバイスし続け、上司との橋渡しをしたけれど
自分の無力さを痛感しています。
結局は、他人が何を言おうとも、本人が気が付いて、本人が動かないとダメなんだよね。
本格的に壊れる前に、例えば 風邪が 肺炎になってしなわないうちに、何とかしてあげたいと思っていたんだけど、
たぶん 苦しんだ私と この病気になった経験がないnobyとの差は、
経験者と非経験者
様子を見たら治るたぐいのものではないと知っている私と
体からのSOSを甘く見ていたnoby
なんだろうね。

そして、病気だと決定付けられるのが怖い。
(なぜなら、うつやパニックの友達を小ばかにしていたから。その仲間に入りたくないから)
小ばかにしていた...
たぶん nobyは無意識なんだろうけど、言葉に敏感な私には見えてしまうの。
少し前、コンピューター関係の仕事をしている自分に対して、給料の良い肉体労働をしている後輩を
『ブルーカラー』と薄ら笑いを浮かべながら呼んだようにね。(この薄ら笑いも 無意識なんだろうけど)


上司と話をしていて、意見が一致したこと。そしてteaとも意見が一致したことがあります。
それは、
『一生懸命死ぬ気でやった時期があった方が良い』
『挫折した方が良い』
『打ちのめされて、どん底に沈んだ経験があった方が良い』
『世の中は理不尽だと知る方が良い』
『自分のせいではいのに、理不尽な怒られ方をされた経験がある方が良い』
『絶対かなわない相手があると知っていることは大切』
『努力しても 努力だけではどうしようもないことがあることを知っていることは大切』
『自分の力だけでは、どうしようもないことがあるってことを知っていることは大切』


できるだけ早く、それも十代のうちに、もしくは せめて遅くても25歳までに。


年を取れば取るほど、回復力が落ち、
それは、子供が筋肉痛にならないことと同じで、精神的ダメージに対しても同じなのね。
脳が若くて元気なら、心が少しくらいダメージを受けても、回復できる。
脳が柔らかくて 健康(健全)であるなら、その理不尽や苦労や辛さに対して
自分なりの工夫や 対処法をあみだしたり、
若いから、人に「助けて」と言いやすい。
若いからこそ、人に「助けて」と言う練習をすることができる。
「助けて」と言って、助けてくれる人と 助けてくれない人の区別をつける練習もできます。
心から親切な人と、親切なのは言葉だけの人の区別をつけることが練習できます。


挫折したことがある人は、立ちなおり方を知っています。
死ぬ気で努力したことがある人は、あの時 これだけ頑張れたんだから、まだ大丈夫って自分に自信を持つことができます。
世の中には絶対かなわない相手がいるって知っていたら、できない自分を責めることなく誉めてあげることができます。
努力だけでは、どうしようもないことがこの世には存在するってことを知っていたら、
自分の 人の できないことに対して その努力の過程を認めてあげる心の広さを持つことができます。
理不尽さを知っていたら、人に対して優しくなれます。
自分の力では どうしようもない問題に直面した経験がある人は、素直に人に助けを求めることができます。

何度も打ちのめされて 立ち上がった経験は、
全て 心の糧(かて)となり、あなたを成長させます。

打ちのめされて どん底に落ち込んで 立ち止まって考える時間こそが、心の成長に必要なのです。

それを たぶん nobyは 逃げて 逃げて来たんでしょう。
自分が心地よい 年下の友達&後輩としか交流しないで、
耳の痛い苦言は、軽く聞き流し、自分の中では聞かなかった振りをして
色々な問題から逃げて 全てを『なかったこと』にして来た。
色々な問題は、『なかったこと』にはならない。
なぜなら、自分が何も変わっていないのだから。
そして解決しないで逃げていた問題は、年をとるたびに成長し、大きな問題へと変わっていく恐れがある。

色々な宗教が言うところの、人の生が修行の場であるのなら、
人は死ぬまでに一度くらいは 死ぬほど辛い時期があってもおかしくはない。

上司も何度も「こんなに辛いのなら、苦しいのなら 俺を殺してくれ!」って思ったと言い、
私も何度も何度も「今度こそ もうダメだ!死にたい!」って思った。

転んだことのない人は、転び方を知らずに、転んだ時に骨折したりします。
それと同じように、挫折した経験がない人は、挫折したときに (ヘンな表現だけど)上手に挫折することができません。
そして、立ち上がり方を知りません。

挫折を知っていること
挫折して 打ちのめされて 立ち上がった経験があること


「会社のことを考えると 吐き気が酷くなる」
今日メールでnobyが言ったことです。
相手が大人である以上、そして他人である以上、首に縄を付けて病院へ連れて行くわけにはいかない。
もう少し こうなる前に 病院へ行く勇気を 病院へ行けと言うアドバイスを聞く耳を持っていてくれたら。
nobyの試練は、nobyから聞いている家族像から想像して、とても厳しいものだと思います。
でも、乗り越えて欲しいって 心から願っています。
nobyは まだまだ若く、人生は本当に これからなんですから。


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