★ 夏海の日記 ★

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2006年02月02日(木) 人生と山登りは似ている その2

山登りを始めて思うこと。
人生は 山登りに似てるなぁって。

辛い思いをして、登ったり下ったりをすることを単純に言ってるんじゃなくてね。


では『当日編』です ^^;


さて当日です。
登山は早朝 早い時間から開始します。なぜなら、明るいうちに下山するのが鉄則だからです。夜間は 危険が伴うので、夜間を歩くのは緊急の時以外はしません。って言うか、夜間歩くくらいなら、その場で夜明かしします。
私は『ハイキング』止まりなので、朝は6時出発ですが。

問題は 「ビッグベン」が出るのか 出ないのか。本当に毎回大問題です。
私は 気まぐれなので、登山中にもよおしたりする危険があるので、できたら全部出して行きたいのだけど、「きまぐれ」なので - -;
でも、登る前に出すって努力は 一応します。
んでもって、ちゃんと必要な水分を摂ること。でも摂り過ぎないこと。
摂り過ぎた水分は 尿として排出されます。
トイレがある山にハイキングに行ったことはなく、それは頂上でも同じです。
木立に隠れてしなければなりません。(俗に言う『雉打ち(きじうち)』です。...格好が、雉を銃で撃つ時の構えに似てるから だそうです。)

自分のペースを守って歩くこと。
人に声を掛けること。(仲間や 出会った人にね)
人に道を譲ること。

パーティーの先頭は、リーダーです。
殿(しんがり・最後尾)も 山に慣れた人です。
初心者は、山に慣れた人の後ろを歩きます。山に慣れた人と人の間を歩き、前後で声を掛け合って 歩く調整をして貰います。
山でのペースは、一番遅い人に合わせます。
だから、後ろから 追いかけるようなペースで 初心者の後ろを歩いてはいけません。それは、初心者が焦って 自分のペースで歩かなくなるからです。
自分のペースで歩くってことは、とっても重要ポイントで、なぜなら、途中でへたばっても 誰も背負ってはくれないからです。
自分の身は自分で守り、最後まで自分の足で歩くのが鉄則です。
ハイキングには小学生がおばあちゃんと一緒に参加したりしましたが、当然孫を連れてきたおばあちゃんは背負うのを覚悟して参加します。
山に入った以上、年齢や性別で区別したり差別したり優遇されたりしないのです。
誘ったのは自分であれば、誘った相手の面倒を見るのは当然のことなのです。
(もちろん そのことを考えて 主催者は 許可・不許可を決めますが)

自分の持てる重さを知り、自分の限界を知り、自分のペースで歩き、最後まで自分のことは全て自分でする。
寒さの調整も 自分でです。
暑くなったら、上着を脱ぎたいから 止まって下さいと声をかけます。
喉が渇いたら、水分を摂りたいと声をかけます。
それは 自分が決めることで、躊躇したり遠慮したりして我慢し過ぎると 歩けなくなります。
目的は 一応頂上へ行くこと。
ちゃんと下山すること。
元気で生きて家に帰ることです。

その為に 自分の世話を自分でし、人に体調を知らせたりしながら調節し、自分で荷物を背負い、自分の足で歩き、無事に家に帰るのです。


私が一番悩んだのは、途中で『怖い』が来たらどうしよう でした。
それと、どれくらいの荷物を背負うことができるんだろうってことでした。
もともと 過度な肩こりがあったこともあって、背負い系のもの(すでにランドセルでさえダメでした ^^;)は苦手で、頭が痛くなってしまう体質なので、明らかに重量がある荷物(水分だけで すでに1.5kg!ウイダーインゼリーのようなものも持っていくし)を持って 長時間歩くことができるのか不安でした。
女だからって、自分の奥さんだからって、誰も人の荷物まで持ちたくありません。自分のことは自分でする。自分の荷物は 自分で背負う。山に入る最低限のルールです。

私の目標は、岩登りなので、それにハーネスやクライミングシューズや、ギア(岩登りをする為の道具)、運動した後に飲む余分な水分と運動した分空くお腹を満たす食料がプラスされ、それを担いで3時間歩き、岩登りをして また3時間掛けて歩いて帰ること。

今回(今日は2月22日です ^^;)は、ギア&ヘルメット、防寒着を入れたものを担ぎ、ロープウェイで頂上まで登り、雪山をほんの少し強引に下山し、アイスクライミングして、雪山を登り、ロープウェイで下山しました ^^v
脚も手も腕も筋肉痛で 凄いことになってます ^^;

で、なんで『人生と山登りは似ている』って思ったかって言うと、
何かあったときの為に事前に準備をすること。
必要なもの、不要なもの、不要だけど、持っていかないといけないものをちゃんと知っていること。
自分の体に合ったものを 着たり履いたり持っていったりすること。
自分の持てる重さを知って、知った上で 準備をすること。
食べること、飲むことは大切なので、ちゃんと考えて準備すること。栄養やタイミングを逃さないことや、いざというときの備えも考えておくこと。
寒さ、暑さを考えて 自分で調節すること。自分の体の声を聞くこと。
自分の体調を整えておくこと。体調の管理を 自分ですること。
自分のペースで歩くこと。
服の脱ぎ着や、飲み物や食べ物を口に入れるタイミング、量を知ること。
自分の荷物は 自分で持つこと。
自分の足で歩くこと。
無理は決してしないこと。
できることと できないことを ちゃんと知っていること。
人に迷惑をかけないこと
そして、生きて帰ってくること。

歩けなくなったら途中で休憩をして、また歩き出せば良い。
休憩をしないで 無理をして 動けなくなる方が 始末におけない。
歩き慣れた人に 歩き方を教えて貰い、練習しながらそれを自分のものにすること。
助け合うこと。

生きる上での基本が、山歩きには 全部そろっているような気がします。
ゴミは持って帰るとか、食べ過ぎたり飲みすぎたりしないとか、弱者をいたわるとか。

自分の持てる荷物の量を知ることは、とっても大切です。
どんなに持って行きたくても、それ以上は 持っては歩けません。持っていくには、何かを減らすか、持てる体力をつけるしかありません。
自分のペースを崩したら、歩けなくなります。
無理や無茶をしないで、歩く。
最初は苦しくても、段段と鍛えられてきて、周りの景色を見る余裕ができてきます。お喋りだって 歩きながらできるようになります。

そして、その思いを共有することができます。
楽しかったね。
また行こうね。
今度は どこへ行こうか?

みんな 一人一人能力が違って、歩くスピードも 持てる荷物の量も違って、今回のアイスでは、67歳のannさんも一緒で、annさんもアイスクライミングしました。私なんかより 全然上手でレベルも上です。

年齢とか 性別とか 関係ないんですよね。
大切なのは、
自分のことを知っていること
自分の限界を知っていること
自分のペースを知っていること
無理や無茶はしないこと

山を始めて 良かったなぁって思います。


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