★ 夏海の日記 ★

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2006年01月24日(火) 私の頭頂部は薄い

私の頭頂部は薄い。
実際確認はしていないのだが、確実に毛が薄い。

私は「髪の毛が薄い子」と言われて育ったの。
当時一緒に暮らしていた13歳年上の叔父が、子供が生まれたのが嬉しくって、構いたくて 構いたくて 自分が苛められた言葉そのままを 子供の悪知恵?で私にも言って
それは、普通の人なら誰でも一度は言われてるであろう「あなたは拾われて来たのよ」のアレンジで、「川から流されてきた」(当時、川のほとりで暮らしていました)拾われっ子だと。
でも、親の愛情を信じられなく育っていた私には、シャレになってなくて、ああ...だから、預けられるんだ。妹や弟は 家で育ってるのに。って。
相手は、本当に苛めるつもりじゃなくって、ただ からかってるだけなんだけどね。
その言葉の中の一つ 毛と毛の間が 定規で測ったら1cmあった!って言われ続けて育ったのね。
だから、私はずーっと 毛の薄い子なんだって思ってた。
それも 30過ぎまで。(恐ろしいことだよ 笑)

美容院で 何となく「毛多いですよね。すきますか?」って聞かれることが多くなって、美容師の友達に髪の毛を触って貰って、「毛多いよね。爆発するから、すいても良いかい?」って言われて、へっ?私って毛多いの?ってびっくりしたよ。

でも、頭頂部は薄い。
実際鏡を合わせて見た訳じゃないけど、ルームメイトのteaにも言われるし、自覚もある。それがいつからか も知っている。自覚している。

小学校4年生で 父親が夜逃げを敢行した。私達は夜逃げだと思っていなくて、普通の転校だと思っていたんだけど、実際は『住民票を移せない』引越しをしたのだそうだ。
ただし、住民票を移さなかったのは父親だけで、母と姉妹弟は住民票を移してあったんだけどね。

そこは、ある住み込みで働ける場所で、一般生活に向いていない人が働いている場所でした。一般生活に馴染めなくて、一度出てから 戻ってくる人がいたり、住民票が一家そろって違う場所にあって、当時は知らなかったんだけど、小学生とかの給食ってあるじゃない?それは、住民票があって、その地区にすんでいる子供が学校に通っている前提だから、住民票がないと 給食がその子の分まで用意されないの。(確かに当然なんだけど)
当時知らなくて、大人になってから、『そういう場所だ』『あれは夜逃げだった』って知らされました。
住民票がない子が 同じクラスにいて、その子の給食は 先生のをまわしていたんだって。

住民票がない人が一緒にいる場所だってだけで 普通怪しいって思うでしょ?
んでもって、そういう偏見が大人にあると、「遊んじゃいけない」命令が子供に与えられたりするの。子供同士が仲良しでも。当時私は知らなかったし、友達の家に遊びに行ったら、お母さんに明らかに嫌な顔をされたっけなぁ。

そういう転校をして、そこは男女の間がちょっとあって、だから 女子からは同じ女の子同士って仲良くして貰ったんだけど、小学校の男の子って、軽く苛めたりするものじゃない。それも関西弁なんて 漫才師みたいなヘンな言葉を使ってるし。
で、先生に相談に行ってたんだけど、ある日先生から言われたの。
「自分で解決しなさい」
まぁ、確かに先生が注意すると『ひいきされてる』って余計に苛められるのは確かなんだけどさ。

で、私は悟ってしまったの。
『大人は頼りにならない』
『自分の身は自分で守らなきゃいけない』
『誰も助けてくれない』


私の子供時代は、この時終わりました。
小学校4年生。
母親は自分のことで精一杯で、子供のことまで構っていられない精神状態で、父親は はなっから面倒を見る気などないし。
ただし、弟はまだ小学校1年生になったばかりで、体は弱くて病気がちだったし、父親に精神的虐待を受けていたから、母親は大切にかばっていたし、妹も持病があって、母親は目をかけていました。
つまり、私は元気で虐待も受けていなくて、手の掛からない子として 放っておかれたのです。

親も信用できない。(もともとですが、この頃は 確信してしまっていました)
先生も 信用できない。
誰も頼れない。
自分で何とかするしかない。

妹が苛められて血を流して帰って来た時には、親代わりとして、私が相手の家に怒鳴り込みに行きました。相手も中学生のお姉さんが出て来て、怖かったけど、闘って、私の妹に傷を付けたことを彼女は弟に謝らせて...。

私ったら 頑張っていたね。

そのうち 毎朝 朝ご飯を吐いてから学校に出掛けることになり、
つむじのあたりが痒くなって 毛を抜き始めました。
毛を抜くと、その痛みで かゆみが治まるの。
一日何本も 抜いていました。

母親がそれに気づき、「けぇ抜いてるから、頭の天辺禿げてるやん」って言いました。(鏡を見せられ、確かに禿げていました。ショックでした。)
母からは、ただ それだけ言われただけでした。
爪を噛む癖も 毛を抜くことも 毎日吐いていることも 母にとっては 重大な問題じゃない。
たぶん、自分のことで精一杯だったから、毎日吐いていたなんて気が付いてもいなかったんだろうと思います。

当時、ストレスで毛を抜いていたなんて 思ってもいなかったけど、毛を抜くほどストレスがかかっていたんだね。小学校4年生の私には。

そして、私は成長することを止め、私の背は 小学校4年生で止まりました。


背がちっちゃくて可愛いって 言われます。
背がちっちゃいから、童顔だから、若く見られて羨ましいって言われます。

でも
私には 過去の傷でもあります。

背がちっちゃいから、私の頭頂部を誰もが見ることができます。
過去は なかったことにできない。
さて、この頭頂部 どうしまようか?
かつら?
それとも このまま自然にまかせましょうか?


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