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しもさんの「新聞・書籍掲載文」
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2007年06月16日(土)
熟慮したい言葉「国とは人」 (49歳)

産經新聞 朝刊(談話室) 2007年6月15日静岡新聞と同日掲載のため

「それがしにとって、国とは人でござる」
NHKの大河ドラマ「風林火山」の一場面であった。
「国とは人。人とは国」というせりふは、
現代の自治体首長に受け継がれ「まちづくりは人づくり」という
フレーズで口にされる。
しかし「人材発掘」「人材育成」は、
たやすいことではなく、時間がかかる。
ある人物が無名のときはその力を認めず、支援もせず、
有名になると「おらがまちの出身者」と町のPRに利用するパターンの多い。
「私にとって、国とは、そこに住んでいる人であります」
「その地域には、大切な人、愛する人、尊敬する人達が住んでいる。
だから、私はこの国が好きなんです」
山本勘助は、そう言いたかったに違いない。
われわれは「まちづくりは人づくり」というフレーズの使い方を
間違えていないだろうか。
もう一度、その意味をじっくり考えたいと思う。