moonshine  エミ




2003年07月25日(金)  いつまでたっても

 金曜日、先輩と酒をくらって帰る。
 この店の串は安いのに、本当に美味しい。
 舌なんてちっとも肥えてないけど、
 ここのピッシャリな焼き鳥をひとたび食したら、
 安くて大雑把な焼き口のもの、
 高くてお上品なものなんて、とても食べられなくなるくらいだ。
 ・・・いや、実際出されたら、結局、食べるけどさあ。

 そんなこんなで5時間半ほど、だらだらと飲食。
 その間、女の子だけで来ているのは私たちだけだった。
 かまうもんですかい!

 お会計を頼むと、

「・・・円になります。
 珍しいんですけどね、ウチでこんなになるの・・・。
 今日はけっこう飲まれましたね」

 いつもの元気なお兄さんが、申し訳なさげに言う。
 
 そこで記憶がよみがえった。
 将門。
“もつちゃんぽん”が名物の、九大生向き格安居酒屋。
 箱崎に住んでいる頃、しん氏と月に一度か二度くらいは足を運んでいたところ。
 彼女自身もまた名物であるおおらかなお母さんに、
「はい、○○円ですー
 珍しいね、うちでひとり4000円以上もいくの」
 と言われた。記憶に新しいとまではいかないが、鮮明に残っている思い出。
 あのときは何杯飲んだンかねえ、しんちゃん?

 ともあれ、楽しい酒はいいものだ。
 しかし、今夜。いったい何杯飲んだっけねえ?
 水割りなんて、財布の敵ですよね。いくらだって飲めそうだもん。

□■□

 今日の本は『八月の博物館』(瀬名秀明 角川文庫)
 深夜まで開いている、最寄の駅から程近い本屋さんで、
 ほろ酔いの頭で、閉店間際の5分くらいで買った。
 こういう、急ぐけれども必ず何か買いたい・・・何を選ぼう?
 というときの、心の動きが、我ながらけっこう面白かった。
 瀬名秀明・・・。こわいドラマの原作とかもやってるよね。
 私が買ったのも、怖いのだろうか?
 少年冒険小説系だと思って、低下した判断力でレジに持っていったのだが。
 ともかくぶ厚い本である。800円もした。





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