moonshine  エミ




2003年07月24日(木)  一日一● / 生涯の伴侶

 夏、といえば読書である。
 秋なんていう向きもあるけど、あれは昔の話だろう。
 現代では、読書は、夏だ!

 遊びを考えついて、さっそく始めることにする。
 定時に仕事を上がって、同期と一緒に博多駅まで歩く。

「あー、まだ明るいね。早いね。
 よし、今日も本、買って帰ろっと。
 昨日も買って帰ったんだー。
 そうだ! 
 これからお金が尽きるまで、毎日、本を買おう!」

 聞いてた同期は笑っていたが、たぶん呆れたのではなかろうか。
 しかし私は話しながら急に思いついたこの考えに取り憑かれ、
 同期と別れて博多駅近くの紀伊国屋福岡本店に向かいながらも、
 めまぐるしく頭を働かせていた。

 一日一冊、その費用を捻出するために、
 いつもコンビニやお弁当屋さんで買っている昼食代を節約しよう。 
 お弁当を作っていく、とまではできそうにないが、
 まず、おむすび持参から始めよう。
 そのためには、毎朝少し早く起きることだ。ならば、夜も少し早く寝なければ。うむ。

 一日一冊、読んでいくことは不可能だろうけど、
 気にせずどんどん買っていこう。
 懐具合と考え合わせても、お盆休みまでは続けよう。
 そして、積み重なった未読本を、お盆に集中して読もう。
 
 褒められたものではないこの試み、そう、ただの遊びです。
 「ためになる」ことを求めてやることじゃない。
 でも、毎日買えると思うと、見慣れた本屋の棚がぱっとライトアップされたようだった。
 あんなのもこんなのも、お気楽なものも未知のジャンルも、
 ええじゃないか、ええじゃないか。
 いろいろに手を伸ばしてみよう。
 どんな本が私の前に積みあがっていくのか、楽しみだ。
 
 昨日買ったのは、みなみくん@サニイサイドに以前すすめられた、
『かもめのジョナサン』(リチャード・バック 新潮文庫)
 と、
『ボクの音楽武者修行』(小沢征爾 新潮文庫)
 今日買ったのは、
『「きれい」への医学』(海原純子 講談社+α文庫)

“今日買った本”、毎日の日記で書いていくか、それとも期間終了後にまとめて挙げようか。

□■□
 
 幼なじみのトモが、来月、入籍するという。
「卵かニワトリか」ならぬ、「トモか物心か」というほどの旧知の仲であり、
 幼なじみであると同時に初恋の子でもあり、
 いったん私が転校して疎遠になるも、再会した高校で3年間通してのクラスメイトであり、
 大学に入ってすぐも、恐ろしく仲良くした時期があった。
 ひとかたならぬ付き合いをしてきた男友達の一人である。
 
 世紀のモテ男、トモがこんなに早く結婚するとは
(・・・といっても、もう、24だけどさ)、
 まわりは全然思っていなかった。
 仕事で来月末から千葉に行くことになったから、
 というきっかけがあったとしても、充分驚きに値する。
 ちなみに付き合い始めて一年足らずであるらしい。
 
 互いを伴侶と定めあうときって、どんな気持ちなんだろう、
 というのはやはり興味のあるところ、彼にも聞いてみた。
『私の場合、彼女とずっと一緒にいたくなった、というのがキッカケかな
 納得いかんか? 立派な理由やと思うけどなあ』
 ふだんの奴には似つかわしくないほどの(失礼)、ストレートな答えに感服しきり。
『機会があったら、もっと詳しく立ち入ったことをヒアリングしたい』
 と申し入れると、
『ゆっくりしっぽり話してやろう。エミちゃんも結婚したくなるよ』 
 と、まで。
 すごいね。
 結婚を決めるときって、ある意味、恋愛の最大の盛り上がりだ。
 おめでとう、トモくん。
 彼女はいったいどんな人なのだろう、と、ふと思った。





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