moonshine  エミ




2002年08月27日(火)  There's a Riot Goin' on(暴動)

 私の部屋のコンポは、CDが3オートチェンジャーになっています。Victor(マークがかわいいよね)。今、ちょうど、買ってまる4年。調子はよろしくないです。それでも、もちろん毎日鳴らします。

 今、3枚のアルバムに何が入っているかといいますと、
Disc1.『満ち汐のロマンス』EGO-WRAPPIN'(2001)
Disc2.『3years 5months and 2days in the life of…』(邦題:テネシー)ARRESTED DEVELOPMENT(1992)
Disc3.『There's a Riot Goin' on』(邦題:暴動) SLY&THE FAMILY STONE(1971)
 ということになります。
 EGO-WRAPPIN'はもはや売れっ子になったし、洋楽2枚も、とびきり有名なアルバムなのでご存知の方も多いでしょう。
 いー感じの3枚だよ。耳を澄ましたり適当に口ずさんだりして聴いてると、時間が過ぎていくのが、楽しくなる感じ。
 
 Disc2『テネシー』には、Disc3のグループ、スライのカバー曲が入ってるし、そのほかにも随所に、スライからのフレーズが散りばめられています。
 ヒップホップ、と括るには、このアレステッド・デベロップメントはあまりに大きくて、なんというか大地のイメージ。
 
 そしてDisc3のスライ&ザ ファミリーストーンは、大のお気に入りのグループ。黒人のブルースとファンク、白人のロックンロールを融合した最初のビッグ・グループと言われますね。'60年代後半から’70年代前半にかけて活動したグループだけど、今聞いても、ハッとするほどのグルーヴです。
 だって、もう30年以上前のアルバムだよ! この音。すごいなあ。すごいよ。
 この「暴動」というアルバムは、彼らの全盛期の晩年の作品で、『Dance to the music』や『Stand!』に比べると華やかさに乏しいし、そのぶん知名度も低いってことになるんだろうけど、好きです。黒人と白人の融合、友好化を信じて煽るように見せた、'69年ウッドストックでの圧倒的なパフォーマンスから数年、“融合は幻想だった”という絶望、シニカルなメッセージが織り込まれたアルバム、だということだ。
 そう、確かに、このアルバムは、イッちゃうような恍惚とする音、解放感にあふれてはいない。あくまでシニカル、どこか冷ややか。
 それに私は歌詞を聴いて意を汲み取れるほど英語に長けては全然いないし、当時のアメリカ社会のこともよくわからない。
 それでもこのアルバムが大好きなのって、やっぱり、音楽の凄さだな。何か心にグッとくるものがあるもんね。
 
 全体的に暗い色彩、まして歌詞も自分の力で聞き取れるわけではない、ていうアルバムで、ただ聞くだけでこんなに好きになれるってのは、多くはない。
 ぱっと思い浮かぶのっていったら、レッド・ホット・チリ・ペッパーズの前作『カリフォルニケイション』だなぁ。あれも、どう考えてもアルバム全体を貫くトーンは暗くて重いのに、本当に大好きだ。
 
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