衛澤のどーでもよさげ。
2009年05月31日(日) 明日はある。

他人さまに兄さんのことを伝えるために「青くて裸マフラーの人」と説明せざるを得なかったことを甚だ口惜しく思っている衛澤です。

昨夜、海辺の山の中にいつもの面子(学生時代からの友人たち)で蛍を見に行ってきました。街灯が少ない場所で、蛍の小さな灯もよく見えました。
ちらりゆらりと宙に漂うほの青い灯は何度見ても幻想的で、周りが闇であることも重なり、見ていると、私の意識は高いところへ昇っていってしまいがちです。つまり状況を俯瞰で見ることによって把握し、その風景で以て何らかの物語の一場面を構築しようとしてしまうのです。これは癖なのでどうしようもありません。
無意識にそんなことをしてしまうほど、蛍はきれいでした。写真に写してもちっともきれいではないので、撮影はしませんでした。大林宣彦監督が仰っていた「コンティニュティ(継続性)こそが動詞であり、ヴィジュアル(映像)は形容詞に過ぎない」というのはこういうことなのだなあと思いながら。

数日前にちらりと述べました構想中の物語は、一〇日ほど頭の中で人物を転がしていたらおおまかな設定ができてきたので、ただいまそれを紙に書き起こしています。目から入る情報のかたちで保存しておかないと後々自分が困るので。あと電源がなくても閲覧できるかたちであることも重要です。つまるところ、さまざまなものが次々と電子化される当代にあっても、紙以上の記録媒体はいまだ存在しないのだ、と私は思っています。
そんなアナログな私が、約一〇年振りにSFを扱うことになりそうです。いや、SF「風味」の。SFを語れるほど理科系の智識はありません。ものの考え方からして理系に不向きな構造をしてますものでね。無駄大好きだし。
設定ができたら御話の細部をつくっていかなければならないのですが、自分はこの工程が一番下手なのだとやっと気付いたのは五年前。理論だけ知っていても駄目なものは駄目ざんすよ。

昨夜は就寝時間が遅くなったこともあって、翌本日は身体もいまひとつしゃっきりとせず、テンションだだ下がりだったのですが、ただいま絶賛大好き中のF.Koshiba氏のブログに御邪魔しましたところ、制作中のCDに関しての記事を見つけまして、一気にテンション上げ上げになりました。
なるほど納得の曲順。収録されるという新曲の存在。あああどきどきする。制作にはまだ手をかけたい御様子なのでリリースはもう少し先のこととなるのでしょうが、どうか御気の済むまで悩み抜いて、納得できるものを仕上げられますことを。
私のような三文文士が言うのは口幅ったきこと甚だしいのですが、自らが望む世界を望むように紡ぐことこそが創作の髄でありましょうし、不本意な仕上がりのものを世に出してしまうとそのことはどうしても消えない澱となって身体の底に残ってしまいますから。どうか、存分に。

さて、本日の曲は「紅の花」。「ストイックに愛を叫ぶ歌」です。そのストイックさが大人の色気をかもして、あまりにどきどきしてしまって救心が必要になる乙女多発の一曲です。
ストイックに、しかし情熱的に。読ませ聞き込ませる詞とリズムに酔える曲と男前なヴォーカルの合わせ技を繰り出したのは、勿論F.Koshiba氏です。


エンピツユニオン


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