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| 2004年10月17日(日) | 雑記続き |
この辺りの事が、長らくよく解らなかったのですが
ダブルアクションというのは、引き金が重くなるんですな。
まあ、引き金を引くという動作に、撃鉄を起こしてシリンダーを回転させるという二つの動きが連動しているので、その分引き金が重くなるんだろうと思うのですが。
そうするとですね、重いから撃ちにくいんですよ。
引き金を引くとハンマー（撃鉄）が起こされ、そのままぐいーっと引き続けるとハンマーが落ちて、弾丸発射。
この、ぐいーっと引く距離が長いし、重いので、ダブルアクションは、精密射撃には向いていないと言われています。
（最近は、軽いダブルアクションの銃も出てきたのですが）
どれくらい重いかというと、
手元にある資料が、リボルバーじゃなくてオートのベレッタＭ９２Ｆしか無いので、それで語りますが。
ベレッタＭ９２Ｆは、初弾のみダブルアクションになっています。
そして、この引き金を引ききるためには、約７�圓發領呂�必要になります。
映画とかで
男：「早く撃つんだ」
女：「ダメ。引き金が重くて撃てない」
という感じの、男と女の会話があったりしますが、これは事実です。
７�圓禄鼎な�みたいですが、それにしても大抵の女だったら、こんな引き金は引ききれません。
リボルバーを気分よく軽く撃ちたいなら、撃鉄を上げてシングルにしておくべきでしょう。
なんでそんなに重いのか？
というのがありますが、これは誤射を防ぐ効果もあるようです。
前にも書きましたが、ほとんどのリボルバーには、手動の安全装置（マニュアル・セフティ）はついていません。
ダブルの状態にしてあれば、よっぽど撃つ気で引き金を思いっきり引ききらない限り、撃てないわけですから、ダブルにしてある事が安全装置の代わりになっているとも言えます。
引き金に触っただけで発射、なんて怖い事にならないように、リボルバーの撃鉄は基本的に落としたままにしておきましょう。
パッと銃を取りだして、引き金を途中まで引きかけて、あっ、人違いだ、と気付いた。という場面。
シングル状態にしてあると、軽いですから、引き金引きかけたところで、もう弾が発射されて、関係ない人を撃っちゃったりする事もあるようです。
ダブルなら引ききる前に気付けば、なんとかセーフになる事も…。
といっても、絶対撃つぜ、という様な場面の時は、引き金は軽い方がいいので、あらかじめ撃鉄は上げておく、という事になります。
正義の味方incident３「地下室の悪夢」にて、ジャンクを迎え撃つ気満々で、香澄ちゃんが銃の撃鉄を上げるシーンを書いたのですが、そういう場面な訳です。
しかし裏を返せば、リボルバーで撃鉄を上げてある、という事は
「オレは撃つ気満々だぜ」と主張しているとも言えます。
１９９２年にアメリカのバトンルージュで、日本人留学生の服部くんが、ハロウィンの催しに参加中、間違って訪問した家の主の「フリーズ」（動くなの意）という英語を理解できず、不法侵入として射殺された。
という事件があり、アメリカの銃社会について、結構話題になりましたが
この時、射殺したアメリカ人が持っていた銃が、大型のリボルバー。
それって護身用の範疇じゃないでしょ？
と思わず呟いてしまうような、４４マグナム。
ダーティハリーの銃かよ！
「ダーティハリーの銃 Ｓ＆Ｗ Ｍ２９」で、刑事では無罪になったんですけどね、その後民事裁判が行われまして、その時の争点の一つが
「このデカイ銃の撃鉄が上がっていたか否か」
つまり彼は、最初から撃つ気満々だったんじゃないのか？
という疑問です。
（個人的に、こいつは絶対ダーティハリーな気分に酔っていたに違いない、と踏んでいますが、それはまあおいといて）
というわけで、ダブルアクションとシングルアクションには、色々と大きな違いがあるようです。
撃つ気満々といえば、
正義の味方incident２「ノーマンズランド」で黒羽が地下で男の頭に銃を突きつけて、ガチリと撃鉄を起こすシーンがあります。
incident６「ノスフェラトゥ」でも、冬馬を前に撃鉄を起こしています。
どちらも黒羽は、そうとうブッ切れています。
まあつまり、コウちゃんは本気で撃つ気満々だったと、そういう事ですね。
黒羽が持っている銃は、ショットガン以外は全部リボルバーです。
香澄が持っているのは、最初は警察の銃ですから、これもリボルバーです。
というわけで、撃鉄を起こすシーンがあるわけですが。
現代では、警察ものでも書かないかぎり、銃描写でわざわざリボルバーを使う人は少ないんじゃないかと思います。
私の場合、最初が西部劇の銃、次にはまったのが警察ものなので、リボルバーに妙な愛着があるんですよね。(^_^;
「黒羽のコンシールド用ハンドガン S&W M60」ヤクザものを書くにしても、スパイものや護衛ものを書くにしても、書かれる拳銃はオートマチックでしょう。
うん、私も「こんな職業でこういう人なんですけど、オススメの銃は？」
と聞かれた場合、大体オートマチックをオススメすると思います。
バックアップ用としてなら、小さいリボルバーを持っていてもいいかなあ、とは思いますが。
メインはオートマチック。
装弾数も多いし、リロード（弾の詰め替え）も早いですし。
では、わざわざ黒羽にリボルバーを持たせているのは？
……趣味です。単なる。
私が好きだから。それだけ…なんですけど、あえてもっともらしい理由をつけてみると。
「リボルバーは大口径の弾が撃てる」
「オートマチックに比べて故障や動作不良が少なく、頑丈」
「砂や塵にも強い」
そんなところでしょうか。
砂城は砂や塵の多いところですので、まあ理屈は合っているかと。
でも、大口径辺りは、オートマチックでも今は撃てるので、あえて言うなら、辺りです。
大口径オートマチック「デザート・イーグル.50AE」ちなみに、リボルバーの装弾数は、５発か６発です。
昔は４発とか８発とかのリボルバーがあったようですが、現在は淘汰されて、殆ど残っておりません。
では次にオートマチックの拳銃について、ちょこっと語りたいと思います。
ちなみに、ここに書いた事なんて、すべて色々な本からの引き写しですから、どこで使ってくれても、何で語ってくれても、まったくノープロブレムでございます。
何か銃描写をしたい時に、参考になったら幸いです。
さて、シングルとダブル、撃鉄を上げるシーン。
これらの描写は、リボルバーだと有効に働きます。
しかし、オートマチックの場合は、考えなくていいです。
オートの描写は、私の小説では殆どしていないので、小説内から文章は持ってこられないのですけど。（香澄の話を書いておけば…）
描写は殆ど無いですが、incident７「炎の記憶−黒羽−」で、冬馬がオートの拳銃を使用しています。
しかも一つはサブマシンガンなので、完全にオートマチックです。
引き金引きっぱなしで、ダダダダッと弾が出るタイプです。
冬馬の持っていたサブマシンガン「UZI SMG」ここで冬馬は、他人の口に銃口をねじ込んでいますが、別に撃鉄は上げていません。
というのは、オートマチックの銃は基本的に、使用する前にあらかじめ撃鉄を上げた状態にしておくのが基本だからです。
コック＆ロック(cocked-n-locked) と呼ばれる状態です。
（もちろん銃の種類によっては、色々違います）
コック＆ロックで検索すると、あやしいグッズもヒットします。まあ綴りが同じだし、日本でも形容する事がありますしね。(^_^;
