あまりに暴れるからと二重の洗濯ネットにくるまれて、
キャリーバックに押し込めた状態で、手渡しのシロさん。
「ちなみにコレが耳から出てきた腫瘍ね。」
パウチに入っている病変は五百円玉より大きい!
これは痛いはずだ。
「えっと、容体は・・・。」「シャーッ!」←声だけ聞こえる。
「あ、元気ですね。食事は・・・。」「普通食をがぶがぶ食っとるよ。」
「あ、そうですか。お代は・・・。」「今度の年金以降ね。」
「はい、ありがとうございました。良いお年を。」「はい、どうも〜。」
シロさんは「シャーッ!」母は「お腹空いた〜。」
両方とも、はいはいと受け流しながらマイホームへ。
とりあえずシロさんを解放しようとキャリーバッグから出し、
二重の洗濯ネットを解くと、そこには手術の傷跡も痛々しく、
猫っていうか「イタチ・・・?」という風情のシロさん登場。
耳が片方なくて、耳周りの毛も剃られているので余計に、イタチっぽい。
とりあえず、お腹が空いているらしいので、普通食を与えると、
食べる。獣医さんの言った通り、がぶがぶ食べる。
この勢いなら手から食べるかな?と、思い立って缶詰を開けて、
スプーンで食べやすい大きさに切った肉片を手に乗せて、
鼻先にチョイチョイすると、何の違和感もなく、食べる。
「この調子なら缶詰に埋め込んで抗生物質もいけるんじゃない?」
というワケで、肉片を大きめに作って薬を埋め込んだものを差し出すと、
がぶっと、あっけなくひと口で食べてしまって終わり。
腸をいじってあるので缶詰を半分食べさせたら一旦休憩。
札付きの野良猫であるシロさんにとっては、
家の中の何もかもが初めて。
おそるおそる、探索をはじめたので、一息。
シロさんが通るのを感じたら知らん顔。
今のところ、元猫部屋からダイニングに出てきて
そこに常設してある水入れから水を飲みに来て、
水に満足したら猫部屋へ帰るので、寒いのだけど、
猫部屋とダイニングの間を開放中。
とりあえず、元気なようなので、早く懐いて、
早く抱っこできるようになって、
「うちの子です。」って言えるようになってほしい。
まあ、それは人間のエゴですけどね。
でも、真面目に早く全快してほしいですね。
というワケで、シロさん、帰宅です。
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