ほっこり日記
ふー



 日進月歩

昨日の新聞にクローン胚の記事が掲載された。

以前、脳外科医を招いて「脳死は人の死か」というテーマで
講演会を開催したことがある。

交通事故でいわゆる植物状態になってしまった
お子さんを抱える家族から自費出版の本をいただいて、
その会を応援している高槻市の山口医師に縁ができた。

そのとき印象的だったのが、いずれ自分の細胞から
臓器ができるようになり、それを移植しても
拒絶反応が起きないのだから、それまでの過渡期だ、
医者の実験台だ、
彼は、そういって今の臓器移植をビジネスなのだと言っていた。

そしてそれが、もう現実のニュースとなって間近い。
自分の細胞から、移植する臓器を作ることに誰が反対するだろう。
寄付で集めた何千万もかけて渡米して提供者を待ち、
拒絶反応を抑えながら暮らすことに比べたら、どれだけの
リスク回避になるか分からない。

おそらく同じ金額がかかったとしても、それで完全に
治療から卒業できるのであれば、どんなにいいだろう。

当時はそれでも夢のような話だと思っていたけど
今はカウントダウンだ。
脳死状態の生きた体から臓器を抜きとろうという
えげつない医療の実験は、もう少しで、終わる。

ヒトは限りなく、命を貪る。






2005年05月21日(土)
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