START NEW INDEX MAIL BBS


おとなの隠れ家/日記
marko

MAIL
BBS


クリックすると
ランキングに投票されます♪

My追加


2004年09月18日(土)
見えないんじゃなくて見ていないんだろう? その10




ここまでに書いてきたことが、全ての親子に当てはまるわけじゃない。
当然すぎて、特に前置きとして書く必要もないと思った。


なのに

「あなたよりわかってるわよ、そんなこと」
「子供いないのに何がわかる」
「テレビみたからといって、それが全てじゃない」


こういうの、なんていうの?
言わせてもらえば
視野が狭い
人の話はきいちゃいない
色眼鏡でモノをみてしまう


わたしはおとなだから、
そういう辻褄の合わない考え方を受け止める余裕はあるけれど
こどもたちは純粋だから、きっとこんがらがると思うよ。


確かにわたしは現場を知らない。
目にするこどもたちの数は、わずかだし
こどもがいる人たちとは違った生活をしている。

しかし、やる前から、やったことないくせに、なんて言われたくない。


それから
誰もが、その人なりにやっているんだ、完璧なんてありえないだろう?という考え方。
おとなは、自分のことについてはそう思っているんだろうが
こどもを見る目も、同じように見てる?


こどもを楽しませたいと、作品を作っている宮崎監督も
子育てについて、ためになる話を聞かせてくれる養老先生も
この番組に出演していた教師歴35年のベテランの先生も
我が子の子育てについては「大きなことは言えない」と言う。

今の現状を見て心を痛め、それぞれの専門分野で語りかけているのだろう。

それでいいじゃない。
今、どうなっているのか、なぜそうなったのか
一緒に考えようよ、ということだろう?


わたしの知り合いや友人には、こどもの回りで戦い続けている人がいる。
PTA関連、少年スポーツ関連、教師、教育委員会など。
そして彼らの愚痴は、どれも似たようなものなんだ。

いまどきのこどもは.....ではなく
いまどきの若いもんは...でもなく
いまどきの親は、なのだ。


わたしの環境でいえば、仕事絡み、集合住宅絡みで見ても
いまどきのおとなってヘンだよ、ということに出くわすことがある。


ということは
おとながこどもによくない影響を与えているということは確かだと思うのだが。


こども相手の猥褻行為や虐待だけをみても
増えてるよね? ヘンだよね? 現状を見て、何も感じないはずないよね?



こういうことを言い出すと、必ずといっていいほど反撃と言い訳が返ってくる。
よくないクセだと思うよ、その、喧嘩腰っていうの?
ああ、はっきり言って、わたしは思ってるよ。
今の親は何やってんだ?と。
親ばかりでなく、おとなもね。
自分も含んだ上で考えている、おとなとして。
表現の下手さや言葉の使い方につっかかってくるんじゃなくてさ、現実をみてみなよ。
わかりきった建前を並べて現実から目をそらしても、こどもは見抜くよ。
だから「ウザイ」と言われるんじゃない?



ま、いいや。
テーマに戻ろう。



「こどもが見えない」


こどもが隠しているから見えないのか
おとなに見る力がないから見えないのか
いずれにせよ「見えない」ことが大人側からの問題の壁になっているようだ。


こども側は
掲示板の書き込みを読んでいると、結構おとなが見えているように思う。
こどもの方が数段上手だなと感じる書き込みもあった。

こどもには見える
おとなには見えない


ということは

こどもは見ている
おとなは見ていない

ともいえる。
おとなは見ているつもりでも、こどもはそれを見ていないと判断していることになる。
だからこそ、こどもは「見て!」と訴えているんじゃないのか。



見えない理由を、おとなは考えた方がいいように思う。
見えないから、どうするかということよりもね。

見えないことを、こどものせいにしていないだろうか。
こどもが見せてくれるもんだと、それを待っていたり
無理に見ようとして、閉ざされているのではないか。


聞いたら本当のことを話してくれる....なんてのは甘い考えだ。
こどもを含め、人は話を親身になって聞いてくれる人にしか胸の内は話さない。
どうせ怒られる、頭ごなしにダメだといわれる、心配かけるだけで面倒だ、
そういう先入観をもっているこどもは親に本当のことは言わない。
いい子のふりしてれば喜ぶ親には、負の部分は見せられない。


ただし、これは今に始まったことじゃなくて
親と子の関係であれば、多かれ少なかれ昔から存在している。
親(おとな)は、わかってくれないと、こどものころに思ったこと、あるのでは?


だから思う、見えないことがどうしたよ、と。


見えようが見えまいが、こどもを愛する、それが親じゃないの?
親に愛されたがっているこどもがやけに目につくのは
こども側からすれば、愛されていない、見捨てられている、そう思っているからだ。


愛情表現の仕方にも問題があるってことだよ。



この番組をみて、わたしが思ったのは

こどもの境遇が窮屈だということ。
家でも学校でも友人関係でも、自分の居場所を意識しなければならないことが
かわいそうでならない。
そういう境遇や扱いを、こどもに平気でできるおとなにも呆れる。


どうして、そうなったんだろう、と思う反面
なるようにして、なっている、とも思う。


矛盾していること、辻褄の合わないことが多すぎるものね。
こどもにとって、それをわかろうとするのは並大抵のことじゃないだろう。


今のおとなは、こどもを弱い立場だから守るというよりは
弱い部分を利用しているように、わたしの目には映る。
こどもの世界を侵略し、おとなにとっての都合や便利を押し付けて
こどもの成長を待てないのか、先回りして摘んでしまったり均してしまったり。


こどもには、それがわからないと思うんだ。
わからずに従う、どこかに違和感は感じていたとしても。
それがいつか爆発するのか、溜め込んで精神を傷つけるのか
いずれにせよ、結果はもう出ている。
事件を起こしたり、登校拒否であったり、家に帰らなかったり.....
こども本人が一番わからないと思う、なんでそうなったのか
なんで、誰も自分をわかってくれないのか、とね。


こどもをこどもだと認める、今のおとなに欠けていることだと、わたしは思う。







PS

この番組が放送されて、もう2週間が過ぎたが、こどもの書き込みは今でも見れる。
おとなの意見も募集されていたが、それは見ることができない。
公開されたかどうかも知らないけれど、読んでみたかった。
残念だ、と思うと同時に、おとならしいやり方だよなと。

おとなだけ特別なのか?



おわり