
おとなの隠れ家/日記
marko
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| 2004年09月17日(金) ■ |
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| 見えないんじゃなくて見ていないんだろう? その9 |
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こどもと母親が対立してしまった家族の取材をしていた。 中学生のころまで成績優秀で、親としては自慢だった娘が突然非行に走った。 親はそれを許せず、娘との間に深い溝ができたらしい。
当時こどもが思っていたことは、褒められたくていい子を演じていたのだと。 でも、そのまま親のいいなりで生きていくのがいやになった。 私がもしも「いい子」じゃなかったら愛してくれない? それが反抗の動機だという。
当時、母親は、何不自由なく育てたのに娘に裏切られたと思ったらしい。 反抗的な態度は、受け入れられない、受け入れるわけにはいかない、と。
この親子には、二人の溝を埋めるべく、間にカウンセラーが入った。
カウンセラーは、こどもに聞いた話を母親に伝えた。 自分を偽って、母親が気に入る娘を演じてきたと。
母親は驚いた。
「そんなこと、一言もいわなかったじゃない」
(いえねーだろ、普通。)
母親は「娘は母親の作品」だといった。 母親がどれだけ手をかけたかで、娘のデキが決まるのだと。
かちんときた。 言わんとすることは、わからなくもない。 夫が単身赴任で、娘の教育は一手に任されていた。 おそらく、この母親の寂しさは娘の教育へと跳ね返っていたのだろう。
作品というのなら、誰かに認められたいってことだね、自分が。 娘のためじゃなく自分のためだと言い切っているようなもの。
「いい娘さんですね」といわれるご近所や 「成績優秀ですよ」といわれる学校側 「家事も娘のことも、ちゃんとやってます」と夫への証明。
こどもは親の所有物じゃない。
カウンセラーの女性がいう。 親は、こどもを自分と同じ人格だと思い込んでいる 親の思い込みを押し付ける傾向にある、と。 いわゆる、モノ感覚だ。
これは親のエゴだ。 こどもにはこどもの人生がある。 転んだ時に手をさしのべてくれるのは有難いが どう転ぶかは、自分で見つけたい。 転ぶかもしれないけど、転ばないかもしれないじゃないか。 そこがおとなとこどもの違いなんだよ。
「あんたなんか、いなくなればいい」 「生まれてこなきゃよかったのに」 「産むんじゃなかったわ」
他に、害虫よばわりされたり、ダメ人間にされたりと かっとなって出る親の一言に傷ついているこどもの書き込みを読んだ。
勝手な言い草だよね。 結婚も妊娠も、自分たち(親)の意思だろう?
「生まれたくて生まれたわけじゃないさ」
こどもは、そう思っている。 わたしも、そう思った経験がある。
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