阿呆的日常 主にJとかプロレスとか。
アホラレツキノウアシタ

2002年02月10日(日) Hate or Love 13 / 兄上宅にて。

来とるんかな……あいつ。
部屋に残してきた朔の姿を思い出しながら、
忍足は無難に練習をこなしていた。跡部は
そんな忍足の様子を見ながら、ニヤっと笑みを
口の端に浮かべ、そっと忍足に近づいた。
「昨日いいことあっただろう?」
「ん?」
相変わらずの飄々とした、他人に自分を悟られ
まいとする忍足の表情に跡部はカマをかけてみる。
「別にないよ?」
「俺は帰っていいとは言ってないんだがな」
「ペット飼うことになってな、その買出し」
「へぇ?ペットね」
「そう、ペット」
いたって普通の世間話的な会話であるのに不思議と
瞳の奥の思考の探り合いが感じられる。
「可愛いか?」
「かわえぇよ。跡部も家広いんやから、ペットくらい
飼うたらどうや?」
「俺が面倒くせぇの嫌いだって知ってるだろ」
「面倒やけど、育てる楽しみあるって知っとる?」
忍足がくすくすと笑った。跡部がシニカルな笑みを
返す。
「俺は育て上がったモノにしか興味ねぇな」
「発展途上が一番おもろいと俺は思うとるけど」
手にしたラケットでボールをポーンポーンと空へ
忍足は打ちながら、跡部に背を向けた。黄色い
テニスボールが青い空に映える。ふと、原色って
なんやったかなと忍足は思った。黄色と青と……


赤。


練習試合後の月曜のせいか、青学の部活は終了時間が
早かった。菊丸がなんだかそわそわしている様子は
2年生部員たちには簡単にわかって、手塚ですら気に
かける有様だ。いつもはそんな菊丸に声をかける不二
であるのに、今日は一言も発さない。部活を終え、
慌てて着替える菊丸に、大石がやっと声をかけた。
「英二、今日何か用事でもあるの?」
「え?あ、うん、ちょっと」
「たまには一緒に帰らない?」
「う、ごめん。俺、ニャンコ拾ってくれた飼い主さん
のトコ行かにゃいといけないの……」
「俺も一緒に行ってもいい?あの黒猫だろ?俺も
見てみたいな」
菊丸が困惑した表情を見せている。飼い主が氷帝の
忍足と知っている大石は敢えて一緒に行くと言って
みたのだが、明らかに菊丸は断りの理由を探している
表情だ。どうしてだ?何がそんなに困ることなのか。
「大石、英二が困ってるよ」
「不二」
意外なところで菊丸に助け舟を出したのは不二だった。
大石が怪訝な顔をする。
「英二、猫に会っておいで。飼い主さんがちゃんと
面倒見ているか、チェックしてくるんだよ」
「……うん!今日さ、俺カメラ持ってきてんだ。写真
撮ってくるから、楽しみにしててよ!」
ラケットバッグに着ていたシャツやらジャージやらを
菊丸は押し込んだ。学ランを羽織り、不二と大石を見る。
「大丈夫だから」
そう言って笑って部室を後にした菊丸の背が扉で
遮られ、大石は不二へ向き直った。
「いいのか?」
「何が?」
「だから……その」
口篭もる大石。それをいつもと同じ微笑で不二は一瞥
した。大石が勘が鋭い方ではないとわかっているけど、
何か気付いたのか、それとも知っているのか……
「大丈夫だから」
菊丸が残した言葉と同じ言葉を放って、不二は大石に
背を向ける。「そうか…」と大石が小さくつぶやいた。



合鍵を握り締めて、赤い螺旋階段の前に菊丸は立った。
『303』の番号を押して、応答を待ってみる。
返事はない。
ふと気になって隣の郵便受けをのぞく。バンソウコウが
1枚たりともその中にはなかった。
「気付いてくれたのかにゃ?」
菊丸はドキドキしながら合鍵をオートロックの鍵穴へと
差し込んだ。カチャリと回す。ガチャンと赤い門の鍵が
開いて、そのノブを菊丸は回した。コンクリートの壁の
中に入って、赤い螺旋階段を登っていく。3階に辿り
ついて、奥の303号室の前に立った。

ミャア

仔猫の鳴き声が聞こえる。
菊丸は急いで合鍵を鍵穴に入れた。鍵を開く音を確認し、
ドアを開ける。入ってすぐのキッチンに、仔猫が座って
いた。まるで菊丸が来るのを待っていたかのように。
「ニャンコ、元気してた?」
菊丸はしゃがみこんで、仔猫と視線を同じくする。
そしてゆっくりと仔猫を抱き上げ、奥の部屋へと入った。

昨日と変わらない温度の感じない部屋。
猫用のトイレやケージ、キャットフードや仔猫用の粉
ミルクがあることが、部屋の風景を変えていたが。
そしてベッドの上に1枚のレポート用紙があるのを
菊丸は見つけた。ベッドに近づき、それを見る。


猫の名前は朔(サク)や。


書き殴られた文字。それを見て菊丸は自然と顔が
綻んだ。
「お前、朔って言うんだ。いい名前つけてもらったね!」
菊丸は高い高いをするように仔猫をあやし、窓辺に立つ。
昨日の忍足と同じように、今日は菊丸がベランダから
朔と夕陽を眺めていた。


---------- Hate or Love 13 --------------



一番下の妹が就職するにあたって、一人暮らしをするので、
そのお引越しのお手伝いを朝からしてました。だけど、
ちょっとジャンプの衝撃がでかかったので、昨日のうちに
兄上サマ宅へ訪問する約束をとりつけ、引越しの片付けを
早々に済ませて、向かいました。もうだって一人であの
衝撃は耐え切れなかったんですもの!!!←阿呆だよね…

兄上サマって、某サイトの『航海日記』を読んで下さって
いる賢明な読者の方ならおわかりかと思いますが、
しゅくさんです。

兄上サマの地元に出向いて、まずお昼。
どうして二人でランチするときは毎回ファミレスなんだろう
ってことは置いておきまして、本日はデニーズにてランチ。
そこでもナニやらあやしげな会話にふけってみました。

その足で兄上サマのお宅に向かい、ダラダラと過ごすあたり、
妙齢の連休の過ごし方として間違っている気がしないでもありません。
兄上サマ宅のソファーで横になってくつろぐ妹。
裏ページ探しに余念のない兄。
時折交わされる会話はジャンプネタ。
いやーだって本当にこれからどうしたらいいんだよ?って
嘆いてしまうのは当然ではないですか。

そうこうしているうちに夕方になりカラオケへとレッツゴー。
二人だっつーのに、2時間あっという間。
1時間延長したのに、それすらもあっという間。
ホント兄上サマとカラオケ行くのは時間経つの早過ぎます。
つーか、いろんなことに
萌え過ぎです。

大菊、千菊、リョ菊、塚菊、不二菊、忍菊でシチュエーション
思い浮かべて歌いすぎです、ワタシたち。
そりゃ中島みゆきも歌うっちゅーねん。
シメはTMの『LEVEL4』でございました。

その後はコンビニ寄って兄上宅に戻り、忍足×菊書きました。
どうなるの、どうなるの??と兄上大騒ぎ。大騒ぎついでに
忍足の絵を描く始末!!
ありがとう、兄上サマ!
これがもう本当にオトコマエ!!わるそー。騙されたい〜
って感じで、悶える直前の妹がおりました。
なぜか二人で絵を描きつつ、風呂入りつつ、オリンピック
見つつ。だけど、オリンピック見ながら、ジャンプの選手に
「受けっぽい」「受けなようで攻め」
って言いながら見るのはやめましょう、ワタシ。
そして、それを鳳×宍戸に結びつけるのもやめましょう(笑)

でも、ジャンプ見ながらも忍足×菊丸の話をし続ける兄妹。
それも寝る直前まで。
だいぶ長い話になりそうですよ、コレ。
だって、ここまで書いててまだ序盤戦。

どーすんの、ワタシ。


き あ ぬ