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"RENEW!"
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| 2004年11月02日(火) |
ただのオンナにもなれない. |
ある秋の夜に飲み会に参加した。 寒い空気と太陽が沈んだだけで 気持ちはなんだかワクワクしてしまうのは 集まる面子が気心しれているのかもしれない。 特に幹事をやっている彼に対しては。
飲み会メンバーの一人の女性が 私の住んでいる街にやってくる度に 数ヶ月に1度というペースで宴会を開いている。
その幹事を引き受けた彼は 妹分として私の事を可愛がってくれている。 一時期私に好意を持っているのではないだろうか そうこちらが戸惑うくらい、 彼は色々と私の世話してくれた。 飲み会での初対面の人に彼が私を紹介する時には
「コイツを見ていないと何やらかすか、、、」
そんな口を隣で叩かれてしまう。 何の迷惑もやっていないよぉ、 と心の底では叫んでいるものの そんな気持ちは彼には伝わらない。 私もいつの日からか 兄貴分として彼を受け止めていた。
今回は相撲で有名な街でみんなで鍋を頂いた。 アルコールも鍋の具材も話が進んで笑いが起きるたびに どんどん注文しないと間に合わない。 幹事が何も言わなくても 彼のまわりにいる人がどんどん注文していく。 幹事さんがいないから何も出来ない人達ではないから 宴もいつも楽しく盛り上がっていく。 その中心に彼の存在があるからなんだ、きっと。
そんな彼は お酒をあまり好まずいつもソフトドリンクで みんなのお酒の進み具合話の乗り具合にに合わせて 雰因気を盛り上げていく。 ソフトドリンクにまるで アルコールが入っているように。
宴が終わり、 彼と同じ方面の7人は彼の車に乗った。 家の近くで次々おりていき、 彼の家の一番近いと思われる私は 一番最後におりる事になった。 残り私一人に車内になったときに
「隣にのってくれる?」
そう声をかけてくれた。二人でいるのに 車の前後に乗るほど野暮な事はしたくないので 彼の言うまま助手席に座る事にした。
しばし沈黙の中、闇の街を走っていった。 あと1時間で明日になってしまう時刻。 さてどう話を切り出そうか、そう考えたときに彼が呟いた。
「なんだか今日は疲れちゃったな・・・」
あんなに他の男のメンバーとハモッて楽しそうに歌っていたし 主賓の女性にはとても仲よさそうに話していた彼は それでもどことなく元気がないように思え、 「どうした、元気がないね」というのは 宴会で言わずに心の内にしまってよかったものらしい。
「今仕事忙しくってさ、 明日が休みだと楽だったのにな、 ゆっくり寝れるし、 今からお茶にも誘えたのにさ」
え?という私の顔を見逃さずに 「ははは」と彼は声を立てて笑った。 「ほら着いたぞ、家の近くじゃないの?」 ふと見上げるといつもの生活の場の近く。 慌てて車から降りたら現実に引き戻された。 またな、と小さく挨拶をすると あっという間に彼の車は小さくなってしまった。 置き去りにされたような寂しい気持ちは 家に近づく度に小さくなっていく。
時折彼の言動に迷う事がある。 妹というところから 違う立場になりそうな流れ、 それは彼にとって特別なオンナになりそうな空気。 それを二人で超えないのは お互い何かがあるからなのだろう。
超えられない何か、 私も彼もそれを抱えているからこそ 私は周りの女性と同じ様にただのオンナにもなれず、 血の繋がらない「彼の妹分」で落ち着いている。
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