有料道路に入る前に ある喫茶店でお茶をした。テディベアを集めているお店で 口に入ると溶けてしまう様な味わいの シフォンケーキが美味しい。 雨降る山々のドライブを楽しんでいた。 目的は日帰り温泉なので 天気はまずまず、、といったところだろう。 霧が降りてきて進行方向に進めない。 「まいったな、こりゃ」主人の大きな溜息がもれた。山の方をみると景色も霧である。お金をかけるのも天気によるのかもしれないな。そう思ったとたん山の霧は薄橙になって目の前に現われた。時に黄色にも緑にも見え不思議な色の霧だった。美内すずえ作「ガラスの仮面」の中で紅の谷という場所がある。濃い霧に包まれいつも梅が咲いている場所。その梅の色が霧の色を紅の色に染めて見えていたようだった。 「あと10日すれば紅葉も見ごろですよ」日帰り温泉の仲居さんはそういって熱い珈琲を淹れてくれた。今日見た薄橙の霧の風景もなかなかいいですよ、その言葉は珈琲と一緒に喉元を通り過ぎていった。