さよならと - 2004年01月30日(金) さよならと声にもならない呟きを重ねゆく長い旅の涯まで **************** ** * * 「やあ!おはよー! しばらくぶりだね!」 お隣に建築中だった分譲マンション、その建設会社に雇われているらしい老警備員さんが、いつものように元気よく声をかけてくれる。私も久々なので嬉しくて、にこにこして自転車を引いて行く。数年前から、朝夕挨拶をしたりちょっとお話したりしていたのだけど、もう建物はすっかり完成した様子だ。こちらにはいつまでいらっしゃるんですかと尋ねると、「2月1日!」次は板橋、今度は15階建て。寂しくなるねー、とおじさんは続ける。そうですね、本当に。もうじきいなくなってしまうのかなと私も寂しく思っていた、それでもやはり急なので、ちょっとショックだ。深夜に帰宅した時に突然後ろから 「やー!コンバンワー!」 と声をかけられて一瞬震え上がった事もあったけれど、目下の人に優しくしている様子を見たりするにつけ、いい人だなあと思って和んでいたのに。 -
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