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なつぴかの日記
なつぴか
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2007年12月22日(土)
『ドリーム☆アゲイン』

ここのところ、ドラマの感想を書いていなかったので、この秋見ていたドラマについて書いてみたいと思います。
反町隆史の『ドリーム☆アゲイン』でございます。

 ここ数年流行ってますね。人格変換や、過去にタイムスリップしちゃう設定のドラマ。昔からあったけど、その本数が増えてる気が。
 このドラマも、天国省の手違いで亡くなった小木駿介(反町隆史)の魂が、天国の案内人・田中の特別の計らいで、別の突然死した人間・朝比奈孝也の身体に入りこみ、人生をやり直す…という話で、一種の人格変換の設定ですね。朝比奈ファンドの社長としての仕事、プロ野球界へ戻る夢、婚約者さつきとのこと、娘である雛との衝突と彼女の難病…と、引き込まれる要素が盛りだくさんで、楽しんで見られました。
 小木駿介&朝比奈孝也役の反町隆史は、もとはそう好きでもなかったんですが、夏頃見た象の飼育員の話(戦時中の上野動物園の『かわいそうな象』のドラマ化)でちょいと好きになって以来、近頃は好感を持っていた。婚約者・二ノ宮さつき役の加藤あい、第1話で朝比奈を訴える側の弁護士として登場した時は、きりっとスーツ姿で弁護士らしい感じでしたが、後半はすっかりファッショナブルなOLさんみたいに…。そしてそっちの方が似合っていた。
 朝比奈の認知していなかった実子・雛。悲しいことや傷つくことがあるとそれが攻撃に転ずるタイプで、けっこうコワイ。頭の回転が早く生意気で気が強いのは父親似か。この役をやった志田未来ちゃん、近頃はこの子が連ドラ出演してないクールが無いような…?
 そして天国の案内人・田中(児玉清)。最近のこの手のドラマの霊的な役は、霊的なイメージと正反対の背広姿というのが流行りなんでしょうか?(他のドラマでもありましたよね、確か) 呼び名も、ヒジョーに普通っぽく「田中」さんですし。

 てなわけで楽しんで見たこのドラマでしたが。最終回は個人的には「はい??」でした。「こ、これでいいんですか?」みたいな。心臓病で死期を迎えようとする雛、その雛に自分の命を与え、二度目の死を迎える駿介…。そこまでは感動モノなんだが。その直後、田中が「ハッ!」と気合いを入れて、念力で時間を巻き戻し! 時間は駿介が落雷で死ぬ直前まで戻り、駿介は差していた傘を畳んで雷には打たれない。そして、そこへさっきケンカ別れしたさつきが登場、仲直りして二人はラブラブハッピーエンド…。
 …ハッピーエンドは良い。いいことだ。クリスマスはハッピーでなくてはならん。でも、時間巻き戻して「今までのことは無かったことに」ってのはちょっと「?」なんですが。 夢オチと同じで腑に落ちないものがあります。これまでの10話の間、悲しい事や互いに衝突し合ったこと、それを乗り越えて解り合ったこと、歩み寄ったこと、そういった経緯がある訳でしょう。その経緯こそがドラマそのものな訳でしょう。だというのに「ハッピーエンドにするから、今までの事は帳消しね」はないだろう−。ドラマの公式HPに行けば、それをフォローする小話も載ってるんですけど、それも十分補足しているとは言えない。
 …と、わたしはしばらく怒っていた。が。単に時間を巻き戻したと言っても、ドラマ冒頭とドラマラスト時点で違っている状況がいくつか語られていたのも確かだ。その事について考えてみた。
1.朝比奈(オリジナル)が生きている。不摂生がたたって、会社のエントランスでばったり倒れ落命していたのに。
2.雛の病気が治っている、すなわち雛が病気の治療に対して前向きになったということ。本来は朝比奈(駿介)とぶつかり合って立ち直り、病気に立ち向かう決心を持った訳だが、駿介と会ってないはずの雛がなぜ病気を治しているのか。
3.加代さんが健造さんとカップルになっている。朝比奈家の家政婦である加代さんは、駿介が巨人のコーチである健造さんを家に呼んだから面識が出来たわけで、駿介と朝比奈家のつながりが無い状態では、知り合うきっかけも無いはず。
4.朝比奈ファンドが強欲な会社から弱きを助ける志ある会社に変わったのは、駿介が朝比奈として社長になってからの事(その方針自体は生前の朝比奈の隠された願いでもあった訳だが)。駿介による社の方針変換がなければ、正義の弁護士・菱沼法律事務所が顧問になる事も無い。
 えー、差異のある点はこのくらいかな。
この差異の部分がですね、「駿介が朝比奈として生きた結果生じたもの」なのだろうと考えれば、この物語にも意味が与えられたことになる。
しかし、時間自体が駿介の朝比奈蘇生より前に戻っているのだから、影響を生み出しようが無い。田中と、あともう一人、時間が巻き戻されても巻き戻し前のことを忘れていない人物が必要だと思う。それはっ この3ヶ月間、田中のそばで(かどうかはわからんが)状況を見守ってきた朝比奈孝也その人であった…! こう考えると辻褄が合うんです。彼が変わればこの話のほとんどの問題は解決するんですよね(駿介とさつきの仲以外)。まず、不摂生がたたって自分が死ぬのをふせぐため、加代さんにお願いして健康メニューに切り替える(駿介の死から朝比奈の死は1ヶ月の猶予があるから、ある程度の体質改善はできる)。そのあと娘の雛が「認知しろ!」と押し掛けてくるが、これもスムーズに行くだろうし、父が雛の病気の事を知っていれば手遅れになる前から治してやる事も出来る。朝比奈ファンドの事も、朝比奈自身はもとから志を持っていたのだから、部下達も同じ思いだったと知った今は会社を変えていくだろうし、そういった会社に菱沼法律事務所が手助けするのもうなずける。…加代さんと健造さんカップルだけ説明つかないな。ううむ。
 ま、まあ、そんなわけで、わたしはそう解釈する事にしました。朝比奈として、まったく別の人間として、駿介は懸命に生きた。その期間に生まれた悲喜こもごものドラマは無に帰したわけではなく、ちゃんと朝比奈自身によって受け継がれたのだと。
 …最後はなんだかわたしの脳内ドラマになっちまいましたけど。このような補足を視聴者自身がしなきゃならなかったラスト以外は、たいへん楽しめたドラマでした。