みかんのつぶつぶ
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そこにある風景に、 人影を描いてみる。 なにもどこも変わらない時間が流れているけれど
窓の外青い空、 その空に流れる雲は、どこから来たの? あの日、 ふたりの頭の上を通りすぎていったあの雲が、 地球を一周してまた戻ってきたとしたら、 とっても素敵なのにね。
病院を抜け出して運転試験場の木蔭、 ふたりでベンチに座っていたね。 人々が日常を過ごす風景のなかで少し居心地が悪かったのを、 やっぱり無口になっていたキミも感じていたのだろうか。
キラキラと輝くアスファルトを、 桜の木蔭からそっと覗くように眺めていたふたりの姿が、 ひぐらしの声と重なって私を悩ますよ。
そっと力なく微笑んだキミの笑顔に、 外へ連れ出した後悔が心のなか渦巻いて。
キミの好きな夏なんだけどね。
帰りたいと困らせたキミを想うと、 どうしてもまだ心が固まるよ。 真夏の空気を感じなくなるほど、 私の心が震えはじめる。
ごめんねって、わたしがいったら、 うんって、うなずいてよ、 ねえ、
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