みかんのつぶつぶ
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2002年07月26日(金) それでも生きていくこと。

がんセンターで再会した元職場の先輩。
偶然にも、彼女のご主人と主治医が同じだった。すでに退院して、毎月の定期検診で外来に訪れる状態だった。


診察にくるたびに私達の病室へも顔を出してくれて。
同じ脳腫瘍患者を看ている心の動きを、言葉にこそ出さないけれど、美味しいものを持っては私に食べろと励ましてくれた。


彼女のご主人もまた、開頭手術と放射線治療、そして化学療法を経ていた。
脳腫瘍患者ががんセンターで化学療法を施すということは、やっぱり悪性であるということで、ご主人も同じだった。


1時間ほどある道のりを連れてくるのは大変で、とこぼす彼女。
治ったのだけれど、ね。術後後遺症にどうにもならない苦悩。



がんセンターを退院してから連絡もとらずにいたけれど、昨日一緒になった友人から彼女の話しを聞き愕然とした。


近所のスーパーへ買い物へ行き、少しの間ご主人をひとりでベンチに待たせたらふらりとどこかへ行ってしまい、探してもみつからず、どうしたものかと家に帰ったら交通事故にあったと連絡が入り、現在は入院しているというのだ。


後遺症によって方向感覚もなくなってしまい、言われたことはすぐ忘れてしまう。
けれど自分の意思は持っているので、心配になったり気がついたりすると、それだけを思い行動してしまうのだ。


だれも悪くない。
動いてしまったご主人が悪いわけではない。
置いていった彼女が悪いわけではない。


そして、
そうなって奥さんに迷惑をかけたということがまたご主人には理解できて、理解はできるけれど、やっぱりまた同じことを繰り返す自分も理解していて。


そんなことが少しわかるだけに、
安易に声をかけることができない自分がいることに気づく。


私の状況を考えると、変に気を遣わせてしまうことになるから。
そっと、遠くから想っているよ。


がんばって。




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