みかんのつぶつぶ
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今夜は満月だ。
月の満ち欠けが 人間のなにかに作用するという。 なにか。 ナニか。 満月の夜はちょっと不安になる。
私が死ぬ日は、 満月の夜か、 暑い夏の昼下がりか、 ポカポカと日向ぼっこをする真冬の正午か。
なんとなくそんな予感がする夜だ。
さて・・・ お昼は5割ほど食べることができた。 母が来ていたので、 母の声に反応は示すものの 声にならない。 何かを指差すが、どれがなにがかを理解してやれないでいる。
顎髭を剃ってみた。 鼻の下の髭はそのままにして。 このほうが、若々しいから。
アフターシェーブローションをすり込む。 だんだんと病人の匂いがしてきているから。 プールオムのかすかな香り。 少しは気分転換になるかな?
夕食は、3割ほどしか口にできず。 もう、眠くなってしまったのだ。 気持ち良さそうに眠っている。 痛みがないことだけが、救いだ。
夢をみているのだろう。 時々口元が動く。 何を話しているのかな。
眠っていれば衰弱してゆく。 だが、 覚醒すると、 現実が辛く。
誰もが病気になるわけで、 辛いのは彼だけではないのだが、 いくら何でも、 限度っていうものがあるのではないのか?
こんな風に思う私の精神は ちょっと不健康だなあと自覚する。
救命救急病棟の看護婦さんが 仕事を終えた足で、ベッドサイドまで来てくれた。 励ましの言葉を頂いた。
病気になって、 たくさんの気持ちに触れることができて、 彼は、幸せだね。
私も幸せです。
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