闇の底に...Cuckoo

 

 

現実に戻る時 - 2003年04月16日(水)

薄いベールを取り払って
ほら手を繋ごう
誰も気にしないから
ボクとキミだけが
ちょっと恥ずかしいだけだから。


ふと気がつくと空が暗くなっていた

夜7時
食事をしようと歩きながら
アタシは彼に言った
『手 繋ごうか』
黙って笑う彼
『はい』
アタシは手を差し出した
ポケットに入れてた手をだして彼は
アタシの手をとった
2年近く前に知り合って
体の関係が1年くらい前に初めてあって
1ヶ月2ヶ月に一度逢っている
いろんな場所に行った
映画も行った
できたばっかりのテーマパーク
アタシの講習先
海の近くの水族館

アタシ達は初めて手を繋いで歩いた
触れる程度の手の繋ぎ方から
ちゃんと手を繋いで歩くまで
少し時間がかかった
ぎこちないその感じも
なんだかすごく嬉しかった

駅の上にあるレストラン
二人で沢山食べながら話しをする
食事を終えて
彼は黄色い小さな袋を取り出した
そう
買ったばかりのネックレス
繋がったプレートを彼が取り上げる
そしてアタシに差し出す
二人でその小さなプレートを折る
折った個所をヤスリで滑らかにして
そしてアタシに渡す

さっそくつけてみて鏡を見る
なんだか恥ずかしくって彼を見ると
つけたことのないネックレスに戸惑っている
そっと席を立ちあたしは彼の後ろに回る
そしてつけてあげた。

駅につき
切符を買う
その間手を繋いでいた
彼はなれないネックレスを
何度も何度も触っている
その仕草が嬉しくて
まるでアタシを撫でてくれてる気分になる

別れる瞬間ってどうして淋しいの?
いつも泣きたい気分だった
アタシはネックレスに触れながら
彼にもたれかかった
いつもは突き放す彼が
今日は優しい



バイと先のオーナーの奥さんからメール
【何時ごろ帰ってくる?】
どうかしたんだろうか
【少し話したいし 帰ってきたら寄って】
帰ってきたら?
アタシ帰らなきゃいけない?
そこには辛い辛い現実があるだけなのに?
アタシは又毎日泣く為に
そのために帰らなきゃいけない?

現実なんて嫌いだ
ココにずっといたい
キミの側で笑ってたい
そうすればもう泣かないですむ?



電車に乗り込んだ
小さく手を振り
キミがどんどん見えなくなる
お気に入りの曲を聴きながら
2時間の道のりを帰る



もしかして奥さんから連絡がなかったら
ボクはこのまま消えていたかもしれない
眠れない日々とか
食べれない日々とか
もう嫌なんだ
一人になるとどうすればいいのか分らない
だけどキミの側に居た時だけは
笑えたんだ
食べれたんだ
触れることができたんだ
ボクは生きていたいんだと思えたんだ






だけど今は?













何も考えたくない









               水鳥。


...




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