闇の底に...Cuckoo

 

 

思い出 - 2003年04月15日(火)

目的も何も無い
キミの笑顔が
疲れた体に染み渡る
そんな逢い方を知った。

日曜日。
寝たばかりの体を叩き起こす
朝の9時に起きて家事をこなす

昼になる
ウォークマンにお気に入りの曲
髪をクルクル巻いて
春色の化粧をしてアタシはこの町を逃げ出す
携帯をGパンのポケットに押し込んで
込み入った電車に乗り込んだ
横を見ないただ前だけを見てた
一番前の車両の更に一番前に立ち
休日の家族に遠慮した訳でもないけど
1時間半の距離をアタシは立ち続ける
不思議と苦痛は無い。

2時半
彼の住む町の駅につく
ホームに下りたら喫煙所に行った
タバコをくわえて少し時間を取る
彼はどんな顔をしてアタシを見るだろう
アタシは本当に彼に逢っていいのだろうか
人ごみの少し引いたホーム
レモンの飴玉を口に投げ込んでアタシは
ゆっくり階段を下りる
懐かしい改札口
懐かしいホーム
懐かしい空気
そしてそこには
彼が立っていた。

おなかがすいたって彼と一緒に
そばやに入る
一週間ほとんど何も摂取していない胃には
ちょうどいい
それでも半分しか食べれなくて

いつもは割りかん
アタシは強引にお金を返す
でもなんだかおかしい
今回は絶対に受け取らない
なんだかいつもと違う彼がいて
少し緊張してくる。

いろんな店を歩き回って
遅い誕生日プレゼントを探す
お互いがお互いに何がいい?なんて言いながら。
歩くのは好きじゃない
それでも苦痛じゃない
いつもと同じように
いつもと同じ距離を保って
少し笑いながら歩き続けた。

少し疲れたと二人で喫茶店に入る
甘い甘いケーキを食べて
胃がむかむかしてきたけど
それでも押し込む
無理やりアタシがお金を払い
笑いながら又歩き出す
映画でも見ようか
そんな話になったけど
目的のプレゼントがまだ買えてない

あるジュエリーショップに来る
見たことのあるショップ名
そうだキミがピアスをくれた袋に
同じ名前があった

沢山のリングと沢山のピアス
沢山のネックレスを眺めながら
一つだけ気になるネックレスを見つける
2つがくっついたネックレス
おしゃべりの店員の女の人が話しをしている
アタシのしているピアスがかわいいだとか
このネックレスは二人で折ってつけるんだとか
初めての共同作業だとか
まくし立てるように話しつづける店員に
アタシは笑って
彼は黙った
少し押され気味だね
そう心で笑って
アタシはそのネックレスを眺める。

一度その場を立ち去るけど
もう一度そこに行く
ねぇ ペアネックレスなんてダメかしら
思ったけど言えない
『いいんじゃない』
まるでアタシの声が聞こえたかのように彼が言った

すごく神聖な物のように店員がネックレスを取り上げる
まるで触れてはいけないもののように
それはそれは大切そうに持ち上げて
小さな袋に入れた
それでは彼女がココに名前を書いてください
そう言われて紙に名前と住所を書く
保証書だろうか
2つも離れた県の住所は
なんだか違和感を感じて。
その紙を渡すと店員は
綺麗に半分に折って彼に渡す
それは何かの儀式のように
店員の動きがすごく不思議で
アタシは神聖な物を手に入れる錯覚に陥る
くっついたままのネックレスは
薄い黄色の袋の中に入る
それを彼は手にして
またアタシ達は町の中を歩き出す
そろそろ食事でも
駅の近くのレストラン
窓際のその席は
夜の駅前を綺麗に映し出して
このまま時が止まればいいのに
もう帰りたくないのに
何も考えないで
キミのそばで笑えたらいいのに
そう考えた



そう幸せな瞬間は哀しい瞬間の直前に訪れるもの
そんな事誰でも知ってて
できれば気がつかないままでいたいと
そう願うもの


ボクの夢はまだ続く

眠る瞬間まで忘れたくなくて

起きる瞬間に思い出したくて

だけどそれは現実か夢か

今居る場所が実は夢だったら

どんなにいいだろう



胸元に光る鎖は

キミに繋がっているだろうか

もしかしたらコレも

幻だろうか



辛さを乗り越えるのに必死で
幸せを感じる暇が無くて
今心がバラバラで
思い出だけで生きていきたいとすら思って
現実は
そう
現実は








息をするのも苦しい





            水鳥。


...




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