闇の底に...Cuckoo

 

 

時間と距離を作る旅行 2 - 2002年08月16日(金)

どんなにアナタと同じ時間を作ろうと
心が離れていれば
幸せな瞬間なんて訪れないことに
今更気がつくなんて ねアタシ
やっぱり馬鹿なんだ。



13日。

朝 目が覚める
人の家だと寝つきの悪さ以上に
目が覚めるのも早い
寝た気がしない。
2時間ほどの睡眠で起き上がる
体ばかり疲れて
休まる事は無い。

しばらくして彼も起きる
ボーっと3人で何をするでもなく
暑さに負け部屋で過ごす
彼女がインコと遊んでいる横で
彼と二人して朝食のパンを喉に押し込む

いろんな話しをしてた
噂話が大半で
少しめんどくさくなる
そんな時彼は言う
もう一泊できるけど・・。

そのもう一泊はアタシとの時間じゃないの?

喉まででかかった言葉を
必至で飲むこみ
彼を眺める
明後日の昼までに帰ればいいから
そう言う彼の言葉に
涙が溢れそうになるけれど
何も言わないでおく。

結局その程度でしかない自分が
すごく惨めだった
何もアタシの前で言わなくてもいいじゃない
心の奥底で呟いた
言葉は届かないのだけど。

昼の三時に家を出る
結局その日に帰る雰囲気ではあったけれど
きっとアタシが何も言わなかったからだろう。
移動中アタシは口を開かない
疲れていたのと哀しいのと
人ごみが苦手だという事でごまかせたのだけど。

目的の場所を見て
写真を撮り
帰り際ネット仲間のある女の子と連絡が取れた
アタシはすごく嬉しくて
彼女と待ち合わせる
駅で会ってほんの少し気まずくて
初対面はやっぱり苦手だ。
だけどアタシは満面の笑みで
彼女と話す
少し頭が痛くなってきた
いくつもの錠剤を胃の中に入れ
アタシは笑う。

会話は弾む
夜8時
そろそろ時間に限界が来る
アタシ達は新幹線に乗り込む。

これから先いつ又会えるか分からない
だけどすごく大切な仲間に手を振り
アタシと彼は内緒の二人の旅行に変わる

すごく混雑した車内で
何も会話も無く立ったまま移動する
やっと彼の住む町に帰って家の近くまで行き
車に乗り換える。

彼が行き先を決めていた
お父さんの病院の近くにあるホテルだった
僅かな部屋しか空いていなく
そのうちの一つに入る
露天風呂のある部屋だった

部屋に着きお風呂に入り
テレビを見る
疲れた体が言うコトを聞かない
なのにどうしても眠れない
眠れる訳もないのだけど。

kissをして

言わないとしてくれない彼にせがむ
アタシはこの言葉を言う為に
3時間という時間を費やしていた
初めて二人でホテルに入る訳でもないのに
初めて二人で寝るわけでもないのに
緊張が体中を支配する
二ヶ月ぶりの彼の腕が心地よく
そして相変らず不安定で怖い

まるで初めてkissをするかのように
ぎこちなく
不安で
まるで他人のような
そんな
哀しい哀しいkiss

こうしてアタシと彼の
長く短い夜が始まり
そして終りを告げる。

アタシの悲しい時間は

ココからだったのかもしれない。


幸せな夜だったかもしれない
彼の腕の中で眠りにつく
そんな幸せな瞬間があったのかもしれない
その指が
アタシに触れた瞬間は
アタシを思ってくれたかもしれない
彼の目に
アタシが映っていたかもしれない


人って
哀しい記憶を消す能力がある
辛い記憶を薄らげる能力がある
アタシの中で
辛いことを忘れようと
心が戸を閉め出した気がする
涙が止まる


心がギュッて痛くなるけど
まだまだ痛いけれど
彼の指先
彼の足の先
彼の目や口
忘れたくないものばかり
辛い事で消えかかった
大切な記憶


彼のにおいがいとおしい。




あのまま目が覚めなければ


幸せだったのに



終りの瞬間を見ないですんだのに



                   水鳥。


...




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