スクールデイズはかなり高い次元でバランスの取れた良作だと思う。 もちろん、システム面が屑なのはこの業界が屑の集団だからなのだが、それとは別の次元でゲームの出来自体は非常にバランスが良い。
マルチストーリー、マルチエンディングという構造にシナリオが良く合致しているために、二周目、三周目と何度も楽しめる。 全編アニメーションなのはプログラム、演出の技術が低いための選択であると思うが、ボリュームは十分に感じられ、やりがいのある「ゲーム」に仕上がっている。 また、主人公とプレイヤーの視点が重なっておらず、主人公が登場人物の一人として描かれているため、ドラマを見るような視点で楽しめる。 ドラマであり、かつゲームである。つまり、やるドラの思想がそのまま受け継がれているということだ。 スクールデイズではそこに18禁要素を加え、正常進化していると言えるだろう。
ここでドラマのようである、という事はとても重要な事である。 なぜなら、ドラマの魅力は関係性にあるからだ。 つまり、私のようにどうしても言葉を好きになれないような人でも、言葉と世界、誠という三人の「関係」を見て楽しむ事が出来る。 そのためにプレイヤーが神の視点を持つことは重要である。
批評に耐えうる作品だと思うのだが、僕には時間も材料もないので、それは他の誰かに任せる。 たぶん、誰もやらないと思うけど。
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