Sun Set Days
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2003年11月29日(土) 『フォーンブース』

 仕事が終わった後、後輩と一緒にレイトショーの『フォーンブース』を観てきた。別の後輩がすでに観ていてとても面白いと話していた映画だ。

 自己中心的な宣伝マン(パブリシスト)のスチュは、女優志望のパムを口説くために、いつもニューヨーク8番街にある公衆電話ボックス(フォーンブース)から電話をかけていた。それは妻に携帯電話の着信履歴を調べられるのを恐れていたためだ。そして、いつものように公衆電話から電話をかける。パムを口説き、ボックスを出ようとすると、突然公衆電話が鳴り出す。受話器を取ると、謎の男の声が「電話を切ったらお前を殺す」と言うのだ。

 それから約80分の間、スチュはフォーンブースの中に閉じ込められる。電話の声の主はライフルでいつでもスチュを殺すことができるため、スチュは声の主に従うしかないのだ。見せしめに、スチュをフォーンブースから出そうとした男も撃たれてしまう。
 また、声の主はスチュの生活をかなり細かく知っており、公衆の面前で妻を裏切ったことを告白するように迫る。男が撃たれたことで周囲を警察が取り囲んでもいて、群衆はスチュがその男を撃ったと思っている。絶体絶命の窮地に立たされたスチュ。電話の声の主は何が目的なのか、そしてスチュは妻と愛人と群集に向かって、告白をすることができるのか。

 映画のほとんど全編を通じて、フォーンブースの周辺でのみ物語が進んでいく。極めて限定された空間の中で、短い時間の中で緊張感が途切れずに見せるのはやっぱり脚本がうまいからなのだと思う。

 また、ほとんどが会話と表情だけで成り立っている映画なので、テンポがとてもよかった。うまいなあというか、よく考えたなあと思う。
 深い感動だとか、そういったものがあるわけではないのだけれど、集中して観ることができるし、地味ながらよくできた良作といった感じだ。


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 Nodeshaを繰り返し聴いているのです。


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