日々、ポケットへつめこんでおいたこと。
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| 2006年10月01日(日) |
泣き虫旅2日目 青森 |
旅2日目。 早起きして、青森へ向かいます。 AtoZへ行くためです。
青森までは、行けないかと思っていました。動き出すのが遅くて、飛行機やら宿やら、取れなくて。
『ちいさな星通信』を読んで我慢しようとしました。
読んだら、ますます行きたくなりました。
それで今度は、血眼で探してみました。血眼になって良かったです。東京から青森の往復の新幹線と一泊の宿で、2万弱という、驚愕の安チケットを買うことができたのです。 チケットが手元に届いても、これほんとに、あの青森かなぁと疑ってしまうほど、安かった。
なにはともあれ、やったー!
そんなわけで、東京から新幹線で、青森へ移動です。
新幹線から窓の外を眺めていると、田んぼは今、だいたい金色でした。鷺が飛んでいたりしました。銀河鉄道の夜、鷺取りのおじさんの場面を思い出します。たしかぽくぽく食べるんだったな。 盛岡も通り過ぎました。盛岡も、また来たいなぁ。 ここよりも北へ行くのは、初めてだなぁ。
八戸で、特急つがるに乗り換えました。新幹線だけでは、行けないのです。ちょうどお昼時、駅弁をがやがやひろげるおばちゃんたちが微笑ましいです。
やっと青森に着きました。駅に降り立つと、早くもりんごがお出迎えです。
これは何?でもかわいらしい。
宿の場所がわからなくて、交番で訪ねました。おまわりさん、若いおにいさんだったけど、完璧な津軽弁で妙に感心。そして、なごみました。 あぁ、青森へ来たんだなぁ。
荷物だけ預けて、すぐに弘前へ向かいました。そう、AtoZの会場は、弘前なのです。また電車に乗って、今度は普通電車なので、40分くらい、がたごと。
弘前の駅には、AtoZの、大きな大きな幕が貼られていました。奈良さんの、女の子の絵が、どどーん。テンションがあがるというよりは、それだけでもう、うわ〜〜〜と感動。ちょっと、うるるる。そして、ちょっとドキドキが早くなりました。 街に出ても、あちこちに小さな旗がかかっていたり、会場周辺のいくつかのお菓子屋さんでも、AtoZの焼き印入りお菓子を販売されている様子。街を上げての大イベントになっているのですね。すごい。
弘前駅から100円バスで会場近くまで行き、地図を片手にうろうろしていたら、あ!
着いた!!!
うわあああああああ!!! 外だけでもう、わあわあしてしまいました。
ついに、中へ入ります。。。ドキドキするのを、おさえて、おさえて、静かに、静かに。。。
!!!!!!!!!!!
うわーーーー。。。 目の前に広がる、いくつもの小屋。いくつもの扉。 ここは一体、どこ?どこから進めば良い?! ちょっと見回して、ぐるぐるぐるぐる。
初めての町に、知らないけど、よく知っている町、すごくすごく好きで、ずーっと来たかった町に、やっとたどり着いたらいきなり迷子になってしまったかのような。
ここは、奈良さんの頭の中が、町になったんだなぁ。わたしたちみんな、頭の中で、迷子になっちゃったんだ。
または、奈良さん万博と言っても良いな。 小屋のつくりが様々で、小さい扉、大きい扉、上から覗いたり、横から覗いたり、パズルもあるし、中へもぐったりもするし、窓の外から眺めるだけのもあるし、椅子に座って映像を見るのもあるし、それそれが、いろんな見方ができるのです。いろんな楽しみが隠されているわけです。そういうのがパビリオンみたいだし、過去の奈良さん作品や、仲良しの方々の作品も一緒に展示されていて、ちょっと、まつりのようでもあるのです。
でも、やはりそんな中、奈良さんの、展示されているひとつひとつの作品の美しさはものすごくて。胸に、うっとくるわけです。やっぱり、印刷物や、テレビ画面で見るのとは、伝わるものが全然違います。 すごくキレイと思って、また涙が出るのでした。
キレイとこうして文字で書けばたった3文字で終わりだけど、その作品の持つ奥に奥にある美しさを言葉でどう表現したらよいのか、よくわからないです。でも、ほんとうにキレイなんだよとしか言い様がありません。へんに飾り立てるのも、違います。言えるとしたら、それらはどれも、すごく尊いものだということ、くらいです。
わたしは本物の迷子のように、また恥ずかしくも、扉をひとつ開いては、ええーん、次の部屋に入っては、えええーん、ぽろぽろぽろぽろ、ずずずずずずずず(鼻水の音)、涙が出るのでした。キレイだよ〜〜〜、ううう、ううう、という具合。最初のうちは興奮のあまり、何見ても泣けるありさま。みっともない。でもこれを感動というのでしょう。会場内の地図で半分顔を隠しながら、うろうろしまわりました。
だんだん落ち着いて見られるようになりました。深呼吸して、ふー。 特に印象的に胸に残っているのは、最近の作品の、大きな瞳のおんなのこ。まっすぐで、すいこまれるようにキレイで、向き合っていると、まるで心が光合成しているような気がしました。心が、きれいになってゆく。
小屋の数がいっぱいでどこを見たかわからなくなるので、見落としのないように注意に注意を重ねて回りました。
もうこれで、全部見た。きっちり見た。大丈夫だな。
自分に何度も念を押して、会場を出ました。
町をすこし散策。 もうひとつ行っておきたかったgm:HIROSAKIへ。ここは、AtoZと同じく期間限定の、grafのカフェなのです。
ここです、ここ、ここ。
混んでるかなぁと思っていたけど、静かでした。よかった。ちいさなスペースに、夕方の光が、ちょうどよい具合に入り込んで、眠くなりそうです。
アラレちゃんみたいなスタッフの女の子はわりと無表情で、たんたんと仕事をこなす感じ。こんにちはと挨拶はしたけれど。
おなかがすいていたので、graf豊嶋さんの特製レシピのメニューという、チキントマトカレーをラッシーとのセットでいただきました。うーまい!!
ぺろりとたいらげて、店内をきょろきょろしていたら、タムくんの本を発見しました。ポストカードもあったので、買うことにしました。かわいい☆
「これください」。無表情の、スタッフの女の子に言いました。 すると彼女は、「あ!、彼をご存じですか?ウィスット・ポンニミット!」わたしが知っていますと答えると、彼女は突然、堰を切ったかのように話しはじめました。 タムくんことウィスット・ポンニミットの、彼女はとてもファンのようで、タムくんに関するいろいろな話題を聞かせて下さるのでした。
特に、『タムくんとイープン』という本については、いろいろお話して下さりました。彼女にとっても、いっぱい思いが詰まった本なのだということが、聞いていて伝わってきました。 「本当にいいんですよ!最後なんて、泣いちゃいますよ!」 この本は、もともと欲しいと思っていたものでした。だけどわたしは、本は旅先では荷物になるので買わないことにしているのです。でも今回ばかりは、今ここで買わなきゃいけないと思い、買いました。
タムくんのこと、少しでも知っていてよかったな。それでこうして彼女とあんなにお話しできたのだから。 タムくんについて、いろいろ知れたことも面白く、嬉しかったし、なんと無表情かーと思っていた彼女とこんなふうにお話できたことも、驚いたけど、嬉しかったのです。 これで彼女のことも、この旅と合わせて、きっとずーっと、わたしは忘れません。
笑顔で店を出て、弘前の駅までふらふら散策しつつ、帰りました。
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