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2002年03月03日(日) ヤワラノホシ

サブタイトル「(株)一ツ星電子柔道部物語」という立身出世劇場の第26回公演。


 大阪のHEPというファッションビルっていうんですか?お食事どころもはいってたりする。そこの上にあるホールなんだけど、客席のとこ平なんだよね。あ、昔ここで狂言見たこともあるんだけど、なんせミニミニサイズでもちろん座高も比例して低いから、観難い。それが問題のHEPホールである。ちょっと上手よりのそれでも一段、あげてくれている場所をとれたので、少しはラッキーかな。

 井之上チャルくんや上別府くん山本くん今仲さんなど若手の活躍で、客層はかなり若い、気がする。研究生もそのまま在団をきめて立身で頑張っていこうという子たちが増えてなかなかこれからが楽しみである。今回も、70年代、高度成長時代を目前にし、よき日を過していた、地方の一ツ星電子という会社の柔道部が舞台で、それを通して、あの頃と、そして今に通じる、時代がかわっていこうとする時期にいる人間の気持ちみたいなものを伝えたいのかな?という作品である。結構人数が出るし、その全員がほぼ柔道部員ということで、経験者の山本くんの指導で相当前から畳をアトリエに入れて打ち身、擦り傷、打撲などをしながら本格的に芝居と柔道の稽古をつんできたらしい。

 さて、我らが座長関秀人は、ここの電子部門の所長をやっていて芝居的にも見守るという感じの役どころ?柔道シーンはあったけどね。社長の娘でもある柔道部主将を演じる原尚子とは、何かある、あった様子。お互いに会社の未来についても情報や思いがあるような、それをうちとけて相談しあうというわけにはいかないような・・・。絵になる二人である。

 座長いわく、ノスタルジックではあるけれど、自分が子供だった頃の大人のまなざしと、今の大人のまなざしに何か違いを感じると。それこそがノスタルジーの正体かもしれないけれど、あえて今舞台を70年代におくことで、見えてくるものがあるかも?ってことかな。でも、私ってそう、立身の舞台を観れてないのだけれど、ラジオドラマにやきなおしたものを拝聴したことがありまして、それも特攻がいるような、戦時下、終戦間近の日本が舞台だったような・・・。現代そのものや、現代の裏や、近未来や、全然違うそれはどこでもない場所、っていう舞台を描くことで何かを浮き彫りにしたり、問うたりしたりしたい脚本家や演出家がいる。若手では多いかな?そんな中、関さんがわりとノスタルジーにこだわってそういう時代の匂いの強いものを書こう、作ろうとするのは、私は、もっとやっていって欲しいと思ったりする。

 今回のヤワラノホシは出来はどうかというと、稽古、柔道の方に身を入れすぎましたね?と突っ込みをいれたくなるかな。1回しか見てないけど、結構、噛んでたし、噛むのはある程度かめへんねん、でも、それで流れが止まるばっかりやったらやっぱりあかんと思うし。全体的に段取りとか稽古不足?と指摘されても否めない状態やったような気がして残念です。もちろん、嬉しいことだと思うけど、座員が増えたことで、全員を出演させたい思いっていうのが出てくると思う。そうなると煩雑になることもあるし。やめていく劇団が多い中、立身には頑張ってほしいけど、もうちょっと外部で勉強して来たことフィードバックするとか、ショートストーリーでもいいから、変な言い方やけど心配せんと観れる作品をつくるためのテクニック?場数かな?磨いてほしいかな。もったいないし。でも、そんなこといいながら、私は物語そのものは、「ここはベタなお涙頂戴にしてほしくはないねん。どうするつもりやねん?」というところもありつつも、結構そのノスタルジックさ加減に弱いところもあって、座長の出番は少ないけど、ビデオ予約購入しようかどうか、エスカレーター降りるまで迷ってた。松橋さん、もう一押ししてくれてはったら、買ってたよ。

 次回、「抱き寝のヅーフ」は立身出世劇場の15周年記念公演らしい。藤本有紀さん作品の再演。なんで伊丹かなぁーー。これは観とかなあかんのちゃうの?と、思ってる、でも、伊丹かー。仕事終ってから間にあわへん。東京公演もあるから、関東の立身ファンも見れるというのに、私はかなりやばい。とりあえず、先行予約で購入はできひんやろうなぁ。あぁ、悔しい。


もっちゃん |M@IL( ^-^)_ヲタ""日常こんな劇場( ^-^)_旦""

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