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2002年02月27日(水) ロング・ラブレター〜「祈り」という卓治の歌を思い出す〜

 ロング・ラブレターのオープニング、誰かと誰かの手が重なって、ストリングスの音楽が流れて、「提供は・・・」にかぶるけど、映像は、寄せては返す、波打ち際の様子。私はこの映像が好き。そして毎週必ず思い出してしまう。ふと頭によぎる。直前まで忘れてても。それは、小山卓治の『祈り』。彼の歌もストリングスではじまって、雰囲気も似てるんだけどね。92年発表の「Land of Flowers」というアルバムのラストに収録されている。やさしくて強い歌。
 
♪打ち寄せる波のように 繰り返す祈りが かなえられる日が来るまで 戦い続けよう♪

 このサビを思い出して、つい口づさんでは、涙が出てくる。「ロング・ラブレター」本編はこれからだっていうのに。

 「きのう夢にうなされた 哀しい夢だった 誰も信じられない男になっていた」
 「自由が僕を縛り 束縛に安らぎ 寂しさや貧しさを比べ合う毎日」
 「僕が僕であるため 守りたいものがある どんなに辛い時も切なく輝きたい」
 「きのうテレビを点けた ニュースが流れてた 誰かが傷つき倒れ憎しみが生まれた」
 「誇りを失くした時 人は死を待つだけ 夢は試されるもの ひたむきな時ほど」
 「君が飛べると言えば 僕は空さえ飛ぶ 君と一緒ならきっと風さえ追い越せる」
 「新しく始めたい 僕らのやり方で 昔と同じカギじゃそのドアは開かない」


 「戦い続ける」これは、争いではなく、哀しい現実を抜け出す勇気を持ち、自分らしく生きるために辛くとも、希望までたどりつこう。生まれた憎しみのためでなく、ひたむきに夢や大切な人のために切なく輝き続ける、そのためのある意味自分との戦いかな、と思う。ロングラブレターの波を見るたびにこのフレーズを歌い、涙がこぼれてしまう。ドラマとして彼らはどういう結末を迎えるのか?作り手は、世の中にどういう結末を持って何を伝えたいのか?そして、ドラマと関係無く私たちは、「生まれる憎しみのためでなく、自分が切なく輝くために戦い続けられるのか」



 『ロング・ラブレター〜漂流教室』・・・えらいことになってる。先週は浅海が死にかけるし。今週は池垣が死んでしまった。何も池垣を死なせる事はないんじゃないか?と思った。
 
 だいたい、なんだかわからない世界だから、ある意味なんでもありなのだけど三崎は間に合って、浅海は助かる。が、池垣の死、関谷により食料は奪われ、水もなくなり、独立国をうちたてたはずの女子側にいた男子生徒たちもお互い残る食料を巡り打ちのめしあう。

 時空移動の時の振動を思い出し、爆弾を作って衝撃を呼び、それで帰れないか?と、生徒たちは考える。失敗に終ったかのようであったが、地下水が出る。銃で脅しつける関谷。しかし浅海は、それは毒された水で地下水も飲めないという。試しに三崎に飲めという関谷、止める浅海より、大友が早かった。大友は自暴自棄になっていてその水を飲む。誰もが池垣の死を、うまく受け止められないでいた。ついに、大友好きの関谷から銃をうばった大友は関谷を殺そうとする。「死ななきゃ行けないやつはほかにもいるのに、なんで池垣なんだよ!」止めに入る高松、「お前キャラ変わってるよ!そんなやつじゃなかった。殺しあって、死んでどうなるんだよ!」ここでも、あの、略奪集団で起きたような殺し合い、女王様につかえてた男子たちのような醜い争いが勃発してしまうのか?

 止めたのはマッシュ(三崎)だった。「どうしてよ!人間が、そうやっていつまでもいつでも、争いつづけてばかりいたから、こんな世の中になってしまったんじゃないの?これじゃ繰り返しじゃん!池垣くんは、みんながみんなで生きていけるように農園を作ろうとしてくれていたんだよ。人間は、そうやって助け合って生きていけるはずなんだよ!違う?」冷静になる大友、高松。落ちていた銃を拾った女子が正門前で銃を空に向けて撃つ。空にしてしまう。(兵力をなくす)そして「池垣〜〜、雨、降らしてよぉ。」天に向かって泣きじゃくる。

 「いつまでも絶えることなく、友達でいよう。今日の日はサヨウナラ、また会う日まで」突然、浅海が歌いはじめる。「空気を振動させた方が雨、降りやすい」これは気休めで、歌うことによって煮詰まった気持ちを開放させたり、そういう諸々のことで唱和したんだと思う。(あまり唐突で笑えるけど)ところが雨が奇跡的に降り出した。もちろん、天才女子の予測ではトルネードの次に寒波がくる、ってことだったけど。生徒たちは、雨の中、水をバケツなどに溜める一方、シャンプーしたり、雨を楽しむ。それを、浅海と三崎は一段落着いたね、って感じで見つめてる。浅海が背中で三崎の手を取る。かたく握り締めあう。いい感じ。

 池垣は殺さなくてもよかったんじゃないか?その前に、浅海の怪我も、そこまでひどくしなくてよかったんじゃないか?トルネードまでくる?水、なくなる?そういえば、プールの水がぶ飲みしてたよね。現代の守られた子供たちが季節はずれのプールの水、飲んで、普通1人くらいはおなか壊さない?地下水がやばそうなら、降ってきた水も、水質検査してから飲んだ方がよくない?あれだけ荒廃した世界の抗破傷風剤で、しかも浅海ギリギリだったのに、助かる?だいたい、食料ほとんどなくて、食べてないと、あれだけはしゃいだら、あとぐったりくるよ・・・・。埋めてすぐ、池垣農園から、芽が出る?色々、不思議はあるもんで。

 でも、これは、どんどんギリギリをつくっていってその荒波を漂流しながらどう寄港するか?それとも新天地でやっていくのか?そういう物語なら、ギリギリの設定が次々現れないとだめなんだよね。

 突拍子も無い設定だけど、彼らの無事を祈る。彼らの中の命の瀬戸際の争いが起きる前に手立てが見つかる事を祈る。そして、願わくば、人類が荒廃した未来をつくりつづけている現代に警鐘を鳴らす何かを見つけて帰還する事を祈る。

打ち寄せる波のように 繰り返す祈りが かなえられる日が来るまで 戦い続けよう

それは、私も。

長くなったけど小山卓治の同じアルバムに「負けないで」という歌も収録されている。

「負けないで 負けないで 負けないで 負けないで」
「僕が疲れはてて うなだれている時に どこか空の向こうからその声を聞く 懐かしい歌声 温かい笑い声 虚しくさまよってる 僕の胸に届いた」
「僕は歩き出そう きよらかさのために 挫けそうな心に 呼びかけながら」
「負けないで 負けないで 負けないで 負けないで」


そして私にも。


もっちゃん |M@IL( ^-^)_ヲタ""日常こんな劇場( ^-^)_旦""

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