| 2000年07月27日(木) |
* うなぎどじょう * |
ヒサビサの雨で涼しい。 雨だと外に出るのがオックウで嫌だけど、涼しいのはありがたい! 雨といえば思い出すのが台風の思い出。 小学5年生まで住んでた所は家の周りが田んぼだらけで、 200mくらい行ったところには川があったし、 うちの脇には小さな用水路もあった。 つまり「水気」が多い場所に住んでいたのだ。 大きい台風が来ると何年かおきに近くの川の堤防が決壊した。 田んぼも用水路も道もみんな水びたしになって、 幼いワタシの「小さな世界」は広大な池と化した。
近所の中でも幸い我家は心持ち高台にあって、 床下浸水までした事はないのだけど、 普段気にしていない数センチの差で床下に物凄い量の水が流れ込んでしまう家もある。 水ってのはヤッカイで、くみ上げてもくみ上げても捨てる場所もないし(だって周り中水だらけなんだもの)そうなるとあとは畳や家具が水に浸らないように避難させるくらいしか手立てが無いのだ。 ウチの向かいの幼馴染みの家がマサに辺りでは一番土地が低く、 もう台風がやってくるって言うだけでもうオバチャンは大騒ぎだった。 そんな大人達の騒動とはウラハラに子供ってのは台風や停電ってちょっとしたお祭り気分になる。 不安も少しはあるのだけど、その非日常的な雰囲気に飲まれてスッカリ興奮してしまう。 関係ないのに姉と2人、遠足のリュックに「非常食」とか言ってオヤツを詰め込んだりしていたものだ。 そして数年に1度の大きな台風が過ぎた翌日。 私たち姉妹には楽しみがあった。 それは「うなぎどじょう」を探しに行く事だ。 台風一過のピーカンに晴れた次の日は、田んぼや三角池や川の水がすべて混ざってゴーゴーとアチラコチラで流れを作っている。 ある年、その様子を姉と眺めていると、道に信じられないくらい大きなどじょうが打ち上げられていたのだ。 最初それを見たとき「うなぎだ!」と狂喜乱舞して、ビチビチとモンドリうっているそのウナギを捕まえようと懸命になった。 (特に姉は食いしん坊だったのでその喜びようは尋常じゃなかった。) そうこうしてるうちに捕まえそこねてウナギは濁流へ辿り着き、逃げてしまった。 とはいえウナギだ。 興奮気味で家に帰り、母に報告するとウナギはこの辺りはいないとアッサリ否定されてしまった。 納得できない私たちは父にも報告した。 すると「それはどじょうの主だ。普通は大きな池の深いところにいるんだけど、この台風で打ち上げられてしまったんだろう。」と父は言った。 ウナギじゃなかったのはガッカリだけど、なるほど池の主のどじょうと言う意見には説得力があった。 それくらい巨大などじょうだったのだ。 それから大きな台風が来るとまた「うなぎどじょう」を見れるんじゃないかと姉と2人、捜索に出掛けるようになったのだ。 だけど、それ以来うなぎどじょうを発見する事はできなかった。
良く晴れた空と色んなモノが流れてくる用水路とうなぎどじょうの思い出は、今だに台風が来ると思い出す不思議な思い出なのだ。
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